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地に足がついていると、心もブレない
人生を送っていると、平穏や静寂を簡単に打ち破ってしまう、激動の日常もあります。職場の人間関係や子育て、自分ひとりでは解決できない事も。環境のザワつきが心にも影響すると、そわそわと落ち着かず、焦りや苛立ちが生じる悪循環に陥りがちです。そんな時は、いつものヨガプラクティスを少しだけ違った目線で行ってみましょう。眉間にシワが入り、肩に力が入って、頑固な心になっていませんか?胸を開いて、心を解放し、新しく新鮮な空気を沢山取り入れましょう。そして何よりも、“グラウンディング”を意識して地球の重力を感じてみませんか。
グラウンディングとは
グラウンディングとは文字どおり、地に足をつけ、重力に従い、足の裏を使ってしっかりと地面を踏みしめることです。いわば、土台を安定させること。軸が決まることでポーズも安定します。「立つ」「歩く」ことが当たり前すぎて、実は意識して足の裏を使えていない人も多いのです。両足のかかと、母子臼(親指の付け根)、小子臼(薬指の付け根)を使って立つことで、まずは土台ができます。そして体と心は繋がっていますから、安定感を得ることで不安感やソワソワとしたブレも落ち着きを取り戻すことができます。
足裏からエネルギーを感じるオススメのポーズ
意識を“今”に集中して、しっかりと地に足をつけて穏やかな精神状態を取り戻すには、ヨガのポーズが役に立ちます。体内で最も大きな筋肉(腹筋、大腿四頭筋)を動かす事は、血流促進、体内活動の活発化に繋がります。身体の内側からポカポカと温かさが持続し、大地の暖かさを足裏から吸収するポーズをご紹介しましょう。
ヴィーラバトラアーサナⅠ(英雄のポーズⅠ)のやり方:
- 両足を揃えて立ち、右足を大きく前に一歩出します(左足先は45度傾ける)
- 息を吐きながら腰を落とし、右足の脛が床と垂直になるようにします。左足の膝は伸ばしたままです
- 骨盤は正面に向け、息を吸いながら、両手を頭上に伸ばします
- 肩の力を抜き、胸を開き、腰を伸ばし、目線は遠くへ
- 両足に体重を均等にかけ、呼吸に集中します
このポーズの効果
- 足腰を強化しグラウンディングを高める
- 全身疲労の緩和
- 肩こり解消
- やる気
- 集中力アップ
- 充実感向上
”英雄のポーズ”という名前が示しているように、このポーズを行うと足元から力がみなぎり、気分が凛としてきます。どっしりと大地に足をつけ、重心を地球にまかせると、気持ちが安定し、勇気とやる気が漲ってくるのを感じる事ができるでしょう。グラウンディングで今ここにいる自分に感謝できたら、また一歩踏み出せますね。
執筆:Keiko Ando