育児は孤独な“孤育て”?現代ママの悩み
近年、日本では核家族化が進み、地域との繋がりが薄れてきています。「隣近所に住んでいる人の顔を知らない」という方も多いのではないでしょうか。そんな状況に伴い、妊娠から出産、そして産後の子育て期間の女性の負担が大きくなっています。
- 妊娠、出産、産後の不安や悩み
- 産後の家事、育児のプレッシャー
- 家庭と仕事の両立
など、様々なプレッシャーを抱えたまま誰にも頼ることができず孤立してしまう女性が増えており、さらに高齢出産が増えたことによって、両親が高齢のため頼ることができないという状況も少なくないようです。
このように孤独な状態で育児をしていることを表す“孤育て”という言葉が生まれるほど、深刻な社会問題となっています。そんな日本の深刻な子育て環境を変えるべく、ご紹介したいのが欧米で利用者が増えている「ドゥーラ」です。
母親を助ける心強いサポーター「ドゥーラ(Doula)」
「ドゥーラ」は“妊娠、出産の知識が豊かで、出産前後の女性の生活全般を支援する専門家”です。妊娠中から産後まであらゆる悩みや負担を支えてくれる、医師や助産師とは違った、より身近な頼れる存在として欧米では人気が高まっています。
昔は両親や親族、身近に住む出産経験者や産婆さんが妊娠から出産後の育児まで、世話を焼きながら家事や育児を手助けしてくれていました。それは、妊娠、出産、育児が地域社会全体で支えるものとして認識され、大切にされていたからです。
ドゥーラは、そんな昔の日本にあった「子育ての世話を焼いてくれた、身近な人たち」のような存在がイメージしやすいかもしれません。
日本でも広がる「ドゥーラ」のサポート
まだ日本では馴染みの薄いドゥーラですが、その知識やサポート内容はすでに国内でも注目されており「一般社団法人 ドゥーラ協会」や「一般社団法人 国際ナーシングドゥーラ協会」など、ドゥーラのサービス提供や資格取得ができる団体が増えてきています。
妊娠から産後まで、ママの良き相談相手であり理解者として、生活全体をサポートしてくれるドゥーラは、現代社会の抱える下記のような問題の防止対策としても貢献しています。これらの問題は、孤立した子育てや母親の負担の大きさと比例して発生率が高くなっています。
- 少子化対策
- 産後うつの防止
- 児童虐待防止
お母さんの笑顔は家族の幸せの象徴!
産後、多くの女性が赤ちゃんや家族のことを優先するあまり、自分の心と体のケアが疎かになりがちです。さらに、情報があふれている現代においても「‟どこに、誰に”助けを求めて良いのかわからない」という方が多いという現状もあります。
まずはドゥーラをはじめとした子育てをサポートするサービスの存在を知ること。そして母親自身が自分の心と体をケアし、心身共に健やかでいられることが、結果的に家族の笑顔を支えることに繋がります。
核家族や共働きの家庭が増えている日本において、
- 「自分だけで何とかしよう」という気持ちを手放すこと
- 誰かに頼り、助けを求めること
- 全て完璧にこなせる母親でなくて良いということ
これらを受け入れることで、苦しい現状から抜け出すことができる女性が沢山いるはずです。その大きな一歩にドゥーラを活用してみませんか?