記事の項目
皆さん、こんにちは!今年の4月から隔週で地方ヨガ講師のための記事を書いてきましたが、今回の記事で一旦終了、来年の活動に向けての準備期間に入ります。これまでずっと記事を読んでくださった読者の皆さん、本当にありがとうございました。
そして、ヨガ講師として、人として成長していくために、ヨガに集中するお時間を下さったヨガジェネレーション編集部の皆さまには、心から感謝しております。
今回で一旦最終回となりますが、最後の記事に選んだテーマは「インターネットネットコンテンツ」です。
現代のヨガ講師にとって最も重要なツールとして、SNS、ブログ、ホームページなどをどのように扱っていくか、私自身もとても苦心しましたが、自分なりにたくさん学んで試行錯誤を繰り返しながら、今ではより良い扱い方を見つけることができています。
今後もテクノロジーは進化を続け、必要がないものはどんどん淘汰されるでしょう。一方、人間の根本活動「生きること」にフォーカスした普遍の知恵を伝えるヨガは、いくら文明が発展しても、人が生きている限り消えることはない、と私は考えています。
「ヨガの表現方法は変わっても、ヨガを変えてはいけない」
私がインドで学んだ教えです。私はこの言葉を常に胸に刻み、ヨガの本質を大切にしながら、どのようにしたら、現代人にもその魅力を、より分かりやすく質を落とさないで伝えられるか模索してきました。
その表現方法として、インターネットでの発信も価値ある手段の1つだと感じています。ネットコンテンツの特徴をよく理解して、ヨガの何を取り上げ、どう発信していくとより効果的なのか、これから一緒に考えてみましょう。
現代のヨガ講師にとって、ネット発信は欠かせない
ネット社会ともいえる現代において、インターネットと関わらずに生きている人はほぼいません。職場でもプライベートでも、地方でも都会でも、常にインターネットと繋がっていて、朝から晩まで様々な情報を得ています。
ヨガは実践を重んじているので、ネットで得た情報だけでヨガのすべてを理解するのは不可能です。でも、ヨガ哲学や解剖学などを学んだり、ヨガをもっと身近にする上では、とても便利なツールです。
では、生徒の立場になって考えてみましょう。私たちは常にインターネットを活用して、ヨガに関する情報を集めています。検索サイトでは、自分の知らないこと、興味のあるテーマを“検索”し、その答えに近い情報を“閲覧”可能。便利に早く情報を集めることができる、今や誰の日常にも不可欠なツールです。
一方、SNSは、興味のある人や、特定のジャンルに的を絞って、気になる対象をフォローすることによって、“検索”することなく、得たい情報だけを自動的に集めることができます。
私は、SNSでは個人的な好みと旬な情報を集め、ネット検索ではより一般的で多角的な情報を得る、といったように使い分けていますが、皆さんはいかがでしょうか?ご自身でも、ぜひ分析してみてください。
では、日々発信されているネットコンテンツの種類を理解し、どのように使い分けると効果的か、それぞれの特徴から考えていきましょう。
コンテンツの種類
ネット上には、SNSやブログ、ホームページなど様々な媒体がありますが、掲載されているコンテンツを大きく分けると、2つの特徴があります。
ストック型
- 情報が蓄積され、かつ整理されている
例)ホームページ、ブログ、YouTubeなど
フロー型
- タイムリーな情報がどんどん流れていく
例)twitter、instagram、facebookなど
もちろん各媒体には様々なコンテンツが含まれており、明確に分けられないものもあります。例えば、ストック型媒体のブログに、イベント告知など最新情報を掲載することもあるでしょう。でも、生徒の立場になって情報を得る方法を考えた場合は、この2種類に分類できるかと思います。
では、今挙げたこの2種類の特徴を、掘り下げてみましょう。
ストック型
様々な情報を蓄積・整理できるので、情報量が多く、一般的でより深いコンテンツを発信していくのに適しています。ただし、発信するコンテンツがネット上で評価され、検索の上位に上がるには、量と質が重要です。
よくブログやYouTubeでは、「動画100本、記事100本でスタートライン」と言われます。つまり、コンテンツ量の多さ=発信力のあるメディアであると判断されます。
質の面で大切にすべきことは、年月が経過しても色褪せない価値を持つ情報を発信するようにすること。
よく目にするのが、クラスの告知や、終わったクラスの報告レポートばかりを載せているブログ。もちろん、そのような記事もあって良いかもしれませんが、ブログやホームページはストック型コンテンツに適した媒体なので、ヨガの知識が深まるような内容や、ご自身がヨガを通して体験したことなど、いつ読んでも「へぇ〜!そうなんだ!」と思えるような記事を掲載することで、あなたの魅力がより伝わるかもしれません。
フロー型
フロー型は、ストック型と逆だと考えてください。つまり、新鮮な情報を発信することで価値が高まります。クラスの告知や、最新のヨガアイテム、新しいイベントやワークショップ情報などタイムリーな情報などを発信するうえで特に効果的です。
フロー型SNSを日々活用しているヨガ講師も多いのではないでしょうか?アプリも使いやすいですし、スマホですぐに投稿できるので、ヨガ講師にとっても必須のツールと言えます。
フロー型の中で「instagram」は少し特殊ですが、画像に新鮮さがなければ、ただのアルバムとしてしか見てもらえないかもしれません。古い画像を見て、この先生のクラスを受けに行こう!と思う人は少ないと思います。
他の注意点としては、フロー型コンテンツに適した媒体に、情報量を多く盛り込むのもあまり良い方法とは言えません。情報量が多いと文章の整理も難しいですし、よっぽどのファンでない限り最後まで読みません。リンクを貼るなどしてストック型コンテンツに誘導する工夫が必要です。
まずは自分に合ったコンテンツに絞ろう!
