突然ですが、「トゥルシー」というハーブをご存知ですか?
「ホーリーバジル」とも呼ばれ、ヨガやアーユルヴェーダを学ばれている人にとっては、ポピュラーな薬草。あらゆる不調を整える自然の万能薬として、健康志向の高い人の間でも話題を呼ぶ“メディカルハーブ”の代表格です。
アーユルヴェーダでは、「不老不死の霊薬」とされ、インドやネパールではどのスーパーでも売っているほど、多くの人々に重宝されているほか、ヒンドゥー教では女神ラクシュミーの化身とされ、聖なる植物として崇められています。
ちなみに、タイ料理のガパオにも使われているので、一度は味わったことがあるかもしれません。イタリア料理でおなじみのスイートバジルよりも、香りが強くスパイシーかつ、ミントのようなキリッとした清涼感のある風味が特徴です。
ではなぜ、このホーリーバジルが万能薬なのか、その理由を紐解いていきたいと思います。
まさにスーパーフード。高い栄養価に注目
まずは、その栄養価の高さに注目。なんと、ひとつのハーブからこれだけの成分を摂取できるのです。
カロテン
有害な活性酸素から身体を守る抗酸化作用や、免疫増強作用
ビタミンE
抗酸化作用で体内の細胞膜の酸化を抑制。アンチエイジングに役立つ
カルシウム
丈夫な歯や骨をつくる他、生命維持に関わる栄養素
鉄分
血液中の赤血球をつくる。貧血を予防
マグネシウム
神経の興奮を抑制、エネルギーの生成、血圧の維持などに関与
……など。
「トゥルシー」とは、ヒンドゥー語で「比類なき素晴らしいもの」を表す言葉。まさに、その名の通り、他には類を見ないほど高い栄養素で、身体を内側から守ってくれるのです。
免疫力を向上し、ウィルスから身体を守る
その効果も多岐にわたり、とくに免疫機能と新陳代謝を高めることから、次の不調の予防に役立てることができると考えられています。
- 流行風邪やインフルエンザ
- 生活習慣病
- 胃腸炎
- 肝臓の機能低下
また、葉の部分には解熱作用のほか、呼吸疾患や胃腸の不調緩和や皮膚疾患の改善、ストレスの緩和も期待できるといわれています。
加熱をしても風味が飛びにくいのでハーブティーにして摂取する他、料理のアクセントにもぴったり。香りにはリラックス効果もあり、不安や焦り、心配といった精神状態をやさしく癒してくれます。
味が苦手、という人は、エッセンシャルオイルを用いてアロマポットや、お風呂に数的垂らして香りを楽しむのもおすすめです。