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余裕が無い時は、背骨と呼吸に注目!”自分チューニングヨガ”のススメ

こんにちは、よがくらげ雅子です!皆様、この一週間はいかがお過ごしでしたか?私といえば、最近ちょっと忙しい…

レッスンを詰め込みすぎてる気もしないんですけど、家事にしろ子供の用事にしろ、何だかんだでバタバタ気味の毎日。つくづく日々の仕事には切れ目がないので、たまに立ち止まって自分と向き合い、リラックスする時間が必要だなと感じています。

というのも、アーユルヴェーダでは、心に働きかける3つの属性エネルギー

  • 「サットヴァ(=純質)」
  • 「ラジャス(=激質)」
  • 「タマス(=惰質)」

のトリグナに対して、

身体には

  • 「ヴァータ(=空・風)」
  • 「ピッタ(=火・水)」
  • 「カファ(=水・地)」

の3つのエネルギーが影響して、体質(ドーシャ)を左右すると言われていますが、私はドーシャで言うと完全にヴァータ(空・風)であり、ちょっとでも時間が空くとせこせこと動きたくなる性分なのです。

なのでバランスを崩さないように人一倍、意識的にぼーっとしたり瞑想したりする時間を取るようにしています。もちろん、ヨガのプラクティスも欠かさずに(^^)

というわけで、今日は疲れているときや、自律神経が乱れがちなときに行いたい「自分チューニングヨガ」のご提案です★

ドーシャの乱れに気がつく力

さて、日々の生活の中で、自分のやるべきことに優先順位を付けるとき、最も優勢順位が高くなるのが”緊急性が高くてかつ重要なこと”ではないでしょうか。例えば事故、病気、締め切り前の仕事、クレーム対応などなど…

仮にこれらのことを「タスクA群」と呼びましょう。

タスクA群と比べ、”重要ではあるけれど緊急性が高くないこと”もたくさんあります。例えば、家族との思い出作り、人間関係作り、予防行為、学習などインプット、適度な息抜きなどなど…

仮にこれらのことを「タスクB群」と呼びましょう。

タスクA群は、どうしても膨張しがちでこれに追われることは避けられませんが、こればっかりになると心がラジャス(激質)に偏り、結果としてドーシャが乱れ、それによる様々な体調不良が起こります。(例えば私は、タスクAに追われすぎると、高確率で動悸や下痢に見舞われます…)大切なのは、どれだけタスクB群に時間を割けるかということ。

もちろん、必要以上にだらだらと息抜きすることや無意味な暇つぶしに時間を使いすぎるのは良くないですが、何よりも危険なのは、タスクA群に追われ続けてそれが当たり前の状態になってしまう、つまり余裕のなさに気がつかないことだと思うんです!

そして、それってちょっとでいいから内観する時間を取ったり、ふとした瞬間にマインドフルネスを意識したりするだけで気がつけるのではないかなとも思うのです。

ヨガで養えるのはまさにそういう力!次の項では、忙しいとき、疲れている時こそ行いたいヨガをご提案していきます。

背骨の動きを呼吸を感じる王道アーサナと言えば

我々、人間の体のど真ん中には細かい骨が繋がった背骨がありますよね。

  • 滑らかに動く骨
  • 軸となる骨

自律神経の中枢でもある背骨は、ヨガでもピラティスでも体を使う上でめちゃくちゃ重要な「道具」です。

そして、この背骨を呼吸に合わせて動かすことは、集中力を高め精神統一を促し、さらには自律神経も整えてくれるので、ヨガを始める前のセンタリングにもぴったりですよね。

例えば、セツバンダアーサナ・橋のポーズ。

プラーラによる橋のポーズ
プラーラによる橋のポーズ

仰向けで膝を立てて骨盤ニュートラルの状態から、吐きながらインプリントポジション、つまり腰と床の間の隙間を埋めて骨盤を後傾させ、吸いながら背骨の下から一節一節はがすようにゆっくりと持ち上げます。

引き上げ切ったところでアーサナを深めたら…、吐きながら上から一節一節降ろすようにゆっくりと背中を床へと降ろしていきます。

単純な動きだからこそ分解できる。一つひとつをより丁寧に行うことができる。シンプル故に身体の動きに意識をしっかり向けることが出来る、優れたアーサナです。

私には、このアーサナで重要なのはむしろ過程であり、背骨の柔軟性を高めることや内股臀部の引き締め効果などは、その副産物であるとすら思えるのです。

呼吸とともに身体の前面と背面の伸びを感じる

最も呼吸とともに深まる感覚が分かり易いアーサナは、前屈ではないでしょうか? ウッターナーサナやパスチモッターナーサナのような単純明快でシンプルな前屈は、吐く息に乗せて余分な力を抜いていくことで、思ってもみなかったところまで到達するから面白い!

吸う息ごとに下腹部を長く伸ばし、吐く息ごとに肩の力を抜いて、どこの力が必要で、どこの力が余計なのかを探りながら呼吸を繰り返すごとに、意識は自分の内側へと向いていきます。

前屈は本能的にも急所を守り落ち着く体位なので、不安感や反発心をなだめてくれるように思います。対して後屈は、気持ちよく胸を開くことで気持ちを前向きにサポートして、心身をリフレッシュさせてくれる体位です。

身体の前面が伸びることで姿勢も改善させるので、アーサナの効果をすぐに感じ易いのも後屈の特徴。これら前屈と後屈を、呼吸とともに繰り返すフローで、自分の今の状況をじっくり観察してみるのはいかがでしょうか?

呼吸とともに繰り返すフローで、今の自分をじっくり観察
呼吸とともに繰り返すフローで、今の自分をじっくり観察

長座から吸って背筋を伸ばし両腕を上に吐く息で深く前屈。もちろん、自身の感覚に合わせて膝を緩めたりしっかり伸ばしてみたり調整しながら呼吸を味わって。吸って上体を起こし長座に戻ったら、吐く息で両手を肩の少し後に着いて、吸いながら全身を気持ちよく反らせ、足裏を床へ近づけていきます。

心地よく開いた胸いっぱいに新鮮な空気を吸い込んで、しっかりと全身に巡らせたら吐く息で長座に戻る、これを充分に繰り返します。

繰り返すごとに余計なことを考えずに身体を動かせるようになり、自分の身体が呼吸を通すために動く管のような感覚になってくるんです(私だけ?笑)。

身体の背面(陰)と前面(陽)をバランス良くストレッチして、最後、どちらで終わるかはあなた次第。どちらで締めたいかは、身体の感覚が教えてくれます♪

気付く力はバランス感覚を強化する

呼吸に合わせて自分の身体を丁寧に使ってみる、それは身体の感覚と真正面に向き合わなくては叶いませんよね。普段から身体を丁寧に使うことに慣れていくと心の微細な変化にも気がつき易くなることを、ヨガで実感されている方は多いことでしょう。

例えば、やる気が出ない、ちょっと不安になり易くなってるなとか、なーんかちょっとしたことでマイナス思考になるなとか、そういう変化に気がつけるようになると、更にはどう対処すれば軌道修正できるかも感覚で分かるようになっていくと思うんです。

そして、なんかチャレンジしたい気分!とか最近安定してていい感じ~とか、そんなプラスのいい変化にももちろん気がつくことが出来るので、幸せ感度もUP!

まずは自分の状況を知ること、そしていい状態にコントロールすること、いわば自分チューニング。どうやら、ヨガがくれる「気づき」は人生の質に直結するようです(^^)