ここまで読んで、「もうやだ!ネット社会についていけない……(泣)」となった方、ちょっと待ってください!そんなあなたでも大丈夫。今ご紹介した発信ツールを全部使わなくても良いのです。
私がオススメしたいのは、自分に合った発信ツールに的を絞って、その中のコンテンツを充実させることから始めること。どれも、日本中で数千万規模の人達が日々活用しているので、全てに力を入れて疲弊するより、少ない発信ツールでも、しっかり運用すれば、見てもらえる可能性を高められます。
ご自身がどの発信ツールにコミットするべきか、以下の2つの方法で選んでみてください。
クラスに来ている生徒さんに聞く
今通ってくれている生徒さんたちが、何を見てクラスを選んでくれたのかをアンケートし、一番見られているコンテンツを把握。まずは、このことを必ずヒヤリングしてください。
ちなみに私の生徒さん達の場合、圧倒的に「ホームページ」でした。そのため、私が一番重要視しているのは「ホームページ」です。コンテンツの見易さや、情報量が適切かどうか常にチェックし、お知らせやブログも日々更新しています。まずは徹底的にホームページを見てもらえる仕掛けを考え、そこを起点として、更に興味のある方は各SNSへ、という動線を意識した構成にしています。
必要な情報を、きちんと生徒さんに届けるためにも、自分の好みや使いやすさではなく、いつでも生徒さんファーストの視点を持つようにしましょう。
自分の得意なコンテンツを理解する
“得意”なことと、“好き”なことが必ずしも一致しているとは限りません。好きだから、いつも使っているSNSだからといって、あなたがそのツールでの発信を得意とするかどうかは別の話です。
例えば私は、「instagram」をよく見ますが、私個人の活動としては重要視していません。更新頻度も少なめですし、余力があれば投稿する、という感じです。写真を見るのは大好きですが、写真を撮るのはどうしても楽しめませんでした。だから、ホームページやフライヤー用の写真を使い回して「instagram」はたまに更新をする程度にしています。
あと、私の活動拠点は岩手県という地方なので、最新の情報や商品が手に入りづらい環境でもあります。雑誌も一般発売日に書店に並ばないですし、新商品をいち早く手に取ることもできません。地方だとフロー型コンテンツの運用は難しく、よほどのインパクトがないと、フォロワーを増やしにくいとも感じます。
その反面、私はブログやYouTubeは得意だな!と感じます。なぜそう思うかというと、投稿するネタがいくらでも出てくるし、毎日の投稿も苦ではないからです。得意かどうかを見定めるポイントは、この「いくらでもネタを考えられる」という点だと思います。
ストック型・フロー型問わず、全てのコンテンツは、日々更新、日々投稿が基本です。その中で一番大変なのは投稿するネタを考える時間です。簡単に操作できたとしても、その中身が薄ければフォロワーは増えません。ネタを考えるのが苦にならないものは何か、ご自身をよく振り返ってみてくださいね。
そして、どれが得意かわからなければ、とりあえず色々始めてみること。いくつか試してみてから見極めるのも良い方法だと思います。
強化するコンテンツに、リンクを集中させる
ご自身の中で強化する発信ツールを絞り、適したコンテンツを更新し続ければ、必ず成果が見えてきます。まずはこの強化すべきコンテンツが、検索上位に上がるように日々投稿し続けましょう。それができれば、探している方達に見つけてもらいやすくなります。
今はSNSでもブログでも、全てにリンクを貼ることが可能なので、できるだけこのリンク先を、ご自身が力を入れているコンテンツに集中させた方が良いですね。
例えば私の場合、ホームページとYouTubeに注力しています。Instagramやfacebookは、この2つにリンクさせるために使っていて、詳しく知りたい方は、ホームページとYouTubeにアクセスしてもらえるような仕組みにしています。伝えたいことが詰まっている情報を、適切な形で見てもらうことができれば、自然とあなたのファンも増えます。
ネットコンテンツも現実世界も、地道にコツコツ、質を高める努力を続けることが大切なのは同じです。完璧でなくても、1つでも良いので、今の自分にとって強力な発信ツールを絞り、そのコンテンツを磨き上げることから始めてみてくださいね!