食べ物・飲み物は人生にも影響する!?
人間は環境に影響を受けやすい生き物だとよく聞きますが、私たち人間の身体は食べ物、飲み物で作られています。さらに身体は心を作ります。環境もそうですが、どんな物を口にしてきたのかということは、その人の身体と心、そして人生をも変えてしまう大切なことなのではないでしょうか。そこで今回は、食べものや水と人間の関係をテーマにお伝えしていきます。
生命維持の境界線は72時間
わたしたちがもしもの状況に陥った時、例えばジャングルの奥地でさまよい、食べ物と水、どちらか一方しか選べないというような究極の選択をしなくてはいけなくなった時、みなさんはジャングルの奥地で長く生き延びるためにどちらを選択しますか?食べ物を選ぶか、水を選ぶか、難しい選択を迫られます。
災害現場では、72時間(3日間)が生命維持の壁と言われています。体内水分の蒸発のため、72時間以上を超えると一気に生存率が落ちるからです。では、食べ物がないとどのくらいの期間、生きることが出来るのでしょうか?
食べ物より重要なのは、水
わたしたち人間は、食べ物がなくても3週間程度生きることができます。なぜなら、食べ物からのエネルギーが得られなくなると、人間の身体は皮下組織に蓄えている皮下脂肪をエネルギーに変えるように働くからです。そのため食べ物がなくても、3週間程度は生きることができるのです。
一方、水がない場合は3日間までも届かず、72時間で身体が水分不足に陥ります。体内の水分のうち約6%が減少すると体内での水分の調節ができなくなり、約10%減ると危機的状態に陥り、約20%失うと死を招くことになります。
ヨガでもしっかり水分を摂る
これらのことから見ても、いかにわたしたちの生命には水が重要かがおわかりいただけるのではないでしょうか。喉が渇いたと感じてから水分補給するのでは遅いのです。喉が渇いたと脳が感じる前に水分補給を行うことが大切です。
ヨガを行う上でも、常温でヨガを行う場合は必ず始める前に水をコップ一杯飲むこと。そして終わったあとでまた一杯飲むこと。ホットな環境でヨガを行う場合は、クラスの前後だけでなく、クラス中もさらにこまめに水分を摂り入れることが必要です。汗をたくさんかくと尿の水分が不足がちになります。水分が不足すると血糖値は高くなるため、汗をしっかり出して体の中から排毒を行う分、十分な水を補給することが必要です。
緊急時に水がない場合と食べ物がない場合で、生き延びられる日数の違いを理解できれば、日々の水分摂取にも知恵を活かして応用していけるのではないでしょうか。生命を維持する水の存在は、わたしたちの身体にとって、とても大切な存在ですね。