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「ヨガ業界は飽和状態」「イントラだけでは生活できない」ってホント?
今年で7年目となる『ヨガビジネス講座』ですが、そもそも始めたきっかけは?
きっかけは、ヨガ業界にまつわる”ウワサ”でした。インストラクターやRYTの卒業生なんかと話していると、いろんなウワサを耳にするんですよね。例えばこんなの、聞いたことないですか?
- ワークショップや高価格帯の講座をやっている有名講師じゃないと生活できない
- ヨガ業界は飽和状態
- ヨガの先生が増えすぎて余っている
- ヨガのインストラクターだけじゃ食べていけないよ
ありますね~。ヨガ関係の人からも聞くし、業界外の人から言われることもあります。
そうなんですよね? でも、長年ヨガ業界で裏方をやってきた僕からすると、それって何の根拠があって言ってるの?と疑問だったんですよ。この疑問が、講座をはじめたきっかけです。
最初はRYT200のトレーニングの中だけで伝えていて、一般化はしていなかったんですよね。でもヨガ業界で10年働くうちに衝撃的な発見もあって、一般向け講座にしたんです。
ヨガ業界の現状、”数字で”知ってる?
10年間ヨガ業界をウォッチしてきた酒造さんからすると、ウワサの真相はどうなんですか?
結論から言うと、業界は飽和なんてしていないし、ヨガの先生は全っっ然足りていないんです。日本のヨガ人口と、それに対してインストラクターが何人いるか、数字で知ってます?
いや、知らないです。でも、年に何度も、いろんなところでTTが実施されているし……。
RYT200(全米ヨガアライアンス認定講座)の卒業生って、日本に何万人もいないんですよ。RYT以外を含めても、実はヨガの先生って日本に最大で2万人ちょっとしかいないんじゃないかな?しかもその内の何割かは指導資格を持っているだけで、実際には指導されていない。これに対して、ヨガ人口は2020年までに今の約1.5倍になると予想されているんです。なので、それに準じてヨガインストラクターの数も必要になると考えています。
仕事のある先生/ない先生の違いは、”〇〇〇〇”を知ってるか否か!
でも現実にはRYTを取得しても、うまくいっている先生は多くないですよね。
「ヨガを教えるのに忙しすぎる先生」がいる一方で、「資格をとったのに仕事が全然ない」という先生がたくさんいる。この違いって、何だと思います?……答えは簡単。”伝えかた”を知ってるか否かなんですよ!
人気の先生の秘密って、どれだけヨガの知識が深いか?指導技術が優れているか?あとポーズのレベルとかじゃないんですか?
それは前提としてあるけど、最初に「生徒がつく/つかない」の違いは、その人自体のスキルや知識じゃないはずなんです。単に、”伝えかた”を知らないだけ。 私はよく”インプット”と”アウトプット”という言葉で説明するんですけど、自分でヨガの練習をしたりヨガの知識を深めること、指導者養成講座などで教えかたを学ぶことはみんなインプット。それを実際に生徒さんやお客さんに伝えるのがアウトプット。
日本人の傾向として、インプットにはストレスを感じないんですよ。勤勉だし、ほっといてもインプットはみんな熱心にやる。でも、自分をアウトプットすることは欧米人とくらべてすごく苦手です。
確かに、スピーチなんかもヘタだとよく言われますよね。
だから、せっかくインプットを充実してもアウトプットできない。インプットを極めても、伝えかたをちゃんと別で学ぶ必要があるわけです。
指導者養成講座の先生はヨガのプロ。でも”集客”のプロじゃない。
養成講座ではそこまで教えてもらえないんでしょうか?
ティーチャートレーニング(TT)の先生は、ヨガのプロなんですね。だからインプットでは素晴らしい気づきを与えられる。でも、指導者養成講座の先生はヨガのプロ。でも〝集客〟のプロじゃない。スタジオ運営とか、ヨガの需要があるところに届けるといった裏方の仕事は知らない人がほとんどです。だから、養成講座でそこを教えてもらえないのは当然なんです。たとえばよくあるパターンはこんなふうです。
- TTを卒業して、スタジオのオーディションを受ける。でもなかなか受からない
- TTで教わった先生に相談する
- 「公民館やレンタルスタジオを借りて自主開催のクラスをしてみたら?」と教わる
でも公民館って、そもそも営利活動NGが基本なんです。レンタルスタジオもほとんど空いていません。幸運にも空いていたとして、友人や知人以外でどうやってお客さんを集めるのか?ここで、多くの卒業生が壁にぶつかっちゃうわけです。
確かに、そういうケースはよく耳にします。
やりかたを教わっていないんだから、うまくいかなくて当然なんです。じゃあ、集客や数字のこと、”伝える”ための知識って誰が教えられるの?と考えると、それは僕ら裏方の人間しかいない。そもそも、これはティーチャートレーニングを提供してきた側にも責任があるんです。ヨガ業界が少なくともこの10年、この問題を放置していたってことに僕は気づいてしまったのです。衝撃的でしたね。だから『ヨガビジネス講座』をやっているわけです。