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こんにちは、kayaです。
今日はYOGAGENE CREWの方々にご協力いただき、『情報発信』をテーマに海外のヨガ情報を集めてきました。それでは早速、お届けしたいと思います。
海外のヨガインストラクターはどんな働き方をしている?
基本的には日本のヨガインストラクターと同じように、リアルでのクラスがメインのようです。
その働き方を見てみると、下記の3つのタイプの方がいます。
- 日本と同じように、副業程度でやっている方
- がっつりヨガインストラクターとして稼いでいる方
- インストラクターというか、指導しつつも完全にヨガに生きている人
1の方は医療従事者と兼ねている方が多いそうで、アメリカでは医療機関やワーキングスペースなどでもヨガを提供している場所が多く、スタジオ以外でのレッスンが多いようです。
2の方は、現地の方の話によると、日本よりもスタジオを経営している人の割合が多いそう。
3の方は、日本ではあまり見かけないので想像しにくいですよね。インドやハワイ、バリ、イビザ(地中海西部のバレアレス諸島にある島)など、世界中いろんな所に行きながら、ヨガやそれ以外のことでお金を稼いで自由に生きているような方なんだそう。
アメリカのヨガ市場はインストラクターに優しい?!
アメリカなどではヨガの市場が日本よりも大きいため、ヨガスタジオの数も多く、1スタジオあたりの規模も大きいことに加え、スタジオ以外にでも、学校の体育の時間にヨガが取り入れられることがあるほか、企業、病院、刑務所、図書館などの公的施設でもヨガのクラスが開催されています。
こうして、活動の場がたくさん用意されていることも、ヨガインストラクターを支える基盤になっていそうですね。
また、日本では「ヨガでお金を稼ぐ」という視点から見ると、いやらしいという意見も出てきますが、海外では「ヨガでお金を稼ぐ」という考え方がもっと受け入れられており、起業家精神を持ってされている方も多いようです。
実際にGoogleで「ヨガ 稼ぐ」と検索すると約6,880,000件がヒットしますが、「make money yoga」で検索すると、約460,000,000件がヒットします。もちろん、母集団的な問題もあるかと思いますが、
- How to Make Money as a Yoga Teacher (ヨガの先生としてのお金の稼ぎ方)
- 5 Yoga Teachers Who Make Money Online(オンラインでお金を稼ぐ5人のヨガの先生)
など、内容も面白そうな記事がたくさん出てきます。
また、こんな壮大な声も。
海外の先生たちの活動で感じるのは、有名になると自然が綺麗なところに自分のスタジオというかアシュラムのようなヨガコミュニティをつくる傾向を感じます。
日本など比較にならないようなワールドワイドな活動をしている方も多く、ヨガの力とその先生の魅力がどこにいても世界に発信されているような気がします。
ここまでの先生になるとちょっとよくわからないので、今回は、すぐに活かせそうな情報をお届けしていきたいと思います。
海外ヨガインストラクターが使っているPRツールは?
Instagramの動画サービス:IGTV
最近、海外のヨガインストラクターの間でよく見かけるのは「IGTV」という声がありました。
IGTV、ご存知ですか?使ったことはありますか?
Instagramが2018年に開始したサービスであり、Instagramを開くと右上に出てくるテレビみたいなアイコンから見ることができます。
利点としては、主に下記の2点。
- インスタの60秒では収まらないような少し長い動画を公開できること。how toやアライメント系の解説動画、あとは生徒からの質問に答えることが多い
- YouTubeを使っていないInstagramユーザーたちに、気軽に動画を見てもらうことができる
YouTubeだと10〜30分ほどの動画が多い中で、IGTVでは2〜5分程度の動画を気軽にUPしてみてもらうことができます。
ラジオ的感覚で:Podcast
Podcastは日本ではあまり使っている方に出会いませんが、海外では人気なよう。ヨガインストラクターは自分のチャンネルを持っており、定期的にPodcastを配信している方もいます。
内容としては
- 有名なインストラクター同士の対談
- ヨガのクラスにオススメの音楽
のようなもので、ヨガラジオ的なものを自分で作っている方が多いそう。
ヨガジェネでも『YOGI’s CHANNEL』という動画コンテンツを作制していますが、動画なのでいろいろ準備が必要で大変です。でもラジオ的なものなら、1人で始めるのも手軽で良さそうです。日本では最近、Voicyが人気ですよね。
ヨガ専門のサイトやサービス
ヨガ専門の大きなサイトとしては、世界中のボディワークに関する仕事やイベントを探すことができる『YOGA TRADE』が人気のようです。
ヨガジェネのテーマの1つ『ヨガインストラクターが働きやすい社会を創る』にぴったりのサイトだと思いました
といった声もいただいたので、私も研究してみようと思います!
