記事の項目
皆さんはヨガシークエンスをどのようにして組み立てていますか?
ピークポーズに向かって行ったり、作りたい雰囲気に合わせて組立てたり、様々な方法がありますが、その中の1つに、身体の仕組みに沿って、症状改善を目的に組み立てていく方法があります。
この方法は、改善したい症状の原因や、仕組みを理解することで、様々な応用ができます。
今日は「むくみ・冷え改善」という視点から、ヨガシークエンスの組み立て方について、例をお伝えしていきます。
「むくみ」って何?
寒い時期、むくみ感じることはありますか?
特に、足先がダルく感じ、同時に冷たくなっていることもありますよね。
では、むくみとはなんでしょうか?冷えと関係はあるのでしょうか?
そもそも私たちの血液は、心臓から各器官へ送られます。そこで毛細血管から染み出した血液は細胞間質液となり、細胞の間を水分で満たし、栄養してきます。
その後、不要な細胞間質液は再び毛細血管から吸収され、また心臓へと戻っていきます。
しかし、寒さや、冷えなどで血流が悪くなることで、細胞間質液が毛細血管にうまく回収されず、細胞間に水分多くなった状態を「むくみ」といいます。
「むくみ」を改善するためのアプローチ
では、ヨガでこの「むくみ」を改善していくためには、どんなアプローチがあるでしょうか?
“何に着目してアプローチするのか”に合わせて、いくつかの例をご紹介します。
全身の血行不良を改善する
まず、全身の血行不良に着目するのであれば、運動量の多いレッスンをおこなうことで、血流改善を期待することができます。
立位のポーズや、強度の高い動きを、繰り返し取り入れることで、自然と血流が増え、全身の血行改善に役立ちます。
「冷え」から改善する
「冷え」から改善しようとするのであれば、褐色脂肪細胞を刺激するという手もあります。
褐色脂肪細胞とは、脂肪を分解して燃焼させる作用のある細胞で、赤ちゃんには多く存在していますが、年齢とともに減少していき、成人では肩甲骨周りに多く存在すると言われています。
肩甲骨を意識して動かしていくことで、体がポカポカ温まってくることを感じられるかも知れません。
肩甲骨をしっかりと動かすことで、腕や肩の動きも良くなるので、その後のレッスンも快適に受けることができそうですね。
下肢のむくみから改善する
下肢のむくみを改善させたいのであれば、直接下肢にアプローチする方法もあります。
まずは足裏を刺激し、ふくらはぎをグーで叩くといった、マッサージの要素。
簡単なマッサージであれば、クラスの年齢を問わずに、ウォーミングアップなどとして取り入れられそうですね。
下肢の血流を促進するという意味で、ふくらはぎを動かすこともおすすめです。
筋肉の収縮は、血管を刺激し、血流促進につながります。
そのほか、爪先を手前に引いたり、伸ばしたりする運動で、ふくらはぎを刺激することができます。
もう少し強度をあげるなら、立った状態で、爪先立ちをしたり、立位のアーサナで爪先立ちを繰り返したりしてみても面白いかも知れません。
シークエンスを組み立てて取り入れよう
「むくみ・冷え改善」のシークエンスの組み立て方、いかがだったでしょうか。
「むくみ・冷え改善」といっても、様々なアプローチ方法があり、身体仕組みを理解することで、何通りものシークエンスが組み立てられます。
足の重さなど、レッスン前の感覚をレッスン後に比較できるようなポーズや声掛けがあると、参加した方も、変化を感じられて面白いかも知れませんね。
ぜひ、ご自身のクラスや毎日のヨガに取り入れてみてください。