7年半ほど前の夏。
オハナスマイルに1人の女性が生後半年ほどの赤ちゃんを連れてやってきました。「私、スタジオをつくろうと思っているんです。酒造さん(ヨガジェネ代表)、相談にのってください!」と。それが、今や表参道で人気スタジオとなっているvedaの主宰者、吉川めいさんでした。
東日本大震災の1週間前にOPENしたスタジオは「ヨガを中心に、心とカラダの健康につながるクオリティ高いクラスの提供」をテーマにしたコンセプトスタジオ。
オープンから7年、2018年3月11日(日)、7周年を記念したイベントが開催されました。今回はプレス向けイベントということもあり、YOGINIやYoga Journalといったヨガメディアのほか、VOGUE 、VERY、リンネルなど名だたるメディアの関係者が参加されていました。
7周年おめでとうございます
3.11の日だったということもあり、めい先生が何を語るのか、伝えるのか注目されていました。
このままスタジオを継続していけるのだろうか、そもそも東京に住み続けることができるのだろうか。今この瞬間に、震災で多くの人たちが不安を感じて生きている。当たり前だった日常が、当たり前だった物事が、実は当たり前でないのだと突きつけられた現実。当たり前のありがたさ。こんな時だからこそ、ヨガスタジオが必要なのではないか。当たり前のありがたさに、立ち還られる場所が必要なのではないか。
その想いでスタジオを運営してきて、こうして皆様のサポートのお陰様で7周年を迎えられて、本当に嬉しいです。
この挨拶からめい先生のスタジオに対する真摯な想いが伝わってきました。
野沢和香先生のクラスではベーシックなハタヨガが行われ、「ないものではなく、あるものを見る」「何ができるできないは、関係ない」「ヨガは人と比べない練習」というメッセージが込められていました。
めい先生によるメディテーションクラスの後は、左手に人生で最高に嬉しかったことと、右手に人生で最も落ち込んだこと、それを合掌した時、その二極の間には「最も当たり前のことがあるのではないか」と、また毎日が当たり前にあるということの有難さに気づかされる時間となりました。
レセプションではカップケーキやスムージーが配られたほか、カップの裏にめい先生がメッセージを書いたハーブティーが配られるなど、細かな配慮がなされており、参加したスタッフは「今度プライベートでも絶対行きます!めい先生、和香先生をはじめ、スタッフの弾けるような笑顔が印象的でした」と口を揃えるほど。
なぜvedaがこんなステキなコミュニティとなったのか、そしてこれからどこを目指しているのか、めい先生にインタビューしてきました。
ヨガだけに留まらないvedaがつくるコミュニティ
また、東京で活躍する外国人の方も多く、外国に住みながらも、東京に来たら必ずvedaにお越しいただく方々もいます。私以外にもバイリンガルのインストラクターがいますが、生徒さんたちもバイリンガルの方や国際結婚、帰国子女、外国へ移住する方など、グローバルな雰囲気が比較的多いコミュニティです。
それにインスパイアされて、以前から夢だった外国留学を実現させた!という日本人女性の方もいました。
短期間でシュッと5キロほど痩せた時がありました。無理なダイエットや頑張って痩せたのではなく、彼女はvedaのプログラムを通して「食をどう見るか、どう付き合うか」を身につけたことで、本当に自分に合った食べ方に気づいていったのです。
「先生、痩せました!」ではなく、「先生!これが私の本当の姿だったことに気づきました!」と言っていたことが印象的でした。もちろん、このような気づきに基づいている変化は、リバウンドして戻ってしまうことがありません!
vedaがvedaであるために
実践が深く経験のある先生は、失敗から気づいたことが多くお話がとても面白いし、生徒さんにとっても共感でき親近感が持てる存在であることが多いです。
あとはキャラ!愛されるキャラの講師にクラスをお願いしたいと考えております。
そのためには、人と人のつながりが、異なる”人種”の中でもリスペクト深く、また楽しくJOYFULである必要があると思っています。さらにもう一つ付け足すと、そのやり方におけるvedaのスタイルは、ちょっとファッショナブルでカッコよく、イケててほしい!ダサいのはイヤ(笑)
たった1店舗。もともとチェーン店にするつもりはなかったし、日本に、東京に、たったの1店舗。でも… 日本だから、東京だから、そして吉川めいのvedaだから(!!)世界に通用するクオリティを目指しています。
吉川めいが7年間で築いた自信とつながり
以前から私が勉強期間を持つために月単位でインドへ行くこともありましたし、おかげさまで、スタッフも講師勢も長く一緒にやって来ているメンバーが多く、それだけの信頼があります。長期的なお休み、と言っても半年以内ですし、私がいないぐらいでブレるようなプログラム・コミュニティを育んできたつもりはありません。
もともとリアルなヨガやメディテーション、暮らしの知恵を中心にやってきているので、そこでのつながりはもっと深く、短い時間で消え失せるものではないと確信しています。
めい先生が、信じた道を着実に歩んでいる強さを感じるインタビューでした。また、vedaを表す時に「スタジオ」ではなく「コミュニティ」という言葉を使われているのも印象的でした。
OPEN当時、vedaは「吉川めい」という名前で生徒さんが集まって来た場所だったかと思います。あれから7年という時を経て、vedaは彼女だけのものではなく、関わるスタッフ、それから、vedaを生活の一部とする人々にとって欠かせない場所となりました。
都会のど真ん中、表参道というおしゃれな場所にある、おしゃれだけれど、どこか神聖さを感じる空間。最先端の街と、伝統あるヨガ、相反するものが同居し輝き合う場所、それがvedaでした。
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7年半前、夢を語っていた女性が、当時”描きたかった未来”が、今、ここにあることに、敬意を表します。
kaya
※写真は全てvedaより提供いただいたものです。カメラマン:Tobi Watanabe(Fearless Film)