その他、ヨガに限らずプライベートレッスンを探す人と教える人をつなぐサービス(会社)として『takelessons』や『Thumbtack』といったサービスがありました。
日本でも、最近こういったサービスが増えてきています。(ヨガジェネでも以前、ご紹介させていただきました:『ヨガの先生募集中!人や企業とつながるサービス「mooves」登場』)
海外のヨガインストラクターはどんな情報発信をしてる?
とにかくクオリティが高い!
SNSを使った情報発信やブランディングが盛んにおこなわれており、写真や動画のコンテンツは画像もデザインも作り込まれていることが多く、プロに依頼しているのか?マネージャーがいるのか?と思うほどの方もいらっしゃいます。
綺麗なポーズの写真だけでなく、私服や使っているコスメ、アクセサリーなどの紹介もあるそうで、全体的にセルフブランディングのスキルが高いのが印象的でした。
海外は、ヨガ業界に限らず、日本人よりもセルフブランディングのスキルが高い方が多いのだと思われます。好きなヨガインストラクターさんを探して、2,3人、追いかけてみると面白いかもしれません!
メッセージのあるコンテンツを!
今回集まった情報の中で一際印象的だったのが、Jassamyn Stanley先生。もともとInstgramで人気が出たそうで、今はヨガインストラクターとして活躍されています。
私がアメリカに引っ越して来た時、アメリカで出会うヨガの先生が太っちょだったり、腕もぶよぶよしているけれどアドバンスのポーズを軽く行ってるのを見て衝撃を受けました。
そんな折にJassamynのことをInstagramで知り、「既存のスタイルは自分に合わない、太っちょだってヨガするのよ!!」という強いメッセージを聞いてさらに衝撃でした。
アメリカに住んで少し客観的に日本を見ると、日本のヨガの先生や雑誌に載るインストラクターさんたちもモデルだったりファッショナブルな人たちが目立つ気がします。もっと枠を超えたヨガが浸透するといいなと思っています。
こんな風に、自分なりのメッセージを発信することはすごく大切だと思います。既存の「オシャレ」や「かっこいい」にとらわれないで、”自分だから伝えられること”を伝えられるインストラクターが増えて欲しいです。
WEBサイトの目的が明確
WEBサイトはどのインストラクターもしっかりと作り込んでいて、内容も充実しているし綺麗です。WEB上からワークショップや指導者養成講座の申込みと決済までできたり、オリジナル商品を販売していたり、サイトにアクセスして見ているだけで楽しいです。
といった声がありましたが、私も様々な講師のサイトを拝見していた中で思ったのは、サイトに訪れた人への誘導が的確であること。
- メルマガに登録するウインドウが出てくるタイプ
- サイト内でワークショップなどに申し込める
など、来た生徒さんを逃さない仕組みがなされているサイトが多い印象を受けました。
海外では、ヨガのオンラインクラスってどうなの?
ヨガや瞑想を始めとしたオンライン動画のサイト『GAIA』や、『glo』などもありますが、やはり多くのヨガインストラクターが使用しているのはYouTubeでした。
- 日本人にもおなじみのSean Corn先生はGAIAを利用
- ヨガジャーナルUS版の表紙に出演されたことのあるGiselle Mari先生はgloを利用
どんな内容のオンラインクラスが人気?
やはり座学のクラスはハードルが高いのか、あまり動画として見たことがありません。多分そこは日本と同じで、動画だと比較的キャッチーなテーマのポーズクラスの動画が多いと思います。(リラックスとか快眠とか肩こり改善など)
といった声をいただきました。
個人的に動画のメリットは、ヨガのポーズよりも、知識的なことを座学で教わることができ習得しやすい機会になることだと思っていたので、この実情は少し意外でした。
オンラインクラスの販売に有料広告を使用することも
また、YouTubeは比較的若く新しいヨガインストラクター陣が頑張っている印象があるそうで、大御所の先生方となると、YouTubeは広告用に使用し、しっかりしたオンラインクラスのパッケージ販売、またはリアルでのリトリートや指導者養成講座につなげる目的で使われいてるそうです。
オンラインクラスで有料販売をされている先生はinstagramやFacebookなどを使って広告を出されていることも多いようです。確かに英語だと世界中がマーケットになるので1つ作ることによる費用対効果はいいのかもしれません。
日本語での展開だと、ターゲットが日本人に限られてしまいますが、それでもまだオンラインコンテンツは多くない気がしているので、狙っている方は、今のうちに動き出した方が良いかもしれません!
