シヴァナンダヨガ RYT500上級ヨガ講師養成コース 〜様々なヨガ道〜
2015年、私はアメリカのNYにあるシヴァナンダヨガ※1のアシュラムで、RYT500※2上級ヨガ講師養成コースを取りました。
コース内容は、以下の通りです。
- 上級アーサナ(ヨガポーズ)、上級プラーナヤーマ(呼吸法)
- ヴェーダンタ哲学(ヨガ哲学)
- ラージャヨガ(ヨガスートラ)
- サンスクリット語
- 解剖学&生理学
- バクティヨガ(献身の道)
- カルマヨガ(無私の奉仕)
たくさん学ぶことがありますね。
ヨガというとアーサナ(ヨガポーズ)を思い浮かべる人が多いと思うのですが、実はヨガには色んな道があり、その様々なヨガの道を学び、経験できるのがシヴァナンダヨガの醍醐味です。
その中で「あ、これ好きだな」と思える自分に合った道に出会えるのは嬉しいものです。
- ※1 シヴァナンダヨガ:シヴァナンダヨガ:スワミ・シヴァナンダ師と、その直弟子のスワミ・ヴィシュヌ・デヴァナンダ師の教えを基に伝えられる、伝統的なヨガ。
- ※2 RYT500:Registered Yoga Teacher。全米ヨガアライアンスによって制定されている国際的なヨガ資格。ヨガインストラクターになるための基盤となる資格であるRYT200を取得後、さらに深く学ぶ上級者資格。
ヨガの仲間たち
素敵なヨガの仲間と共に過ごせたのも最高の思い出です。
クラスメイトはわずか7人。アメリカ、ドイツ、レバノン、日本など世界各国から集まり、みんなすごく素敵で存在が光っていました。
ヨガを長年指導していたり、ヨガの練習を深めていたり、アシュラムで長年ボランティアを続けている人など、自分のやりたいことや道が分かっており、自分の立ち位置ですっと落ち着いている人たちでした。
面白いことに、クラスメイトの得意分野は見事に違っていました。
サンスクリット語が得意な人、上級アーサナが得意な人、解剖学を既に理解している人、物覚えが良く、勉強自体がすごく得意な人など。それぞれの個性が違いながらも、それぞれのアプローチでヨガの勉強を楽しんでいました。
ヨガを深めた人に出会う、そしてその人の側に居るだけで、気付かされることや感じることは多いものです。
中でも1番印象に残っているのは、カナダ人の30代の女性です。
彼女は、もう自分の人生でお金を稼ぐことはせずに奉仕の道で生きていくと決めていました。
アシュラムでボランティアスタッフとして長年働き、彼女の母親が亡くなった時に入ってきた余分なお金は友達や周りの人に配りました。私のところまで、国際便で手紙とお金(カナダドル)が届き、びっくりしました。
コースの間は、体調の悪いクラスメイトの代わりに、仕事を肩代わりしている彼女の姿を何度も見ました。
そして、クラスメイトの中で、レバノン出身の女性と1番仲良くなりました。
彼女は、ヨガを長年教えており、母親もカリスマヨガティーチャーでした。
隙間時間に、ハルモニウムの弾き方を教えてくれたり、私が苦手な頭立ちのポーズも指導してくれました。
国や文化が違えど、ヨガという共通の興味が私たちを引き合わせてくれて、心から安心して仲良くなれました。
コースが修了した最終日、全員で円になって先生の話を聞きました。
先生は、「上級ヨガ講師養成コースを受けるような人たちは、みんな過去生でヨガをしていたと思う。またみんなで会えたね。」と仰り、みんなの心がふわっとひとつになりました。
怒らなくなった
アシュラムから離れる時は、涙が止まりませんでした。
「私はまた現実社会に戻っていけるのだろうか…。」と一抹の不安さえ覚えたのを記憶しています。
そんな心配をよそに、私は家に戻り、日常生活に戻っていったわけですが、夫は家に戻った私が穏やかになったことに感銘し、「怒る」という感情が無くなったのかとさえ思ったとの事でした。。(しばらくして、また元の私に戻りましたが…笑)
ヨガの精神修行は、成長が目に見えて分かりにくいものです。
しかし、その判断基準の1つに、「怒らなくなった」というのがあるそうです。
怒らなくなり、感情が穏やかになることが、精神修行が進んでいることのサインの1つだそうです。
生きることは思い出作り
普段の私たちの日常生活は、やることが沢山あり、ヨガだけの生活なんてなかなか出来ません。
そんな目まぐるしい人生の中で、仕事、家庭、社会から離れてヨガオンリーの日々を過ごせた瞬間が恋しくてたまりません。
その時のことを思い出すと、とても清らかで澄み切った気持ちになります。
生きることは、思い出作り。
自分の大好きなヨガを深める思い出が出来たことに、本当に感謝しています。