子どものマスクの着用が緩和されつつありますが、境界線が難しい。”鬼ごっこ”一つにしても、密にならないという地域もあれば、密になるという地域もある。免疫力低下、脱水というマスク着用のデメリットを回避し、寒くなる時期、健康に暮らすために、お家でできることは何があるのでしょうか。
オススメは、ヨガの呼吸法、絵本の読み聞かせ、塗り絵。それぞれどんな効果があるのでしょうか。
ヨガの呼吸法が子どもにもたらす効果
マスクをしていると呼吸が浅くなり、口呼吸になります。マスクの中で呼吸を繰り返すため、二酸化炭素を多く吸うことになり、頭が痛くなったり、酸欠により、体全体の免疫力が低下します。また、息苦しくなると心拍数が増え、循環器系にも負担がかかります。健康を保つためには、マスクを外している時間に、どれだけ回復できるかが重要になってきます。
ヨガの呼吸法を用いて、呼吸に意識を向けることで、心身にいい影響を与えるのは大人も子どもも同じ。深く鼻呼吸をすることで、脳や体全体に十分な酸素が行き届きます。そして、リラックスすることもでき、集中力を高めることもできます。呼吸法のいいところは、運動が苦手なお子さんでも、無理なく効果を実感でき、塾や習い事の合間など、少しの時間でも効果はあるので、日々の回復には最適です。また、落ち着きがないお子さん、感情の起伏が激しいお子さん、寝つきが良くないお子さんにも効果的です。
絵本が子どもにもたらす効果
絵本の読み聞かせは、昔からいいと言われていますよね。
・感性が豊かになる
・想像力が育つ
・語彙力が伸びる
そして、ご両親が読み聞かせをすることにより、親子のコミュニケーションをとることができ、子どもの心の安定にも繋がります。子どもが安定すると、親もストレスが減り、家族の笑顔の時間が増えます。
また、読み聞かせ中の子どもの脳は、喜怒哀楽を生み出す大脳辺縁系が活発に働くという研究結果もあり、脳の働きが活発になります。脳は長期にわたって成長し続けますし、子どもの回復力は驚異的と言われています。読み聞かせは、目に見える効果がわかりづらいですが、続けることで、親子の絆も深まり、脳の活性化にもなります。
塗り絵が子どもにもたらす効果
大人の脳にもいいと定着している塗り絵ですが、子どもも単純に楽しいだけではなく、成長するうえでよい効果も得られると注目されています。
・手先のトレーニング、文字を書く訓練になる
・集中力や達成感、自信を得られる
・色を選ぶことで選択する力が育つ
不安や怒り、疲れを減らし、活気を上げる、リラックスできる効果も証明されており、発達中の子どもの脳にとって理想的な刺激を与える遊びと言われています。そして、絵本同様に親子で一緒にすることにより、「ここは何色にする？」と話しをしながら楽しめるので、絆も深まります。
「マスクの顔しか知らない」子どもたち
コロナ禍で誕生したお子さん、現在、3～4歳くらいまでのお子さんは、家族以外の人はマスクをしている顔しか知らないことになります。仕方ないことではありますが、アメリカの研究では、コロナ禍で幼児の言語機能が低下しているという結果も出ているそうです。言語機能は基本的なスキルですが、損なわれると、知能指数や学力に長期的な影響が出る可能性があるそうです。コミュニケーションの機会が減ったことが原因と言われていますので、家族とのマスクなしの時間は大切になります。
大切なのは“大人が表情豊かでいること”
大人もコロナ禍で生活が変わり、ストレスが溜まったり、先行き不安になることもあるかと思います。でも、子どもにとって、唯一、マスクなしで表情が見える大人は家族です。できるだけ、表情豊かにコミュニケーションをとること、一緒に何かをする時間を作ることが、子どもの成長に重要になってきます。
ヨガの呼吸法、絵本の読み聞かせ、塗り絵、どれも同様に子どもの成長に良い効果がたくさんあります。そして、「親子」で一緒にやりやすい。
キッズヨガ講師、片岡まり子先生は、「親が無表情だと、子どもも無表情になる」と、表情豊かに接することの大切さを講座でお話されています。笑顔が難しい方には、「顔ヨガ」もオススメされています。
大人の少しの努力が子どもの心身の健康と成長に繋がる。まずは、できることから始めてみませんか？