CREWさんオススメのYouTube
好きな先生として紹介してもらったのが、『Yoga with Kassandra』というYouTubeチャンネル。
用意されている動画の数も多いですが、チャンネル登録者数29万人、18万回以上閲覧されている動画もあり、その人気っぷりが伺えます。見ていただけるとわかりますが、クオリティも高く、しっかりとヨガクラスが開催されているので、これを見ながら自宅で練習されている方も多いのでは? ちなみにこの先生は、陰ヨガの指導者養成講座もオンラインで始められるそうです。
こうやってご自身の活動をネットで展開し、ファンをしっかりと作った上での指導者養成講座であれば集客にも困らないのではないでしょうか?
本場インドのヨガはどうなってるの?
本場インドでは3つのタイプのヨガの先生がいらっしゃいます。
伝統的なアシュラムの先生
リシケシのシバナンダ・アシュラムを始め、インドの伝統的なヨガ・アシュラムはドネーションで経営されており、ヨガクラスを担当する先生方は、出家して住み込みでご奉仕されている方なので、先生たちの給料は発生していないそう。
クラスごとに生徒が払う謝礼もあるけれど、参拝した一般の方や、スポンサーになっている企業などからの寄付が大きいため経営が成立しており、大きなアシュラムには、政府が寄付をしていることも!
伝統的なアシュラムでも外国人向けの指導者養成講座は有料ですが、真剣に学びたいインド人向けのコースは無料、または非常に低価格で行われているそう。
観光地のヨガ教室
リシケシ、ダラムサラ、ゴアなどでは、長期滞在の外国人が多いので、とても沢山のヨガ教室があります。クラスは500円から1000円程度。最近は全米ヨガアライアンスの指導者養成講座を行う教室が非常に増えています。
WEBサイトやFacebook、Instagramで宣伝されていることが一般的であり、実際受講生に聞いても「リシケシ・ヨガ」などの検索ワードでGoogle検索して見つけた人が多いそうなので、なんだか親近感を感じますね笑
卒業生に呼ばれて、夏場に海外でワークショップをする先生も多く、その時の生徒がインドまで指導者養成講座を受けに来ることも多くあります。
都会のヨガスタジオ
デリーやムンバイでは、高所得者向けのヨガスタジオが多いです。料金は、月額1万円ほどの、インドとしては高額なスタジオも。
綺麗なヨガスタジオの9割は、ダイエットを目的としたエクササイズヨガがおこなわれていますが、InstagramやFacebookはあまり洗練されておらず、WEBサイトや情報サイトで集客をしています。インドの主婦は1人で遠くに出掛けることが少ないので、チラシのポスティングもかなり効果があるそう。
インドでもチラシのポスティングが有効だとは驚きでした。
オーストラリア在住の先生にインタビュー
今回、オーストラリア在住のClaire Cunneen先生がインタビューに答えてくださいました。Claire Cunneen先生は、世界的に有名なチェアヨガ講師Lakshmi Voelker氏の一番弟子であり、LV Australiaの創設者であり、ヨガインストラクター、ヨガセラピストとして活動されている先生です。
彼女もYouTubeを利用しており、短い動画であればInstagramに同時に投稿。その他、FacebookやFacebookの有料広告、ご自身のサイトやメルマガ、フライヤーを利用されていますが、生徒が利用している経由先として一番多いのはFacebookだそうです。
また、欧米を中心に爆発的な人気を誇っている『Yoga With Adriene』はやはりオーストラリアでも人気だそう。彼女はアメリカ在住の女優さんですが、現在ではヨガインストラクターとしての活躍の方が有名であり、そのチャンネル登録者数は約500万人…。すごいですね。
オーストラリアでは、SNSをきっかけにヨガクラスを選ぶ人が多いらしく、「FacebookやInstagramで記事や動画を無料配信→実際のクラスに興味を持ってもらう」スタイルが主流とのことでした。
海外で人気の、ヨガインストラクターとして成功するための記事3選
今回ご協力してくださったCREWさんから、面白い記事を3つご紹介いただきました。
収入UPを実現させた5つの方法
