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手や爪は身体の状態を知る情報源
物をつかんだり、触れたりと日常でも頻繁に使うことが多い、手。手には指紋や手相があり、様々な判断基準にも使われている特別な箇所でもあります。そんな手と、手に付随している爪について、マクロビオティック的望診法をご紹介します。
手と爪に異変がないかをチェックしてみましょう!
※下記の画像3点は参考図書[1]を撮影したものです。
手について
手は「手のひら」と「指」という、ふたつの大まかな部分に分けられます。手のひらは身体的体質を反映し、指は精神的傾向を反映しています。
指の反射区
- 親指:肺
- 人差し指:大腸
- 中指:心臓、胃、循環器、生殖器
- 薬指:チャクラ、体温
- 小指(手のひら側):心臓、循環器
- 小指(手の甲側):小腸
手のひらの形は?
- 手のひらが指より長い:身体的体質の発達がよく、強さ、抵抗力、持久力がある
- 手のひらが指の長さと同じか長い:精神的能力が発達していて身体的には弱い
- 分厚い手のひら:バランスの取れた飲食物によって作られた良い体質。健全で豊かな人生を送る可能性を示す
- 薄い手のひら:栄養のバランスが悪かったのが原因で、健康度も生命力も弱く、頻繁に問題が起こりやすいことを示す
- 広い手のひら:バランスの取れた食物、穀物、豆、野菜、などによる結果。身体的に強く、生命力が高い
- 狭い手のひら:砂糖や甘い物、果物やジュースなど陰性食品の摂りすぎによるもので体質が弱い傾向にある
- かすかに湿ってひんやりとした手のひら:健康的な状態。身体の代謝も精神活動もよく協調して働く。排尿も一日に三、四回で、健康な成人の平均である
- 湿った手のひら:飲み物全般の水分、ミルク、果物、ジュース、砂糖など甘いものの摂りすぎによるもの。心臓と循環機能、腎臓と排泄機能が、水分の過剰摂取により働きすぎになっている。倦怠感や不眠症や感情の動揺、忘れっぽさがある
- 乾燥しすぎた手のひら:脱水症状を示す。手のひらの温度は毛細血管の収縮のため冷たい。乾燥食品、動物性食品、塩などの摂りすぎにより水分不足によっておこる。思考は鋭いところがあるが、偏見、誤解が多く狂言的である傾向がある
手のひらの色は?
- 赤:心臓、循環機能が刺激的な飲み物、果物、ジュースなど陰性な飲食物によって活発になりすぎている
- 紫:小指の付け根付近が紫だと、循環と排泄機能に異常を示している
- 緑:小指の付け根付近が緑だと、腫瘍やガンが腸の領域にできつつある可能性を示している
- 黄:肝臓、胆嚢、循環と排泄機能の異常により胆汁が過剰に排出。原因は、卵、乳製品、油脂類、動物性食品、塩分の摂りすぎ。また、ニンジンなどの根菜類や、かぼちゃのような丸型の野菜などの摂り過ぎによっても起こる
指先の形は?
- 四角い:身体的に活発で、きっぱりとした性格。理論的で攻撃的な一面もある。母親が妊娠期間中、幼児の成長期に動物性食品が多かったことを示す
- 丸い:活動的で、エネルギーに溢れている。性格は賑やかで積極的。思いやりと同情心を持っている
- 細く尖っている:身体的に弱く、精神的には敏感で繊細。芸術的性格を持ち、芸術や哲学的な問題に興味を持つ。母親が妊娠期間中、幼児の成長期に陰性食品が多かったことを示す
- 広がって膨れている:攻撃的、積極的、自己中心的、差別的な性格。陽性の強い動物性食品と、陰性の砂糖、果物、ジュース、果物の摂りすぎによるものを示す
爪について
爪は過剰な栄養、特にミネラル、タンパク質、脂肪の排泄によって作られます。食事が続く限り爪は伸び続けます。爪はその伸びる間と現在の身体的、精神状態を表しています。
爪の色は?
- ピンクがかった赤:健全な血液と全体的に健康でバランスのとれた身体と精神的状態を示している
- 赤紫:乳製品、砂糖や甘いものの摂りすぎ。消化、循環、排泄機能に異常。不眠、便秘、下痢、疲労、鬱などの異常がある
- 黒っぽい赤:脂肪酸、コレステロールなどの血中濃度が高いことを示す。肉、乳製品、塩の摂りすぎによる。心臓と循環機能、腎臓と排泄機能が負担がかかっている。精神の柔軟性もなくなる
- 白:血液の循環が悪いか、ヘモグロビンが少ない。貧血を示している。精白粉、果物、ジュース、砂糖などの甘い物の摂りすぎ。心臓、肝臓、すい臓、前立腺や卵巣の周囲に脂肪と粘液がたまっている可能性がある。白血病やその他の癌でも爪が白くなる場合がある
爪の形は?
- がっしりした四角:動物性食品、煮物、塩分のある食事の結果。身体的には活発で、精神的には柔軟性に欠ける
- 長方形:身体的、精神的にバランスが取れているが、やや柔軟性にかける
- 楕円形:身体的に弱いが、精神的には活発で感情的にやや敏感
- 長い:消化器系と呼吸器系が弱く、精神的にも過敏
手も爪もひとりひとり、それぞれ個性があるので、状態を詳しく知ることで自分も大切な人もケアしていけますね。
- [1]久司道夫著(2005)「マクロビオテック健康診断法」(日貿出版社)