ヨガスートラ

概要

ヨガスートラのスートラとは、「糸」という意味であり、195の短文が糸を紡ぎ紐のようになっていくことからこの名がついたと言われている。インドの12ある学派の中の「ヨーガ学派」の哲学書である。サマーディ(三昧・解脱)に至るための心の扱い方について記されている。
概説(内容)
“第1章「サマーディ(三昧)」
第2章「サーダナー(修養法)」
第3章「ヴィブーティー(超人的力)」
第4章「カイヴァルャ(解脱)」
4つの章、196のスートラから編成されている”

歴史

AD2000年〜400年にパタンジャリ・マハリンによって示された。のちに、スワミ・サッチダーナンダにより、ヨーガスートラの手引きとして『Integral Yoga』が著され、日本では1989年に『インテグラル・ヨーガ-パタンジャリのヨーガ・スートラ-』の名で伊藤久子により訳され発売されている。

特徴

1章-13では、アシュターンガ・ヨガ(八支則)について書かれており、サマーディに至るための段階を示している。また、私たちの心がどのような働きをしているかについて、心の作用について3種類(タモーグナ、ラジョーグナ、サットヴァグナ)、心の作用の源について5つ(プラマーナ、ヴィパリャーマ、ヴァイカルパ、ニードラ、スミリタヤーハ)など、ひとつひとつ解説をしていくことで学びを深めていくことができる。

関連項目

八支則
グナ
タマス
ラジャス
サットヴァ
コーシャ
カルマ
シャンティ

出典・参照元

・雑誌『Yogini』 vol.49(枻出版社)P47
・向井田みお『やさしく学ぶYOGA哲学 ヨーガスートラ』 (YOGA BOOKS)