「週にたったの8クラス、いくつかのイベントとワークショップ(一番大きく稼げる)、プライベートクラスをビギナーさんや特別なイベントのときに教えるだけで、月に$4500〜$5000(50〜55万円程度?) 稼いでいるようです。」
この方も最初はかなり苦労したらしく、収入UPを実現させた方法を紹介されていました。
- Fee(料金)についてちゃんと交渉しましょう
- RYT200の養成講座は最低限なので、トレーニングは継続して、全部レジュメに書いてスタジオやジムに自分の出来ることを伝えましょう(その上で交渉)
- クラスの中「以外」で、信頼されるように
- 1人の講師ではなくて、「起業家」でありましょう(クラスを1ヶ月休まなくてはならなくなった時のことを考えるなど)
- 助けを求めること。メンターを見つけてアドバイスを受けること。
ヨガ講師として成功するためのガイド5 STEPS
こちらのサイトはカップルで運用されているそうで、ヨガに関する様々なHowToや方法の記事がたくさんありました。
- 自分のヨガ指導が「ニッチ」と認識させる
- WEBサイトを作る
- オンラインで自分のことを知り、好きになって信頼してくれるフォロワーをつくる
- 生徒の欲していること(ウォンツ)や必要としていること(ニーズ)に沿って特別なオファーを作る
- 生徒には、特に最初のうちは念入りにサポートして口コミにつなげる。自分のサービスを見直す
ヨガインストラクターとして6桁稼ぐ講師が伝授
この記事で紹介されていたのは、やはり日本と同じで、多くのフルタイムのヨガ講師はあまり稼げていない、ということ。執筆者は今は$で年収6桁(日本円で1000万単位)を稼げるようになったので、同じような境遇のヨガ講師がアドバイスをされている記事だそう。
- 起業家精神を持つこと。一定の金額を稼ぐことで満足するのではなく、お金を稼ぐために「人を雇って、給与を支払う」方法を考えること。これを起業家精神としています。
- 目標を先に定めて、そこから逆にたどること。目標が明確じゃないと迷子になるので
- マーケティングを大好きになること。ヨガのトレーニングだけに投資するのではなく、マーケティングに投資すること。
- マインドセット。「お金を稼ぐのは無理」という先入観をまずは取っ払うこと。
興味がある方はぜひ記事をチェックしてみてください。
ヨガの先生が働きやすい社会を作るのはヨガの先生の仕事
最後に、アメリカ在住の方から今回こんな声もいただきました。
全体的な印象としてヨガが生活に浸透している印象があります。普段着がレギンスの人も多くて、ヨガクラスに行くのにわざわざ化粧して着替えを持って出かけるなんてことはまずないです笑
クラスに参加する時は車からヨガマットを持って、車の鍵と靴だけカビー(靴箱みたいなもの)に入れて部屋に直行、クラスが終わったらそのまま車へ、そんなイメージです。
ホットヨガのあとはシャワーをしている人も見かけますが、いずれにしても、もっと敷居が低いイメージです。
またこちらの妊婦さんは日本の妊婦さんより制限が少ない印象です。運動も「どんどんしなさい」と指導されるようです。
アメリカに引っ越してきてすぐ、スポーツジムのヴィンヤサクラスでお腹が大きくもうすぐ産まれそう!なんて妊婦さんが一緒にクラスに参加していてびっくりしました。
日本でもヨガがもっと人々の”生活の一部”になるといいなと思っています。
想像するとすごく素敵だなと思ってしまいました(私はメイクは面倒だと思うタイプなので)。イイ意味で「敷居が低い」は、ヨガをもっと日常的なものにするために、すごく大切な要素の1つだと思います。
オシャレなのは大切なことかもしれませんが、オシャレじゃなければできないものにはなって欲しくない。
私は日々、ヨガの先生が働きやすい社会になればいいなと思っていますが、それは『ヨガ』というものをどういう風に伝えていくか、という意味で、もちろん私たちメディア側の使命でもあり、そして、ヨガを実際に現場で伝えている日本中の数万人のヨガの先生方の使命でもあると思います。
情報発信をテーマにご協力いただいた調査でしたが、『ヨガの在り方』について考えるきっかけになる情報が集まりました。ご協力いただいたYOGAGENE CREWのみなさま、本当にありがとうございました!!
kaya