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皆さんこんにちは!臨床心理士・ヨガ講師の南 舞です。
突然ですが、皆さんは職場でストレスを感じたことはありますか?「感じています!」という人もいれば、「今はそうでもないかな。」など、いろんな反応があると思います。
さらに質問。職場でストレスになる出来事が目の前に立ちはだかった時、皆さんはどうしていますか?これも「自分には無理と落ち込んでしまう」という人や、あるいは「逆に燃えて頑張ることができる!」という人、様々かと思います。
今日はストレスが目の前に立ちはだかった時に役立つ、ストレスに負けない心を作っていくためのお話。
ストレス、感じてませんか?
こんな風に感じたことありませんか?
- この仕事は自分に合わないかも…
- 失敗して上司に呆れられたらどうしよう…
- 最近、何もかもうまく行かない…
社会生活を送っていたら、誰でも嫌なこと、辛いこと、あるいは失敗を恐れ不安な気持ちになることなど、ストレスを感じる出来事に会うことも多いはず。
厚生労働省の調査(平成24年:労働者健康調査)によると、働く人の約6割が職場で何らかのストレスや不安、悩みを感じていると云われています。つまり、働く人の半分以上がストレスを感じているということ。まさにストレス社会。もはやストレスがない状況なんて避けられないのかもしれません。
そんな社会だからこそ、私たち一人ひとりが、ストレスやプレッシャーとうまく付き合っていくための技術を持つことが大切。そして、その技術として重要なのが、【心を鍛える】という考え方。
心を鍛えておくと、なにかストレスや負担を感じる出来事に遭遇しても、すぐに立ち直ることができるようになります。
レジリエンスとは?そしてその必要性とは?
心を鍛えるという意味で今注目されている概念は、ずばり!【レジリエンス】です。レジリエンスとは、「精神的回復力」を表す言葉。日本でも最近話題に挙がるようになってきましたが、実は海外では40年も前から注目され、いまや企業や教育現場でも取り入れられています。
カウンセリングというと『心のケア』を想像する方が多いと思います。しかし!最近では、ケアをする段階になる前に、【予防】をしようという視点も注目されていること、知っていますか?
病気にならないように栄養のあるものを食べる、睡眠時間を確保する、あるいは適度に運動するのと同じように、心の風邪とも言えるであろう【ストレス】が重症化しないようにするために、私たちが日々取り組めることが【レジリエンスを育てていくこと】なのです。
レジリエンスがもたらすものとは?
人それぞれ骨格が違うように、レジリエンスの高低も個人差があります。では、レジリエンスが高いとどんな効果をもたらすのでしょうか?
- 回復力
- 弾力性
- 適応力
困難に直面しても、すぐに元の状態に戻ることができるという心のしなやかさを持つことができます。
予想外のことやショックなことがあっても、それを耐えたり跳ね返すことができる力が養われます。
変化に抵抗するのではなく、受け入れて柔軟に対応する思考が高まります。
こうして見てみると、一見特別なことのように思えますが、実はそうでもないのです。もともとレジリエンスは私たち誰もが心の中に持っているもの。それがストレスや失敗体験などにより消耗してしまうのです。
ヨガの練習をしていると実感すると思いますが、日々練習していれば筋肉のしなやかさや、身体の柔軟性って保たれますが、期間が空くと、思うように身体が動かないことってありますよね。レジリエンスもそれと一緒。だから普段からトレーニングをしておくことが大切なのです。
レジリエンスを高めるための3ステップ
レジリエンスを高めていくためには、いくつかのステップがあります。
ステップ1:底打ち
困難や失敗に直面すると、精神的に落ち込み、ネガティブな感情が沸いてきて、また失敗するという負の連鎖に陥りやすくなります。そうならないためにも、ネガティブな感情やマイナスの思い込みを上手くコントロールする必要がります。
ステップ2:立ち直り
次に必要なのが、落ち込む前の元の心理状態に回復させること。
このステップでは、自分の自信を立て直すことが必要になります。周囲の応援や協力をうまく活用するほか、小さなことから少しずつ達成感を味わっていくなどして、自己効力感(=自分に対する信頼感や有能感)を高めていくことがキーになります。
ステップ3:教訓化
困難を克服できたら、その体験を振り返り、次にどう生かすかを内省(=自分自身の心の働きや状態を振り返ること)してみます。このステップでは、自分の短所よりも長所や強みを見つけていくことがレジリエンスを高めることに繋がります。
【心を鍛える】がテーマの今回の心のお話、いかがだったでしょうか?
読んでいて感じた方もいるかもしれませんが、実は意外と簡単なステップを踏むことで、レジリエンスを高めることができます。そして、これらのステップを越えていくために有能なツールになるのが【ヨガ】や【瞑想】【マインドフルネス】でしょう。
レジリエンスの低さの1つの要因として、『周囲を気にしすぎて自分のことに意識が向きづらい』ということが挙げられます。なので、【自分に意識を向ける練習をしていく】ということがキーになるのかもしれませんね。