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2020年1月のある日。
ヨガ解剖学講師:内田かつのり考案の「アナトミック骨盤ヨガ®️(以下、アナ骨)」を実践し続ける女性5人が、東京・板橋区にあるヨガスタジオ「Manawa House|マナワハウス」に集まりました。それはアナ骨をやり始めた後の体の変化を赤裸々に話すため。
そこに内田かつのり先生はいません。その理由は、ズバリ!「女子だけでリアルな話をしたいから!」
そのリアルな会話に、内田先生が客観的な解説を加えます。
アナ骨ガールズの体に起きた変化とはどんなものだったのでしょうか?第1回目の今回は【生理編】をお届けます。
アナ骨ガールズは自然に月経血をコントロールしていた!?
「ん?上がってしまうわけではないのか。」と思うことが数カ月続いたのよ。
なんでだろう?って思っている時、たまたま由美子ちゃんと生理の話になって「私、最近ナプキンが汚れないんだよね…」って言ったら、「それ、私も〜!」って言われて。「え、由美子ちゃんもそうなの!?」ってなったんだよね。
のりこさんにその話を言われて、「わ!私も~!」ってなって。
自分でも不思議だったけど、そんなに大きな事とは思ってなくて。年も重ねているし、経血量が減ってきたな…とかくらいに思ってた。でもトイレに行ったら出るし、なのにナプキン汚れないから、やっぱり経血減ってきたよね。そろそろ女も終わりかけかな~とか。
「コントロールしている」っていうと大げさかもしれないけど。
そうじゃない時は意外に止まってる。
[ 事実 ]5人中4人がそうだった・・・!
経血が出るタイミングをコントロールって、アナ骨をやってない人からしたら、「無理でしょ!」となるかもしれないけれど、絶対自信があるよね。
[ガールズ達の質問|その1]
Q.どうして、私たちは自然と経血をコントロールできるようになったのでしょうか?
[ 内田かつのり先生の回答 ]
アナ骨では、骨盤底筋群については細かく扱っていません。その訳の一つに、筋肉の触察が難しく、かつ、明らかな肉眼的変化を見出しにくいからです。
しかし、骨盤底筋群は単独で働くものではなく、横隔膜・多裂筋・腹横筋含めた腹筋群とユニットで動いていく事を想定して考えた方がわかりやすいかと思います。
また、忘れてはならないのが、股関節の動きにかかわる筋肉が連動し、そこには内閉鎖筋、梨状筋といったものも存在し、それは骨盤底筋の枠にも入る筋肉なのです。
それらユニットの連動運動により、意図的なコントロール(随意運動)の上達が起こり、お話のような現象が起きているのではないでしょうか!
トイレやお風呂では単純に、副交感神経優位になって、体の油断が起きたのではないかなと思います。
アナ骨の効果と考えられる理由は・・・?
練習をちょっとサボってると出ちゃうんだよね〜。立った時とかに。
ナプキン汚れました。練習不足ですみません、みたいな。
アナ骨ガールズが考える。コントロールの理由とは?
ヨガを始めた頃、先生に「内ももにチャックを締めて、会陰部を締めましょう。」と言われても、内ももを閉めても会陰部が締まる感覚は全くなかったのね。
でも、ちゃんと背骨の生理的弯曲を作ると「おっ!陰部締まってるぞ」っていう感覚あるじゃん?
生理の変化って、たまちゃんは何かあった?
二人目のお子さんを産んでから生理が止まっちゃったみたいで「もうあがっちゃったんだな」と思ったらしくて。でも、アナ骨を始めて4カ月目だったと思う。「先生!生理が再開しました!」って言われたの。
アナ骨以外に今までの生活で何か変えたかと言ったら、そういうことはなくて。そこだけしかプラスしてないから「絶対アナ骨です!」って言われて、嬉しかった。
でも、すごく嬉しい話だね!
[ガールズの質問|その2]
生理が戻ってくるってありえるんですか?
[内田かつのり先生の回答]
まとめると、アナ骨の実践によって、自律神経の調整と安定が得られ、恒常性に揺さぶりがおこり、内部環境の乱れが改善されたと考えたなら、合点があいます。
そして、「どうして4カ月だったか?」という点においてですが、脾臓の働きが関係していると考えます。脾臓は赤血球を破壊する臓器としての役割を担っています。また。赤血球の寿命は約4カ月と言われています。4カ月をめどに脾臓で破壊されます。つまり、脾臓での赤血球破壊を基準にするならば、血液の生まれ変わりは約120日と考えることもできますよね。
※不定愁訴:病気であって病気でない体の不調のこと
瘀血が出なくなった!まだまだリアルなトークは続く・・・!
私、アナ骨始める前はレバー状の塊が、コロンとあったよ。「あ、今出た!」みたいにわかるんだぁ。たぶん、身体が冷えていたんだと思うんだ。
瘀血(おけつ)っていわれるものだとも思うけど、レバー状のはなくなったなぁ。
それは由美子ちゃんの元々の持ってる冷えがなくなったのかなー?
[ガールズの質問|その3]
瘀血が減った理由は何が考えられますか?
[内田先生の回答]
循環が悪く滞りが起きていた状態を、鬱血(うっけつ)・鬱滞(うったい)と言います。聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれませんね。
アナ骨で使われる多くの骨盤周り・背骨周りの筋肉の収縮により体に起こる熱産生から、骨盤内で鬱滞・鬱血の改善がおきたのではないでしょうか?
ちなみに、瀉血(しゃけつ)療法と言うものがあります。そこで見られる血の塊は、まさしく、身体の血液の汚れそのままを示していたのです。
量が増えたのかなと思ったけど、そうではなくて締めることが出来てなかったんだと思う。
【 編 集 後 期 】
アナ骨ガールズの赤裸々トーク、いかがでしたでしょうか?
ガールズの年齢を見て、「ガールズじゃないじゃん・・・!」というツッコミを入れたくなった方もいらっしゃるかもしれませんね。でも、この5人はピュアにアナ骨を毎日実践するひたむきな姿。そのピュアさはまさにガールズなのです!
次回は、【尿もれ編】をお送りいたします。お楽しみに!
アナトミック骨盤ヨガとは?
ヨガ解剖学講師・鍼灸師:内田かつのり考案のヨガメソッド。
体の中心部であり、要になる骨盤。不定愁訴(ふていしゅうそ)全般の改善を目指し、また、それらの予防を兼ねていきます。
具体的には、腰痛、肩こり、首こり、冷え、むくみ、耳鳴り、めまい、婦人科疾患やそれらに付随する諸々の症状、自律神経の調整、下痢・便秘など消化器系の症状などの改善を目指していきます。
それらの原因を踏まえ、ただストレッチするのではなく、ツボやトリガーポイントといった、東洋医学・西洋医学の知恵やスキルを借りながら、骨盤周辺へ効果の高いアプローチをかけていくヨガです。