ヨガで免疫機能を活性化させよう

ヨガで免疫機能を活性化させよう

突然ですが、今あなたのお腹は硬いですか?柔らかいですか?
腸活でも知られている通り、消化器は食べ物の消化だけでなく、身体の免疫も司る部分です。胃や腸の調子を整えておくことは、健康な身体を維持していくためにも重要なことです。そのためにもまずは、自分自身のお腹の状態を知っておくことが大切です。

ストレスと内臓機能の関係

ストレスと内臓機能の関係
ストレスと内臓機能の関係

本来、リラックスした状態(満腹ではないタイミングで仰向けで膝を立てた状態)ではお腹は柔らかく、深く触っても痛みはありません。しかし食物が滞っていたりストレスを溜め込んだりすると、お腹が硬くなり、深く触れると痛みが出ることがあります。
ストレスで腹部に痛みが出るのは、なぜなのでしょうか。消化管は副交感神経により制御されており、リラックスできる環境で消化が進みます。しかし、過度なストレスにより副交感神経がうまく働かない状況が続くと消化管の動きが低下し、消化もうまく進まないことがあります。その結果、内容物が停滞し、便秘になったり腹部に痛みが出たりすることがあります。この状態では、消化管の機能が低下して免疫機能にも影響が出てきます。

消化とヨガ

捻ったり逆転の要素が入るポーズ
捻ったり逆転の要素が入るポーズ

ヨガで内臓にアプローチできることといえばナウリがありますが、日常的におこなえる人は少ないかもしれません。しかし、アーサナをおこなう時に自分自身の内部感覚に意識を向け続けていくことで、お腹の状態を感じる機会が増えてきます。また、捻ったり逆転の要素が入るポーズは消化管を刺激するので、低下した免疫機能の向上が期待できます。

消化管の機能を刺激するアーサナ

消化管の機能を刺激するアーサナを、具体的にいくつか紹介します。

アルダマッツェンドラアーサナ

座位で行う捻りのポーズです。ポイントは、腹部を捻ることですので、肩や目線につられて腰が浮かないようにすることです。両方の坐骨をしっかりとマットに根付かせながらポーズに入りましょう。坐骨でしっかりと床を踏みながら頭頂は高くして、筒の中にいるような状態を想像します。そして、その筒からはみ出ないように背骨を軸に回旋させます。吐く息で捻ることで自然と腹部に力が入り、内臓が刺激されます。状態をキープしている間は、背骨を縦に伸ばす意識をすることで体幹にスペースが生まれ、深い呼吸が内臓を優しくマッサージしてくれます。

セッツバンダアーサナ

頭より臀部が上にくる、逆転のポーズです。ポイントは、目線を固定し頭を動かさないこと、膝とつま先の向きを揃えることです。頭に体重が乗るポーズですので、ポーズをとった状態で首を左右に動かさないようにして首を守りましょう。目線は必ず1点に集中させておきましょう。また、お尻を上げた時に膝が開いてしまうと、骨盤底筋群などのインナーの力がうまく使えず、ポーズの効果が半減してしまいます。内腿を少し寄せるようなイメージで、お尻を持ち上げましょう。このポーズをおこなうことで、普段重力により下に下がりがちな内臓が元の位置に戻りやすくなり、消化機能の改善が期待できます。同じ理由で、ダウンドックも効果的です。

腹式呼吸

それでもお腹が硬いと感じる時は、腹式呼吸がおすすめです。仰向けに寝て、膝を立てた状態で両手をお腹に添えます。鼻から吸った空気でお腹が膨らみ、吐く息でお腹が沈んでいくのを感じながら、呼吸を繰り返します。腹式呼吸により副交感神経も刺激されるので、リラックス効果も高まります。

いかがだったでしょうか。
普段ストレスを抱えていないと思っていても、お腹は正直です。意外と硬くなってしまっているかもしれません。柔らかいお腹を維持できるよう、時々チェックしてみてくださいね。

参考文献