自律神経を最速で整えるHIIT YOGAを知ってる?

自律神経を最速で整えるHIIT YOGAを知ってる?

ヨガを取り入れて生活をしていると必ず耳にするワード「自律神経」。ヨガのクラスへ行くと、多くのインストラクターさんが、サラッと「このポーズは自律神経を整える効果がありますよ〜」と言葉にしています。

練習を始めたばかりの頃は、なんとなくわかったつもりになって、聞き流していました。「ほ〜、そうなのね〜」と。

でもいざ、この「自律神経」について、自分の生徒さんに伝えようとすると、なかなかうまく伝えられない……。そんな私のように、不甲斐なさを抱えている方は以外と多いかも知れません。

そこで、今回はこの「自律神経」についておさらいをしつつ、自律神経を整えるうえで役立つ、ヨガの呼吸法とアーサナによるアプローチ法。さらに、最新かつ最強のメソッド「HIIT YOGA」を、ご紹介します!

自律神経の役割とは?

自律神経とは、その名の通り、自分の意思ではコントロールできない“自律した神経”のこと。主に、呼吸や心臓の拍動、血圧……といった生命維持には欠かせない内臓の働きを司っています。

この自律神経は、心身を活動的にする「交感神経」と、リラックスモードにする「副交感神経」が交互にバランスよく働くことによって、正しく機能します。

通常、活動的になる日中は交感神経が優位になり、本来身体を休める時間帯である夜になると副交感神経が優位になります。

なぜ、自律神経の乱れを整える必要があるの?

しかし、過度なストレスや不規則な生活などによって、交感神経と副交感神経の「オン・オフ」の切り替えが、うまくいかなくなってしまうことがあります。これが、自律神経が乱れた状態のこと。

自律神経は、体の司令塔ともいえますから、ここに不具合が生じてしまうと、心身には数え切れないほどの不調が引き起こされます。

首や肩の凝り、関節痛にはじまり、慢性的な疲労感、不眠、頭痛、動悸、息切れ、胸の痛み、はっきりとした症状はないけど何となく調子が悪い……など、挙げればキリがありません。

自律神経からの指令は、脳から背骨を通り全身に行き渡っているので、少しでも乱れが生じると、またたく間に、全身に影響を及ぼしてしまうのです。だからこそ、心身の不調を感じた時にはまず、自律神経に意識を向けて、整えることが大切なのです。

ヨガができる自律神経の調整法

以下の3つは、私が日々の練習で効果を実感している方法です。

伝統的な呼吸法

特にオススメなのが、言わずと知れたヨガの呼吸法の基本中の基本、ナディショーダナ(片鼻呼吸法)。

ナディショーダナのやり方

これは太古からの伝統的なアプローチ法ですね。数分行うだけで頭も身体もスッキリ爽快。右の鼻腔は交感神経へ、左の鼻腔は副交感神経に働きかけると言われています。鼻腔を通る呼吸が粘膜をとおして、脳を刺激しながら、自律神経が正しく機能するよう促してくれるでしょう。

アーサナで背骨へのアプローチ

ヨガのアーサナにも、自律神経の調整に役立つものが沢山あります。

キャット&カウのやり方
キャット&カウのやり方

シンプルかつ効果抜群なのは、キャット&カウ(猫牛のポーズ)。

自律神経は脊髄の周辺に集中しているため、背骨を動かすことでダイレクトに働きかけます。誰でも気軽にできるので、毎日の習慣に取り入れやすいのも、うれしいポイントです。

NYで大人気 HIITとYOGAのコラボ

最後にご紹介するのは、今、フィットネス大国アメリカでも大人気なHIIT(ヒットまたはヒート)とヨガを組み合わせた、その名もHIIT YOGA。

HIIT YOGAとは?
HIIT YOGAとは?

HIITとはHigh Intensity Interval Trainingの頭文字をとった造語。

  • High Intensity=高強度
  • Interval Training=インターバルトレーニング

見た目のとおり、かなり強度は高め。けれども、身体を根本から変えたい、整えたい人には、かなりおすすめの内容になっています。

60分のクラスは下記の3つで構成されています。

  • 「HIIT」フェーズ
  • 「ヨガ」フェーズ
  • 「瞑想」フェーズ

すべては「自律神経の調整」のため。

HIITのパートでは体に高い負荷をかけますが、その目的は単にダイエットや筋トレではなく、脳神経に働きかけること。超ハードな筋トレを最速で繰り返し、心拍数を急激に高め、一気に交感神経をMAXの状態まで持っていきます。

毎回「HIIT」フェーズの途中で、クラスに参加したことを後悔するほど辛いのですが、やめられないから不思議です。

続く「ヨガ」フェーズでは、後屈や捻り、前屈などの背骨を動かすポーズをゆったりと行います。バクバクしていた心臓も、少しずつ落ち着きを取り戻し、心身をリラックスさせて、急速に副交感神経が優位になる状態を作っていきます。

さらに、「瞑想」フェーズでも心身のリラックス状態は深まっていきます。

普段、止めようとしても止まることがない思考も、強制終了状態。頭がぼーっとして余計なことを何も考えられなくなります。瞑想を苦手と感じている方も、このメソッドを行えば、スムーズに瞑想に入ることができるでしょう。

このように短時間で、交感神経と副交感神経の振れ幅を大きくすることで、自律神経のゆらぎを、その人本来のリズムに整えることが可能になると考えられています。

レッスン中は何度も、「早く終れー」と音を上げそうになるのですが、何度も通いたくなるほど、中毒性も高いです。

まずは自分が楽しく継続できる方法で!

日常生活にプラスしたい、自律神経を整えるためのヨガの練習方法をご紹介しました。

体調を整える基本は、規則正しい生活と、栄養・休養をしっかりとること。ですが、そうも言っていられない忙しい毎日を快適に過ごすためには、体の不調がひどくなる前に、調整してあげる習慣を身につけることが大事です。

自分に合っていて、楽しく無理せず続けられそうな方法を見つけて、自律神経を調整・コントロールしながら生活していきましょう。