よく聞く「自律神経」ってどんなもの?
自律神経には、交感神経と副交感神経という2種類があります。交感神経は、ストレスが多い時に「戦わねば!」と身体をやる気にさせ、興奮状態にする神経であり、心拍数が早くなったり、血圧が上がったりしますが、交感神経が強く働きすぎると頭痛や肩こりが生じたり、疲れやすくなったりします。
反対に副交感神経は、交感神経とは逆の働きをし、リラックスし、心身を休める時に働きます。例えば睡眠中や、食事をしている時に消化にエネルギーがまわり、心拍数が落ち着くといった働きをします。私たちの生命活動は、この2つが互いにバランスを保ちながら作用することで成り立っています。
自律神経はなぜ乱れるの?
ストレス社会の現代では、交感神経が優位になりがちであり、交感神経と副交感神経のバランスが崩れてしまい、体調不良を訴える方が多くいらっしゃいます。例えば、怒りという感情は、交感神経を優位にし、怒りによる自律神経の乱れは約3時間ほど続くとも言われています。
他にも加齢により副交感神経の働きが低下するといった声もあるように、生活環境上、どうしても交感神経が優位になることが多いため、自律神経のバランスが乱れてしまいがちなのです。
ヨガで自律神経のバランスを整えよう
自律神経のバランスを整えるためには、交感神経が優位になりがちな生活の中で、うまく副交感神経を優位にしてあげる必要があります。副交感神経を優位にするという点において、ヨガが適している理由として、「一定のリズムで身体を動かすけれど、呼吸の乱れが少ない」という利点があります。
一定のリズムは、例えばジョギングでも作れますが、心拍数が上がるために交感神経が優位になってしまいます。そのため、シニアの方には、激しい運動はオススメできず、より老化を早めてしまうという可能性もあります。
夜ヨガはリラックス効果を高める
夜は副交感神経が優位になる時間なので、ゆっくりとしたヨガを行なうことで、日中に凝り固まった身体がほぐれ、血行が促進されます。また、多忙な1日の後で気持ちが高ぶっている場合は、ヨガをすることで副交感神経優位の状態に誘導するという考え方もできるでしょう。
ウォーキングは呼吸の乱れが少なく一定のリズムで身体を動かすことができますが、夜に女性一人でのウォーキングは不用心ですので、どこでも気軽にできる点を考えても、やはりヨガがオススメです。また、炎のゆらぎも副交感神経を優位にしてくれるので、ストレスが多かった日、疲れたなと思う日は、早めに電気を消して、アロマやキャンドルの中でヨガを楽しんでみるのも良いでしょう。
以上のように、ヨガとリラックス状態の間には自律神経の働きが存在しています。特に、夜遅くまで仕事をしている方や昼夜のリズムが一定していない方、緊張状態が長時間続くようなお仕事の方は、夕方から夜にかけてのヨガ、または週末にヨガをする時間を積極的に取り入れてはいかがでしょうか?