鼻をかんでいる女性

花粉症対策にヨガが出来ること!- 呼吸法と鼻うがい –

ヨガはツライ花粉症を軽減できる?

芝生であぐらでムードラを組む女性の下半身
春こそすっきりをした心身でヨガを楽しみたい!

日差しの柔らかさ、ジンチョウゲや梅、桜を始めとした甘い花の香りなど、待ちわびた本格的な春がもうそこまでやってきていますね。春の身体の反応は、年間を通して観察してみても実にわかりやすい時期です。

1年間で最も自律神経のバランスが崩れやすい春、よりヨガの恩恵を感じて、心地よく清々しく過ごしたいものですよね。

けれどこの時期にやってくるのが、花粉症や鼻炎などのアレルギー症状。こういったアレルギーに対してヨガ的な向き合い方としては、「体内へ入る異物に対して異物と認識しない意識をつくる」ということが、対処法のひとつとして挙げられています。

そのためには

  • 生活全般を変革させる意志力(生活習慣の向上)
  • 自分の心身に大いなる気づきを得ること(内側への気づき)

などが、ヨガプラクティスを通して高められるアレルギーへの免疫力アップへの道なのではないでしょうか。

花粉症特有の症状に効果を実感!

室内で目を閉じ呼吸をしている女性の横顔
口呼吸で呼吸が浅くなってない?

普段は鼻呼吸のヨギー&ヨギーニでも、花粉症の時期には口呼吸になりがちで、その結果、くしゃみや目のかゆみといった目に見える症状がなくても、呼吸が浅くなり睡眠の質の低下頭がボーっとするなどの花粉症特有の症状を感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

日々のヨガの練習は、季節を問わず体質改善へ働きかけています。しかし、「今すぐ、この花粉症の症状を軽減させたい!」という方のために、ツライ花粉症を軽減できるようヨガでお手伝いできることといえば、やはり呼吸法と鼻うがいではないでしょうか!

呼吸法ならコレ!

春の訪れを感じた時のオススメ呼吸法は、「チャンドラ・アヌローマヴィローマ」と「スーリア・アヌロマヴィローマ」。片鼻でゆっくりと行う呼吸法です。

片鼻呼吸の練習は、必ず左鼻孔から始めます。朝食前、就寝前に毎日規則的に行います。1回に1分程度、慣れたら約10分間行います。

チャンドラ・アヌローマ・ヴィロマ

チャンドラ、左鼻孔のみで呼吸します。

ナディショダナプラナヤーマをする生徒たち
片鼻呼吸法も花粉症対策に効果的です

  • 右手でナーシカ・ムドラ(ヴィシュヌ・ムドラ)(※)をつくります。
  • 親指で右鼻孔を閉じ、左鼻孔だけでゆっくり呼吸します。
  • この際、右肘は身体に自然に寄せます。肩の力、顔の力を抜きます。
  • 呼気、吸気の切り替わり部分、クンバカ(止息)や身体の変化を感じます。

(※)片鼻呼吸の右手の形(ムドラ)。右手の親指と薬指・小指を伸ばし、他の指(人差し指・中指)を手のひら側に曲げます。

スーリア・アヌローマ・ヴィロマ

スーリア、右鼻孔のみで呼吸します。

  • 右手でヴィシュヌムドラをつくります。
  • 薬指で左鼻孔を閉じ、右鼻孔だけでゆっくり呼吸します。
  • この際、右肘は身体に自然に寄せます。肩の力、顔の力を抜きます。
  • 呼気、吸気の切り替わり部分、クンバカ(止息)や身体の変化を感じます。

片鼻呼吸法の効能

主に自律神経のバランスを整えます。

  • 左鼻孔での呼吸:心身を鎮静化させてリラックスします。副交感神経優位、体力強化
  • 右鼻孔での呼吸:心身を刺激し興奮させます。交感神経優位。ダイエット

鼻うがいを習慣にしましょう

ネティポットと塩を木製スプーン
ネティポットに人肌の温かい生理食塩水を入れて鼻うがい

体内へ入ってくる異物を軽減するのも、花粉症対策の大切な要素です。鼻水も同じように鼻腔内の異物を体外に排出させていますが、鼻をかみすぎるのは粘膜を傷つけたり、中耳炎にもなりかねません。そこで、鼻の粘膜に付着した花粉やチリを自然に洗い流せるインド式鼻うがいをオススメします。

近年ではドラッグストアなどでも鼻洗浄キットなどを目にすることも多くなってきましたが、ここではネティポットを使用した自然に水の流れや重力を利用したインドの鼻うがいをご紹介します。

インド式鼻うがい

ネティポットで鼻うがいをしている女性
慣れると気持ちよく鼻洗浄できるネティポット
  1. ネティポットにひと肌程度(約37度)の水と塩ひとつまみを入れて溶かす(生理食塩水の濃度にする)
  2. 下を向いてなるべく顔が床と並行になる角度を保つ
  3. そのまま顔を真横に向けて片鼻から流し入れ反対側の鼻孔から水を出す
  4. 同様に逆側にも顔を向けて反対側の鼻孔から水を出す

頭を下に下げてしまったり、水を勢いで吸い込むと鼻がツーンと痛むので、頭は決して下げずに自然に水を流しましょう。

初めての方は、なるべく腰から上半身を前傾させ、顔が床と並行になる角度を保ったまま真横を向くと、鼻の奥へお湯が流れるのを防げて安全に安心して行なえます。その時はひざを少し曲げると腰への負担が軽減されます。

爽快感が気持ちよいので何度も洗浄したくなりますが、1日1〜2回(朝晩など)までです。あまり熱い温度での鼻うがいや、塩の入れ過ぎ、頻度を多くやりすぎると粘膜の機能を低下しかねませんので気をつけましょう。

花粉症知らずで頭も鼻をスッキリ、新たな気分で春を迎えることができるでしょう!

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