マクロビオティックでは、食物を、エネルギーで考えます。
ヨガをしているみなさんであれば、食事が、物質次元の栄養素を取り入れるだけでなく、プラーナを取り入れる行為だということが、納得できるのではないでしょうか?
エネルギーをいちばんよく取り入れる食べ方は、自然から取れたものを、なるべくそのままいただくことだそうです。
昔の食事は、そういう素朴なものでした。
ところが、現代の食事は、栄養素ばかりを気にして、プラーナ次元を見過ごしたものになっています。都市化が進み、食品を輸送したり保存したりするため、加工するようになりました。
また、忙しい現代人に対応するため、すぐに食べられる、クイックフードが増えていきました。便利さを求めて、食品の加工や、添加物が、どんどん複雑になっています。
そのような食事は、タンパク質・ビタミンなどの、数値で測れる栄養素で見たら、大丈夫なのですが、目に見えない、プラーナで見ると、栄養が足りないわけです。
なので、できるだけ、添加物、複雑な加工食品、電子レンジなどを使わない、昔ながらのスローな食生活を取ることが必要なのです。
エネルギーは、料理する時にも加わるそうです。作る人の持っているエネルギーや、感情などによって、エネルギーが変わり、味も変わってくるそうです。
マクロでは、全体的に、とても丁寧に、やさしく料理をしていきます。私が習った時は、例えば、以下のようなことに気をつけていました。
- 野菜などをとても丁寧にやさしく洗う
- お米も、拝み洗いと言って、両手を合わせて丁寧に洗う
- 野菜の切り方は、まわし切りと言って、できるだけ野菜全体のエネルギーを均等に含むような切り方をする
- 野菜を切るときは、野菜が変わるごとに、1回1回まな板を拭いて、エネルギーが混ざらないようにする
- 食材を切った後、火をかける直前まで別々に置いておく。いっしょのボウルに入れてしまうと、エネルギーの反応がはじまってしまうため
- 火にかけた後、混ぜる時も、ていねいにやさしくかきまぜる
- 「おいしくなりますように」と願う
- できるだけ自然素材の調理器具を使って、変なエネルギーが入らないようにする
などなど。
マクロは、薄味で、素材そのものの味を引き出すので、この微妙な丁寧さが、味にとても影響してくるのだと思います。そうして、素材の滋味あふれるやさしさが出てくるんだと思います。
マクロでは、基本は、弱火で、やさしく混ぜるのですが、逆に、元気よくにぎやかに料理すると、パワフルな陽性のエネルギーになるそうです。
食べる人の体調や、気分を考慮して、料理を変えてみてください。食事を、エネルギーとして考えると、また違った視点で料理を楽しめそうですね。
次回は、具体的に、毎日の献立で、どんなものをどんなバランスで食べると良いか、お伝えしたいと思います。
お楽しみに~。
プロフィール:
2002年、インドのバラナシを旅行中にヨガに出会い、ヨガがライフワークとなる。2010年、久司道夫先生のマクロビオティック(KIJ)のリーダーシッププログラム(レベル1)を修了。心と体の健康をテーマに、日々活動中。