概説
それぞれの時間帯と、優勢になる(各ドーシャの特徴が顕著になる)内容を考慮して、日々の過ごし方を意識することで、自身のエネルギーと自然のエネルギーが調和した、バランスの良い効率的な生活スタイルを身につけることができる。
ドーシャの優勢になる時間帯
- 朝6時~10時:カパ
- 10時~14時:ピッタ
- 14時~18時:ヴァータ
- 18時~22時:カパ
- 22時~深夜2時:ピッタ
- 深夜2時~朝6時:ヴァータ
特徴
カパの時間帯の過ごし方
- 朝6時~10時/18時~22時
カパのエネルギーが優勢になり始める6時より前(ヴァータのエネルギーが優勢な時間帯)である日の出前に起床することで、1日を快適に、軽やかに、活発に送っていくことができる。「早起きは三文の徳」ということわざ通り、インド由来のアーユルヴェーダの考え方でも、早起きをして1日を始めることが推奨されている。
なるべく常温の水で洗顔し、歯磨きと舌磨き(タンスクレーパーという器具を活用)、鼻うがい(ネティ)をする。その後、白湯などを飲むことで、自然な排泄を促す。朝食は新鮮な果物などを適量摂り、軽めにする。
さらにドーシャのバランスを調えるために、適温のシャワーやお風呂には朝に入り、髪や体をオイルでマッサージすることがすすめられている。ドーシャ別にヴァータが優勢なタイプ(または冬期)はセサミオイルを使い、ピッタが優勢なタイプ(または夏期)はココナッツオイルを使い分ける。
この時間帯にカパの重くなりがちなエネルギーを解消するために、散歩やヨガなど簡単な運動を行うことも良い。呼吸が活性化され、心身を強くし、消化力も高まり、思考もすっきりするため1日を快適にスタートしていく効果がある。
夕食は油物や冷たいものなどは控え、野菜などをふんだんに使用した温かくできたての汁気の多い献立を、就寝時間の2~3時間前までには済ませるようにする。テレビや音楽鑑賞など、また音の騒々しい場所などはなるべく避け、リラックスした状態で、カパの重い特性を活用し、22時までに就寝することが質の良い睡眠のためには理想的。
ピッタの時間帯の過ごし方
- 10時~14時/22時~深夜2時
この時間帯は消化力が高まるため、1日のうちでもっとも食事量の比重を大きくしても良いとされている。また胃腸の消化力だけでなく、頭脳の消化力も良いとされている時間帯のため、この時間に集中的に仕事に取り組んでいくことができる。
22時から深夜2時までのピッタが優勢になる時間帯にまだ起きて何かをしていると、リラックスした状態(交感神経が優位になっている状態)を保てず、目や思考が冴えてしまい、質の良い睡眠がとりにくくなり、睡眠不足や健康障害を引き起こす原因となるため、なるべく22時より前に就寝することが望まれる。
ヴァータの時間帯の過ごし方
- 14時~18時/深夜2時~朝6時
14時~18時の時間帯は、軽く、自由に動けて、最もエネルギーの強い時間帯のため、運動や外出、コミュニケーションを活発にさせるにはふさわしい。
また早朝6時まで(日の出の1.5時間前が目安)に起床することで、ヴァータの軽い性質を利用して、1日を軽やかに、行動的に送っていくことができる。