南舞Vol7

もっと自分を好きになる!肯定感を高めるために身に付けたいこと

さて、今週の記事は【自分自身を肯定する方法】についてお送りしたいと思います。突然ですが、皆さんは自信を持って「自分のことが好きです。」「自分の良いところは〇〇です。」と言えますか?

自分のことを肯定する感情は、【自己肯定感】【自尊感情】などという言葉で表現され、最近ではメディアやヨガの世界でも取り上げられることが多くなったので、何となく聞いたことがある人もいるかもしれませんね。

自分の長所などを直接口に出すのは恥ずかしい、抵抗がある、という人もいると思いますが、自分自身を好きでいること、肯定できることは自分にとってプラスになり生きやすくなるだけではなく、実は他人との付き合い方についても大きな影響があるって知っていましたか?

自己肯定感がもたらす他人への影響とは?

自分で自分のことを好きなれない、自分の良いところが思いつかないという人は、他人のことが好きになれなかったり、信用できなかったりすると言われています。

それは、自分に対しても他人に対してもマイナス面ばかりに注目してしまうクセがついているので、ちょっとした他人の行動や言動、失敗などが許せないと感じてしまうからです。

そもそも人間の脳は、うれしいことやポジティブなことよりも、悲しいことや嫌なことなどのネガティブなことの方が記憶に残りやすいと云われています。心理学ではこれを【ネガティブ・バイアス】と呼びます。

特に、子供よりも成人の方がこの傾向が高く、自己否定や自己卑下をするのは成人特有のものだと云われています(赤ちゃんはハイハイできないとか歩けないからと言って落ち込んだりしないですもんね)。

この違いは、【物事への認知の仕方】が関係しているのです。

認知の仕方の代表的な例としては、トーマス・エジソンの話が有名です。彼は今では発明王として有名ですが、かなりの失敗もあったそう。しかし彼は、研究や実験が失敗しても、「失敗した」と考えるのではなく、「うまくいかない方法がまた一つ分かったので、次に生かそう」と考えていたそうです。

失敗が続くと心が折れて投げ出したくなってしまいそうなものですが、彼は自分に対しても、物事に対してもポジティブに考えるクセ【ポジティブ・バイアス】があったので、これだけの偉業を成し遂げたのかもしれませんね。

明日からできる【ポジティブ・バイアス】を身に付ける方法とは?

「自分はネガティブにとらえるクセがある」と感じた方、もしポジティブに捉えられるようになりたいと思っているのであれば、それは少しずつ変えていくことができます!

心理療法の一つに、【認知療法】や【認知行動療法】と呼ばれるものがありますが、これらはネガティブや極端、あるいは歪んだ認知を少しずつポジティブなものへと変えていくために行われるものです。今回はその中の一つの技法を紹介したいと思います。

  1. 自分の嫌なところを紙に書き出してみる
  2. 書き出したものを、別の表現に書き換えていく
    • 臆病 → 慎重
    • 口下手 → 聞き上手
    • 無知 → 成長の余地や伸びしろがある

 
すごく簡単な方法なのですが、これが意外と効果的。ネガティブなことを文字にして一度頭の外から出すことによって、自分について少し客観的に判断できるようになります。これを行う中で大切なのは、頭で考えずに、手を動かして書くことに意識を向けること。

頭の中にあるものは習慣的なものなので、考えているだけだと同じことの繰り返しになってしまいます。日記をつけることに抵抗がない人は日記をつけることも良いでしょう。

あとで落ち着いて見返すと、「何でそんなに悩んでいたのかな?」と思うことがたくさんあるはずです。

あなたはどちらのタイプ?

まずは自分の思考のクセはポジティブなのか、それともネガティブなのかを観察してみることから始めてみましょう。ネガティブになりやすいと感じているのであれば、頭の中で考えることを一旦外して、目に見える形で客観的に理解することが大切なのだと思います。

頭で考えないという意味では、ヨガの練習もオススメの方法です。特にアーサナや呼吸法は、認知や思考ではなく、自分の体や呼吸に意識が向きやすいので、頭で色々と考えるクセがある人にとっては、やりやすいアプローチの方法だと思います。

ヨガを通して、客観視のクセを身に付けることも、自分を肯定できるようになることへのポイントになるかもしれませんね。