記事の項目
こんにちは、ヨガジェネレーション企画部のかめこです。
3月第1週目の週末に、東京都目黒区で開催されたヨガイベント「Dharana to Tokyo / ダラナ・トゥ・トウキョウ」。参加された方もいらっしゃるのではないでしょうか?3日間に渡り、開催されたこのイベント。ヨガジェネレーションもお邪魔してきました。
そこで見て・聞いて・体感したものは、現代の東京でヨガをする私達にとって、新しい価値観の提案だったように思います。
東京のヨガシーンに新たな提案をした3日間
2019年の東京。ヨガは非常に多様化しています。
「普通」や「一般常識」が、なんだか分からなくなっているのと同じように、ヨガもそれをする人によって、それぞれ違う役割を果たしています。
ある人にとっては、集中力を上げるもの。
ある人にとっては、自分の内側に向き合うもの。
ある人にとっては、生活そのもの。
様々なバックグラウンド、価値観を持つ人が集まる東京で、それは当たり前のこと。ヨガスタジオで自分の隣にマットを敷いている人は、きっと自分とはヨガに違うものを求めていると思います。
「みなさんにとってヨガとはどんなものでしょうか?」参加した方に対して、そんな投げかけがあったように思います。
テーマは「脳疲労」。低減のために何ができるのか?を知り、体験する
時代の流れの中で、手のひらから入る膨大な情報の量と、人々が抱えるストレスの種類や価値観も変化しています。
この現代社会特有のストレスの一つ「脳疲労」をテーマにしたイベントです。
「Dharana to Tokyo」のホームページの最初に書かれている一文です。
テーマは、「脳疲労」。このテーマに基づき、2人の講師が1セッションを担当。1人づつがヨガクラスを行い、その間にテーマに基づく対談を行います。これが全5セッション行われました。
全5クラスの様子をダイジェストでお届け
[Julier特別クラス]
心と身体が自由に呼吸をするファッションを!
渋木さやか × 山口つぐみ
女性の変化していくシーンに寄り添ってくれるブランド「Julier|ジュリエ」のウェアを着て、ヨガ指導をした渋木さやか先生と、山口つぐみ先生。「自分の内側に意識を向ける」ことを重視したクラスを行いました。
Heart Beating 心踊る、ワクワク
有田秀穂 × 中村尚人
2日目の午前中のクラスで講師を務めた有田秀穂先生は、脳生理学者であり医師。幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」についてお話をされていました。ヨガなどを含めたリズム運動はセロトニンの分泌を促すそうです。脳生理学の観点からエビデンスのある知識をシェアしてくださいました。
有田先生と中村先生のコンセプトトークでは、お二人のマインドフルネスの見解も聞くことができました。
有田先生の座学でセロトニンについての知識を学び、中村先生のクラスで実際に変化を体験。解剖学に裏付けされたシークエンスは大好評でした。
メラトニン 明日のための最高の休日
HANAE × 野村賢吾
睡眠と深い関係があるホルモン「メラトニン」をテーマに野村賢吾先生と、HANAE先生がコンセプトトークと、ヨガクラスを行いました。脳疲労の低減には睡眠は欠かせません。
Dharana to Tokyoでは、3日間DJとしてクラスを見守り、トークセッションでは、司会を務めた野村賢吾先生によるヨガクラス。鍼灸師の国家資格をもつ野村先生のクラスは、スタイリッシュに見えて、東洋医学の知識がしっかりと散りばめられていました。
セロトニン 網膜に光を
赤沼直美 × ケンハラクマ
一緒の空間にいるだけで元気になれる!そう感じさせてくれた赤沼直美先生。赤沼先生のように笑顔で暮らしていたら、脳疲労は遠ざかっていくのかも・・・。人の在り方に大切さをも教えてくださいました。
グラウンディングを感じずにはいられない安定感のあるケンハラクマ先生によるヨガ。DJの方にも細かく音の指示をしていました。シャバーサナでは、なんとも言えない神聖な空間になりました。東京の真ん中にいながらも内側の静けさを感じられることを体験。
グルーミング 音と呼吸のリズム運動
佐久間凉子 × 山本俊朗
出産後、初のイベント参加となった佐久間涼子先生。「緊張したー。」とクラスの後にポロっとおしゃっていました。クラスにはそんな雰囲気はみじんもありませんでした。鍼灸師としての知識、ヨギーニとしての毎日の練習、ヨガ講師として一人一人と真剣に向き合ってきたという実績が、100人の参加者を前にした時の涼子先生の輝きに繋がっていたように思います。
涼子先生がクラスで大切にしているのは呼吸。それはレギュラークラスでも、今回のような大きなイベントでも同じ。シンプルなシークエンスだからこそ、呼吸と身体が一体になった喜びを一層感じることができます。ポーズの完成に意識を向けるのではなく、あくまでも意識は自分の内側。
ストレスがあるからこそ、開放感がある。
クラス中にそう言ったのは山本俊朗先生。
現代ではストレスを感じない生活を送ることは不可能と言えます。だから、この東京では「いかにストレスを開放していくか?自分で処理をしていくか?」が重要です。そのためにヨガがある。そんな強い信念を感じられる山本先生のクラスでした。
Dharana to Tokyoに見た東京におけるヨガの在り方
今回のイベント「Dharana to Tokyo」は、現代の東京におけるヨガの新しい在り方を表していました。シンプルで洗練された会場。ソリッドな音楽。選ばれた講師。スタイリッシュなウェア。どこをとっても、自分の意識を上げるものばかりでした。
「このままの自分ではいけない。もっと自分を進化させたい。」
あの空間にいる間、私はそんな感覚を抱いていました。
それは、ヨガ哲学にある「サントーシャ|知足」という言葉と相反するもののように聞こえるかもしれません。でも、東京のヨガはそうであってもいいのではないか?リラックスだけがヨガではないし、今の自分に満足してはいけない時期が人生では必ずあると思うからです。
ヨガはきっとそんな自分を後押してくれるものだと確信を持つことができました。
ヨガは古典的、ヨガは自然の中でやるのが理想的、ヨガ哲学の知識からの自分はそのままでいいという考え。そういったものからは一切切り離された現代の東京でのヨガを象徴するイベントであったと思います。スタイリッシュでおしゃれ。
東京の雑踏の中にいても、内側の静けさはある。
でも、東京だとそのことを忘れてしまいそうになる。だから、よりヨガが必要。そんなことを強く感じた3日間でした。
主催の「DUSK|ダスク」のみなさま、本当にお疲れさまでした。次回の開催も楽しみにしております!そして、会場でお会いできたみなさま、またお目にかかれるのを楽しみにしています。
ありがとうございました。