生命の危機や困難な状況で人は混乱する
前回のブログで、病にふれた時に、混沌(カオス)が訪れるというお話をしました。病だけでなく、仕事や私生活でも、混沌とした状況を感じることも多いかもしれません。
そういった状況に直面すると、心は乱され、呼吸は浅くなり、食欲の低下や身体の不調などをおぼえる人も多いでしょう。日々の生活の質が脅かされ、心身の健康にも影響が出やすくなります。
生活の質(QOL)とは?
「クオリティ・オブ・ライフ」という言葉を耳にしたことのある方もいらっしゃるかと思います。英語のQuality of Lifeの頭文字を取って、QOLと称されることもあるこの言葉、「生活の質」を表し、
一般に、ひとりひとりの人生の内容の質や社会的にみた生活の質のことを指し、つまりある人がどれだけ人間らしい生活や自分らしい生活を送り、人生に幸福を見出しているか、ということを尺度としてとらえる概念である。
QOLの「幸福」とは、身心の健康、良好な人間関係、やりがいのある仕事、快適な住環境、十分な教育、レクリエーション活動、レジャーなど様々な観点から計られる。
ーWikipedia[1]
混沌とした状況ではこのQOLが低下する可能性が増すということが考えられます。
まずは心に静けさを。そのためには?
QOLを維持、向上させるためには、まわりの援助も必要ですが、まずは本人の意識、「こうなりたい」という希望を心に灯し、混沌を昇華させ、心の静けさ(Quietness)を取り戻すことが大切になってきます。
心に作用するには、身体を動かし、いまできないことではなく「できること」によりフォーカスしていくことが重要でしょう。できることに自信が持てるようになると、生きている実感が沸いてきます。
「いまここに生きていて、少なくともこれができている」。この肯定感が、そのあとの希望を生み、これからも生きていく強さを照らしてくれるようになるでしょう。
小さな出来事にも感謝を
病に向き合う混沌だけでなく、どんな人にとっても歳を重ねることでできなくなることが増えることへのフラストレーションも増していくかもしれません。
けれど、こう考えてみてはどうでしょう。できなくなることが増えたとしても、歳を重ねることは、これまでの経験による人間的な深みを増し、困難に襲われてもそれを経験した自分だけのストーリーが語っていける、ということを。
どんな人も、それぞれの使命を持ちこの世に命を授かっています。その使命をまっとうするまで、生命は続くのです。どんなことがあっても感謝を忘れず、どんな経験も糧にしていきましょう。
参考資料
- Wikipedia「クオリティ・オブ・ライフ」