心を動かすって難しいよね?それなら身体を動かそう
体調が優れない時に無理に身体を動かす必要はありませんが、もし心が沈んでしまって何もやる気が起きなかったり、身体がダルくて動きたくないような時こそ、身体を動かすエクササイズがおすすめです。
どんな活動でもかまいません。自分がやってみたいと思うもの、興味があったもの、お金のかからない近所のウォーキングなど、ぜひ取り組んでいただきたいと思います。
えいやっ!と心だけを動かし、高めていくことはなかなか難しいのですが、身体を動かすことにつられて心がおのずと変化し、元気になってくるのを実感できるでしょう。
それが身体を動かすエクササイズでなくても、自然を感じられる場所へ出向くような行為でも良いと思います。その場所へ「行く」という動作を通して、自然に触れ、なにかしら感情が変化し、心が動くことにつながります。
動くことと休むことのバランスが大事です
そして、動くだけでなく、動いたら休む(Rest)ことも大切です。動いたことによる緊張状態を和らげ(Relieve)、解放(Release)されるのを感じ、リラックス(Relax)した状態に導いてくれるのは、いかに休息をしっかりとるかにかかっていると言えるでしょう。
毎日新しい情報にあふれ、忙しく過ぎていく現代社会において、休息の時間を持つことは難しいと感じられているかもしれません。睡眠時間ですらままならず、毎日のタスクをこなしていく人も多いでしょう。
すると、自律神経を構成する要素のひとつ、「交感神経」が常にスイッチオンの状態になってしまい、心と身体を休めていく「副交感神経」を優位にしたい時間にも、ずっと気持ちが高ぶり、活動を続けてしまう悪循環に陥ってします。
意識的に休息の時間を持つことは、今後のパフォーマンスを高めていくためにも重要で、それにはヨガの時間がとても有効的に活用できるといえます。
ヨガの動きと呼吸を活用しよう
どんなヨガスタイルでも、呼吸に合わせて身体を動かす(もしくは静止して内観する)ことを意識します。この時間は、交感神経と副交感神経のスイッチの切り替えを正常に調えていくことに役立ちます。
ほとんどのヨガクラスでは、動き(交感神経)と静止(副交感神経)を交互に使い分け、徐々に副交感神経を高めて最後のシャバアーサナ(安らぎのポーズ)で呼吸と心、呼吸と身体をつないで自分自分とつながる時間をもたらします。
リラックスはこの「自分自身とつながる」状態で、自分の内側から自分が生み出す癒しです。
バラをイメージした瞑想でさらに自分を解放する
バラ(Rose)を活用した簡単な瞑想をご紹介します。通常は誰か他の人(ヨガ講師)による声の誘導で行うガイデッド・メディテーションの方法のひとつなのですが、覚えれば、自分自身で自分を誘導していくこともできますので、ぜひお試しください。
- 無理なく心地良く座った姿勢(胡座のシッダーサナやスカーサナ、英雄のポーズなど、椅子に座ってもかまいません)で目を閉じ、背筋を伸ばして、手は膝の上に置く。必要であれば壁を背にして姿勢を保つことも可能
- 呼吸をおだやかに調え、意識を自分の内側に向けておく
- 目を閉じたまま、1本のバラをイメージして、閉じた目の前50cmくらいのところにかざすことをイメージする
- そのバラを、自分の身体内側の何か手放したい部分や気になる部分、滞りを感じている部分、他の人のエネルギーを感じる部分にかざして、その気になるものをバラの花に吸わせる
- 目を閉じたまま、吸わせたバラをまた目の前50cmくらいの場所に戻して、どんな方法でもいいのでバラを消し去る(火で燃やしたり、風に吹き飛ばしたり、爆発させたり、どんな方法でもいいです。イメージします)
- 3〜5を、何回繰り返してもいいので、自分の中から取り去りたいもの、消し去りたいもの、手放したいものをバラに吸わせて消し去る作業を続ける
- 完全に消し去ったと感じたら、目を閉じたまま頭の上に大きく金色に輝く太陽を想像する
- その頭上の太陽に、自分の好きなもの、なりたい自分像や、取り入れたいものをどんどん満たしていく
- 太陽が自分の好きなもので満たされたら、目を閉じたまま頭頂でポーンと太陽をつつき穴をあけ、その穴から高次元のエネルギーが自分に降り注いでいるのをイメージし感じる
- エネルギーが自分のまわりを満たし、自分の内側も満たされたと感じたら、少し頭を振って余分なエネルギーを振り落とし、ゆっくり目を開けて、いま感じていることをノートに書留めるのもいいでしょう
この瞑想はそれほど長い時間を要しません。忙しさに追われる日々の中、少し立ち止まって、内側のエネルギーを動かす時間を数分でも持つようにすると、それまで以上にスムーズに物事と向き合っていけるゆとりが生まれるでしょう。
自分と向き合う時間を大切に。それがヨガが教えてくれる、心地よく自由に生きるはじめの1歩です。