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コピペできない関係性について、ヨガ的に考えてみた
「令和」
いよいよ新しい元号のスタート!ですね。
今年は個人的に思うところがあり、新たな元号のもと心機一転、色々なことにチャレンジして、自分の“コンフォートゾーン”を打破し、自身の成長の為、絶賛 右往左往しているところです。(…といっても、未だ確たる手ごたえはないんですけどね、汗)。
さて、今日は先日書かせて頂いた投稿、「ヨガ教室経営、成功の秘訣とは? 〜コピペできない関係性を築く〜」の続編として、“ヨガを通じてコピペできない関係性を築く”とは、一体どういう事なのか? もう少し具体的に考えてみようと思います。
テクノロジーが進化した現代、あらゆるものがコピペできるようになり、新しいサービスや商品が登場したとしても、次の瞬間、誰でも同じようなモノをコピペ&量産できるようになりました。
でも、本当に大事なのは、コピペできるモノよりも、これからの時代は、コピペできないモノに真の価値が生まれる時代になるのではないか?
ヨガを通じて、人と人とが、コピペできない関係性を築く。それこそがこれからのヨガ教室経営に大事なことなんだ〜!
前回の話では、そう熱っぽく書かせて頂きました。(後で読んでみると、我ながら かなり暑苦しいですね…)
では、具体的にヨガでコピペできない関係性を築くってどういうことなのか?
自分なりに考えてみました。
ヨガインストラクターやヨガ教室運営において“コピペできるモノ”とは?
まず、ここで“コピペできないモノ”を考える前に、“コピペできるモノ”についてはっきりさせておきたいと思います。
現役のヨガインストラクターや、ヨガ教室経営者にとって、コピペできるモノとは?
ヨガインストラクターの場合
- 教えるヨガのスタイル(流派)
- クラスの内容(シークエンス)
- 話の内容(言葉)
- 着ている服(人気のヨガウェア)
- 体型や髪型
- 体の柔らかさ
- ヨガの知識(○○を知っている)
- ヨガのスキル(○○ができる)
ヨガ教室経営者の場合
- 立地
- 内装
- 価格
- クラスタイトル
- スケジュール
- キャンペーン
- 集客手法
- 顧客管理
いかがでしょうか?
これらは、努力こそ必要ですが、自分以外の成功事例を注意深く観察することで、すべてコピペ可能なモノばかりではないでしょうか?
成功している先生や、お教室の良いところを真似る。それはそれで自身の成長に必要不可欠な事だと思いますし、どんどん前向きに実行すればいいと思います。
ただし、ここで重要となるのは、果たして、コピペし、それを実践すれば、皆 必ず素晴らしい指導者や、人気のヨガ教室運営ができるのか? という事です。
1700名以上の現役ヨガ指導者に聞いた、人気のヨガ指導者の秘訣とは!?
ここで、あるアンケート結果をシェアさせて下さい。
これは私が9年以上の時間を費やし、1700名以上の現役ヨガインストラクターや、今から指導者を目指す方に対し、ある同じ“質問”をした集計結果です。
その質問とは、
いるという方は、一体その先生の“何(どこ)”が好きだったのか?をお答え下さい。
そんな質問に対しての回答の中で、下記が最も多かった、上位回答になります。
【上位回答】
- 1位:言葉では言い表せない 「雰囲気(オーラ)」
- 2位:「笑顔」が素敵で、その先生の人間性が滲み出ていた
- 3位:「声」がとにかく素敵だった
- 4位:その先生だけ私の事を名前で呼んでくれた(名前を覚えてくれていた)
- 5位:「距離感(間)」が心地よくて、寄り添ってくれていると感じた
いかがでしょうか?
これが1700名以上のヨガ従事者が回答した、記憶に残る、素敵なヨガ指導者の人気の“秘訣(真実)”という事になります。
お気づきでしょうか?
素晴らしいヨガ指導者の秘密を聞いているのに、「ヨガ」と言う回答がまったく入ってこないのです。※1700名以上聞いてきて、ヨガのスキルや指導力 と答えた方はなんとゼロでした。
まさに、この回答こそ、“コピペできないモノ”そのものではないでしょうか?
その人の雰囲気、笑顔、声、人と人との関係性、距離感、どれもコピペできるモノではなく、人と人との関係性の中から生まれる、唯一無二のモノなのです。
人気の秘訣は「YOGA|ヨガ」以外にあり!?
私は思います。
- 野球選手は打率を上げ勝ち投手になれば人気選手になれるのか?
- 学校の先生は、規律を守り勉強を正しく教えられたら、生徒から人気の先生になれるのか?
- 舞台役者は、台詞と振り付けを暗記したら観客を魅了できるのか?
- 医師は、的確な診断をし、治療をすれば、人から慕われる名医になれるのか?
では、
もう勘の良い方なら、ピンときておられますよね?
そう、あらゆるジャンルにおいて、プロである以上、打率や勉強や台詞や正確な診断は、“出来て当たり前”。(※練習をサボっていいと言っているわけではないので、あしからず…)
プロとして人を魅了したり、支持されたり、拍手喝采を浴びる人というのは、“ソレ以外”のところで評価されている、という事になるのです。
- 打率は超一流でなくとも、とにかくファンを大事にし、太陽のような雰囲気を持った野球選手
- 生徒一人ひとりに同じ目線で向き合い、決めつけなどせず、あたたを肯定し続けてくれた学校の先生
- 心まで届く声、観るモノを魅了し続けるオーラをもった舞台役者
- 患者に寄り添い、耳を傾け、安心を与え続け、いつも笑顔で向き合ってくれる医師
いかがでしょう?
皆さんも、人生の中で一度や二度は、ああ・・・そういえば私にもそんな人がいたな。目を閉じると、そう思える人物像が降りてくるのではないでしょうか?
だからこそ、ヨガも同じだと思うのです。
ポーズや知識を習得し、安全にヨガクラスを行うことは、プロとして出来て当たり前。
しかもそれらは、コピペしようと思えば、すでにたくさんの成功事例がヨガの世界では存在し、いくらでも努力によって習得できます。
ただし、それらを習得することがイコール、素晴らしい指導者になれるというものではないと思います。
ヨガ指導者に求められるのは、やはりコピペできる知識やスキルではなく、目の前にいるたった一人の生徒(人)と、コピペできない関係性を築くという事なのではないでしょうか?
ヨガのスキルは練習すれば、いくらでも上達します。
ヨガの本を読めば読むほどに知識は広がり、理解は深まります。
ヨガのセミナーに行けば、最新のメソッドやその理論も学べます。
これらは、すべて努力次第ではすべてコピペできるものです。しかし、目の前の生徒との関係は、コピペできないのです。
その人(生徒)をよく観察し、その人の立場で物事を考え、その人にぴったりな言葉と指導法でヨガを伝えていく。そうする事で目の前の人に“わたしの想い”が伝わる。
だからこそ、生徒にとって素敵な先生ってどんな人?と聞くと、“ヨガ”という言葉ではなく、雰囲気や笑顔、声、私を覚えていてくれた…という答えになるのだと思います。
現役のヨガ指導者の皆さんや、ヨガ教室運営者の皆さん。
ぜひヨガ指導やヨガ教室運営を通じて、目の前の生徒さんとコピペできない関係性を、さらに深く、広く、築いてみませんか?
今後の日本のヨガシーンにおいて、それぞれのエリアで、それぞれの関係性を築き、ヨガを通じて、皆様の笑顔やハッピーがさらに広がっていくことを心から応援し続け、私自身も努力を惜しまず実践し続けたいと思います。
今回も長文お読みいただき、ありがとうございました。
MIKIZO