ハワイへで住むという憧れが現実に
ハワイ(Hawaii)。
わたしにとって、とても特別な場所です。
- 出会ったヨガの師がハワイ在住であったこと
- 年1回の自分へのご褒美がハワイ旅行であったこと
- ハワイにいると心身の調子が整うという実感があったこと
そういった様々な感覚から吸い寄せられるように、いつしかハワイに住むことを目標にしていました。
行動が未来を繋ぎます。「ハワイで長期間生活するにはどういう方法があるのだろう?」そのことを調べながら、アメリカビザを実際に取得し、合計3年余りをハワイ、オアフ島で過ごすことができました。
大好きなヨガ、英語の習得、自立した生活の実践が、それまで特に目的もなく生きてきたわたしを逞しく成長させてくれました。
生きた英会話にもがき、それが毎日の原動力に
ハワイへ渡る前に、独学で英語の勉強はしていましたが、やはり現地での英語のみでの生活は、自ら望んだものとはいえ、時には苦しく、できない自分に落ち込み、最初の2週間ほどは辛く悔しい気持ちの方が大きかったことを思い出します。
誰かに何かをしてあげた時に受ける「Thank you.(ありがとう)」に対して、「You are welcome.(どういたしまして)」という返事が当たり前のように出てくるのが生きた英語。その「You are welcome.」ですら、咄嗟のタイミングでは口から出ないもどかしさ。
けれど、その悔しさをバネに、「明日はこのフレーズを言えるようにしよう」「今週はこれを覚えよう」と、日々目標を設定しながら、それまで生きてきた人生の「自信」はいったん手放し、謙虚な姿勢で日々に向き合うように視点を変えてから、毎日が楽に感じるようになりました。
謙虚さはコミュニケーションの積みかさねで育てられる
謙虚な(Humble)心持ちは、他者とのコミュニケーションによって培われます。どう接したらお互いが心地良くいられるのか。それは異なる言語を話す人が相手の場合だけでなく、同じ言語を話す者同士でも、時にはコミュニケーションは難しい場合があり、いかにそのなかで折り合いをつけて「謙虚な気持ち」で着地点を見つけるかが大切です。
また、病に接することも、謙虚さを実感できる機会のひとつです。
病は、自分のそれまで持っていた言語や経験では到底太刀打ちできないようなショックな出来事です。病について自ら調べ、どのような選択肢があるのかを学び、選択していかなければならない時間の応酬です。関わる医師、看護師、家族、友人、自分自身とのコミュニケーションなくしては乗り越えることはできず、謙虚にいまの状況に向き合い、受け入れ、歩んでいく方法を手探りでみつけていく旅路です。
どこにいても自分を癒せるのは自分だけ
「ここではないどこかへ」という願望が、子どもの頃から大きかったように思います。「場所を変えれば何かが変わり、自分自身も変わり、新しい日々が続くはず」ということを常に考えていました。
けれど、外国での暮らしを経て感じたことは、場所がどこであっても、自分自身の問題は変わらず、その置かれた場所で同じ悩みは繰り返され、向き合って乗り越えていく機会が与えられる、ということ。
その中で、成長し、謙虚さが身につき、次のステージに上がる準備が整えられるのではないかと実感しています。
癒し(Healing)を得たくてハワイ生活を選んだ自分の選択は間違っていなかったという確信がある反面、どこにいても、自分を癒せるのは場所ではなく、他者でもなく、自分自身でしかない、ということを気づけた貴重な時間であったと、いまは理解できるようになりました。