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たくさんのポーズがあるヨガ。
それぞれのポーズに名前がついていますが、「必ずこうしなければならない」といった決まりはなく、怪我の危険性さえなければ、さまざまなバリエーションがあり、どれも正解となります。
全てを受け入れる、寛容な考え方を持つヨガの特徴でもありますね。
そのため、1つのポーズでも、目的やそのポーズへの入り方で、キープしている間の感覚が変わってくることがあります。
今日はその中でも三角のポーズにフォーカスして、目的に応じた入り方や、意識の向け方のバリエーションをご紹介します。
ヨガではお馴染み三角のポーズ
見た目の美しさや爽快感から、ヨガレッスンでも多く取り入れられており、知っている方も多い三角のポーズ。
しっかりと両足をついておこなう立位ポーズで、重力に抵抗し、前方に傾かないようにするために、脊柱と胸郭をひねる動作も含まれます。
このため、体感、大腿部、足の強化に効果的で、集中力を高め、リフレッシュの効果も期待できます。
まず怪我防止のために、注意したいポイントが2つあります。
骨盤の向き
1つ目は骨盤の向きです。
常に正面に向けるようにリードされがちですが、骨盤を正面に向けながら、上体を倒すと、骨の衝突により、骨盤がある一定の場所でそれ以上傾かなくなってしまいます。
このままポーズを深めようとすると、背骨が湾曲するだけで、身体を痛める危険性があります。
骨盤の向きは、正面にこだわらず、背骨をまっすぐにすることを優先し、骨盤を少し伏せるようにすることで、腰の伸びを優先しやすくなります。
前の膝の過伸展
2つ目は前の膝の過伸展です。
パキンと伸ばしすぎてしまうことで、靭帯を痛める原因となります。
前の膝はわずかに曲げるような意識で、柔らかく保ちながら、ポーズをとりましょう。
目的別三角のポーズ
それではここで、3つの目的別三角のポーズをご紹介します。
体幹の強化
1つ目は体幹の強化。
足を肩幅の2倍程度開いた状態で、右の爪先を前に、左の爪先は斜め45度に向くように置きます。
ここから、両手を頭上にあげ、手から腰までの長さを左右変えないように意識しながら上半身を右に傾けて行きます。
体幹、脇腹で重力を感じながら、側屈してしまわないように、倒せるところまで上体を倒したら、右手はマットか、右足の膝以外の部分に添え、左手は天井に持ち上げます。
ここでも肩から腰までの距離が左右変わらないことを意識しながら呼吸しましょう。
これは、意識をしっかりと体幹に向ける入り方で、ウエスト周りへの刺激も入ります。
しっかりと内部の力で、上半身を保つことができるようになり、下の手に体重を乗せるといったミスアライメントが軽減できます。
股関節のストレッチ
2つ目は股関節のストレッチ。
足は1つ目と同じようにして、両手は腰に。右足を股関節からしっかりと外回しすることを意識します。
右股関節の外旋を意識したまま、上半身を右側に倒していきます。
すると、右股関節周りのストレッチを感じやすくなります。
膝にロックがかからないように注意しながら、手を広げてキープします。
これは、内側に入りやすい、右膝をしっかりと正面に持っていくことを意識し、股関節のストレッチを高める入り方になります。
ストレッチがかかる分、上体を倒す角度が浅くなる可能性がありますが、そんな変化も楽しみながら、ポーズをとってみましょう。
腰の伸びを感じやすくする
3つ目は腰の伸びを感じやすくする入り方。
まずは右手が前になるウォーリアー2の状態から、前の手を前の足の内側につきます。
左の手は腰に添え、そのまま右膝をロックがかからない程度まで伸ばしていきます。
どこかに痛みや違和感を覚えて右膝がしっかり伸ばせない場合は、下についた右手のつく位置を少しずつ上に持っていき、上体の角度を緩めていきます。
心地よければ、左手は天井から頭上に伸ばすことで、より左体側の伸びを感じやすくなります。
これは先に上体を倒したところから、膝を伸ばすことで、腰部によりストレッチを感じやすくなります。
腰痛の改善にも効果的です。
ゆっくり丁寧に意識を向けよう
いかがだったでしょうか。
それぞれ目的に応じて、意識する場所を変えることで、同じポーズでも違った感覚が得られます。
同時にたくさんのことを意識しながらポーズを取れるのは、かなりヨガの上級者かと思います。
まずは、1つずつ、ゆっくり丁寧に意識を向けながら、伸びる感覚や、筋肉を使っている感覚を味わってみてください。