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アーユルヴェーダには、「Dinacarya(ディナチャリア)」という言葉がありますが、ご存知でしょうか?
ディナチャリアとは「理想的な1日の過ごし方」を意味しており、生活をその流れに合わせることで、自然に合わせた暮らしができるようになり生活力が向上するかもしれないほどの素敵な考え方です。
そもそもアーユルヴェーダとは?
ディナチャリアをご紹介する前に、そもそものアーユルヴェーダについて少しご紹介しておきます。
アーユルヴェーダは、ヨガと同じインド発祥の「生命の科学」と言われている叡智です。哲学や医療など様々な暮らし方の知恵として、古来から伝わってきました。アーユルヴェーダでは、自然界のすべてのものは空、風、火、水、地の5つの元素から構成されていると考えており、その5つの元素の組み合わせによって“ドーシャ”と呼ばれる3つのエネルギーが存在すると考えています。
- Vata|ヴァータ:風と空のエネルギーを持つ
- Pitta|ピッタ:火と水のエネルギーを持つ
- Kapha|カパ:地と水のエネルギーを持つ
この3つのドーシャがディナチャリアの基本になっています。
ディナチャリアとは、理想の1日の過ごし方
ディナチャリアは、アーユルヴェーダ的に見る”理想の1日の過ごし方”のアドバイスのようなもので、健康な人の健康を守り、病人の病気を鎮静することを目的としています。
先ほどの3つのドーシャが、1日の中で優位になる時間帯が決まっているので、その時間帯を意識した暮らし方をオススメしているのが、ディナチャリアの考え方です。
1日の中でドーシャが優位になる時間帯が決まっている
時間帯別優位になるドーシャは下記の通りです。
- 2:00〜6:00 ー ヴァータ
- 6:00〜10:00 ー カパ
- 10:00〜14:00 ー ピッタ
- 14:00〜18:00 ー ヴァータ
- 18:00〜22:00 ー カパ
- 22:00〜2:00 ー ピッタ
ドーシャ別:時間の過ごし方
カパの時間
例えば、カパの性質は水や地と重いエネルギーなので、身体も重くなりがちです。
朝6:00からカパのエネルギーが優位になり始めますが、その時間帯に起きると身体が重くなってしまうため、その前のヴァータの時間に起きることで1日を快活に進めることができると言われています。昔から早起きが大切と言われていますが、アーユルヴェーダ的にも、早起きがオススメな理由はこんなところにあります。
逆に夜22:00〜深夜2:00がシンデレラタイムと言われ、眠りについておきたい時間と言われていますが、アーユルヴェーダ的には、22:00まで優位となっているカパの重さを利用して睡眠につくことで、深い眠りにつくことができるという考え方をしています。
ヴァータの時間
ヴァータの時間は、風と空のエネルギーを持ち、軽やかで動きの早いエネルギーの時間なので、行動や運動、コミュニケーションをとるのに適した時間です。
ピッタの時間
ピッタの時間は、火と水のエネルギーを持ち、熱を発生している時間なので、消化に適している時間です。丁度、昼食、夕食を摂るのに適した時間と言えます。