GABAはストレス緩和に関わる経伝達物質
GABA(ギャバ)って、どこかで聞いたことありませんか?チョコレートやココアの原料カカオにも含まれているので、食べ物のパッケージや成分欄で見たことがある人も多いと思います。他にも、野菜や、果物、玄米、漬物などに多く含まれています。GABA(ギャバ)とは、脳の4つの主な神経伝達物質のうちの1つであり、ストレスや不安を減少させ、他の神経伝達物質を調整するように働く物質、γ-アミノ酪酸です。
興奮した神経を落ち着かせたり、ストレスをやわらげたり、リラックスさせる働きがあります。GABA(ギャバ)はもともと体内で十分な量がつくられているのですが、強いストレスにさらされると、それを緩和するために大量に使われるために、不足しがちになります。また、高齢になっても減る傾向にあるのです。
ヨガを推進する科学的根拠
米国ボストン大学の研究では、長期間ヨガをしている8人にはヨガを、ヨガの経験のない11人には読書をそれぞれ1時間してもらい、その前後で脳内のGABA量の変化を測定しました。その結果、ヨガ群では脳内のGABA(ギャバ)が27%増加していたのに対し、読書群では変化がみられませんでした。
また、ヨガの種類に関係なく、どのスタイルでも同様な効果が認められたということです。(参考文献:石垣 英俊、 及川 彩 『デキる人は、ヨガしてる。』クロスメディア・パブリッシング)ヨガは不安症やうつ病に悩む人にとって、有益であるとい科学的な根拠を示しています。
ストレスと現代社会に増加する病気の関係
ストレスが原因であることが多いとされるうつ病や不安障害は、未だにその原因がすべて明らかになっていません。薬物治療による効果は高いと実証されていますが、副作用を伴います。毎日、薬を飲むということで、別のストレスを引き起こしたり、薬物依存症になる可能性も考えられるでしょう。
ヨガによって、よく眠れるようになったり、言われもない不安に襲われる頻度が減ったり、リラックスできたりるすことは、ストレス解消だけではなく、アルツハイマーの症状悪化を遅らせることができるとも言われています。
いかがですか?これまでヨガで体験した心身の状態について、腑に落ちた方もいるのではないでしょうか?そしてプラス要素として、ヨガを通じて似たような悩みを抱えた人たちと交流する事で、自分は“ひとりじゃない”ことを実感できることもあります。ヨガの効果、素晴らしいと思いませんか?