大切なお願いごとをする時の気持ち
日々の生活の中で、相手に大切なことをお願いしたり、提案したりする場面があります。例えば、お客様へのプレゼンテーションや会議、恋人や友人への協力のお願いなどいろいろありますね。そんな時、みなさんはどんな気持ちになりますか?失敗したらどうしようと不安になったり、絶対に成功させなければと焦ったりして、緊張していませんか?
まずは体と呼吸に意識を向けよう
僕も大切な会議や彼女に言いにくいことを伝える時、失敗したらどうしよう、うまくいかなかったらどうしよう、あんなこと、こんなことがおきたらどうしようと妄想が次から次へと浮かんできては、不安になることがあります。
妄想や不安は、ストレス(煩悩)の原因になりますので、そこからまず離れることが大切です。一番かんたんな方法は、アサナ(ヨガのポーズ)をすることで、妄想や不安に結びついている意識を体と心に向けることです。
アサナに集中している間、悩みを一瞬忘れるという経験をされたことはないでしょうか?これは、体と呼吸に意識が集中しているからです。からなのです。さらに、アサナで筋肉に負荷をかけることと、緩ませることを繰り返しているうちに筋肉は緩み、副交感神経が優位になっていきます。
不安で頭がいっぱいになっている時は、交感神経が活発になっている(アクセル全開)ので、副交感神経にスイッチを入れることで、ブレーキをかけてやります。
吐く息を長くすることでも、副交感神経にスイッチをいれることができます。そうすることで、妄想や不安といった症状も徐々に和らいでいきます。
理性を使い今できることをやる
妄想や不安が落ち着いてきたら、今度は理性を使って、今何をすべきか考えてみましょう(瞑想です)。
大切な会議でしたら、会議で話す内容や時間を隈なく吟味します。恋人へのお願いも同じですね。お願いする内容を吟味します。それから相手の立場を想像してみて、どのような内容であれば、理解してもらいやすいか考えられると尚いいですね。
「今できるすべての準備をすることが不安解消につながり、ベストなパフォーマンスを発揮する原動力」だとメジャーリーグで活躍するイチロー選手も言っていました。
結果は全て神様にゆだねる
聖典の一つ、バガヴァットギータにもあるように、ヨガは結果を動機としない行為が基盤にあります。つまり、私たちがコントロールできるのは、今の行為のみであり、将来の結果は神様のみがコントロールできるということです。
充分に準備ができていなければ、本番中に不安にかられてしまいます。しかし、充分に準備(行為)ができていれば、本番中もただ、淡々と「提案という行為」を穏やかにし続けることができます。
ベストを尽くせば結果はどうであれ、さわやかな気分になるものです。大切なお願い事がある時は、妄想にまどわされず、入念な準備をし、本番に臨んでいただきたいと思います。