子どもの「お口ぽかん」。お行儀が悪いから注意することはあっても、これが慢性的に続くことが「口唇閉鎖不全症」という病気の可能性があるということは、7割以上の親が知らないようです。
みなさん知っていましたか?「お口ぽかん」は、体にどういう影響があるのでしょうか。
約3割の子どもが「お口ぽかん」という現状
最新の研究結果では、マスク生活が長引いていることにより、マスク内で口呼吸になっているものの、保護者がチェックしづらいなどの理由から、今後も3割より増える可能性があると言われています。
口呼吸になると、舌や唇のバランスが崩れて歯がゆがみ始めます。上下の前歯の間に隙間ができたり、出っ歯やガタガタな歯並びになりやすいのです。口の乾燥による虫歯のリスク、着色の増加なども引き起こします。そして、免疫力の低下により風邪をひきやすくなったり、集中力の低下にも繋がります。
「口唇閉鎖不全症」は、2018年から「口腔機能発達不全症」の一つの症状として、保険治療の対象にもなっているのです。
「口腔機能発達不全症」とは?
「口腔機能」とは、「食べる機能」「話す機能」「呼吸する機能」のことで、これらの機能が正常ではない状態のことを「口腔機能発達不全症」というそうです。
この傾向が見られるお子さんには、乳幼児期からの口腔機能の正常な発達を促すように指導する必要があると言われています。7割弱の親が「口腔機能の予防・対策に取り組みたい」と思うものの、その半分近い人が方法を知らない。
乳幼児の口腔機能は、放っておいて自然に発達するものではなく、哺乳・離乳の時期から始まり、段階的に正しい経験を積んで、徐々に発達していくと言われています。この「段階的に正しい経験を積む」と言われてもよくわからないですよね?ですが、インターネットなどの偏った情報に依存して保育してしまうと、お子さんの正しい成長と発育を阻害してしまうケースもあるので、歯科医師などに随時、状態の確認や相談が必要になります。
「お口ぽかん」、家族でできる予防・対策は?
口周りの筋肉は、普段何気なく行っている口の運動によって鍛えることもできます。硬いものをよく噛んで食べることや、幼児期に口笛を吹く、風船を膨らませる、シャボン玉で遊んだりすることで今までは鍛えられていましたが、コロナ禍で衛生面を考慮してできなくなっていますよね。
まずは、いつでもどこでもできる口呼吸から鼻呼吸に変えていくことを家族でやってみましょう。ただ、「お口ぽかん」ができない理由は、蓄膿症やアレルギー性鼻炎、扁桃肥大という可能性もあるようです。マスクをしていない家では、特にお子さんの様子を注意深く見てあげることが必要ですね。
ヨガの呼吸法で口呼吸から鼻呼吸に改善できる!
ただ単に「鼻で呼吸をしなさい!」と言っても、子どもはなかなかできないもの。風船やシャボン玉も家ですることはできても、すぐに飽きてしまう。楽しくなければ続かないし、じっとできない子どもが座ってヨガの呼吸法なんて、無理!と思いますよね。
キッズヨガ講師の片岡まり子先生の呼吸法は、様々な呼吸法を使って子どもを楽しませる方法をたくさん編み出されています。
ペットボトルを使って簡単にできる方法動画はコチラ。
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