夏だけではない!脱水症は冬もご注意
脱水症というと「暑い季節に起こる」というイメージが強い一方で、カラカラに乾燥するのは冬の季節。天気予報でも「乾燥注意報」が出るのは多くが冬です。
実は日本では、脱水症のピークは夏と冬の年2回なのです。四季で気候が大きく変化する日本では、この2つの季節に乾燥の注意が必要です。
冬の乾燥が引き起こすものは?
屋内外で乾燥がみられます。屋外では公園やグラウンドの舞い上がる砂埃。草木や花も乾燥して枯れてきます。また、屋内では暖房の使用で乾燥状態に。ドライアイや肌の乾燥は顕著です。
寒く乾燥した状態を好むウィルスなどによって流行する風邪やインフルエンザ、ノロウィルス。その症状からくる発熱などで体液が失われても脱水症にも。
「かくれ脱水」に気をつけて!
ところがこの冬の脱水症状、夏の脱水症状と違って急激な変化が起こりにくいのです。これといった症状が出ないため脱水症になりかけているのに、本人や周囲が気付かず危険な状態になることもあります。これが「かくれ脱水」。
こまめに湿度などをチェックし、本格的な脱水症になる前に有効な対策をとらないと、症状が一気に重篤へと進むこともあります。冬の脱水症は、夏のときのように水分を採らなくなったことでも起こります。ヨガのクラス中での水分摂取も、冬になると無意識に減ってきてしまうのではないでしょうか。
関節をスムーズに動かしたり、衝撃を吸収したりしている関節の液胞も、体内の水分でできています。ぜひ水分をとりながら行ってください。
また寒い夜、寝る前の長風呂にも注意が必要です。入浴中や就寝中は想像以上に体内水分が蒸発します。入浴前後や就寝前、起床時などにも水分補給を意識しましょう。寒い夜のトイレを防ごうと、水分摂取を控えるのは悪影響です。
ヨガをする湿度環境も見直そう
人は肺呼吸だけでなく皮膚呼吸もしています。自分で意識しないうちに蒸発している水分は、1日で体重50kgの人で約1,000mlにもなるそうです。
体内の水分が失われると血液がドロドロになり、寒さも影響して脳梗塞や心筋梗塞を引き起こしやすくなります。顔への保湿クリームはもちろん、全身の皮膚だけでなく、内側からのうるおいに気を使いましょう。
そして呼吸は口ではなく鼻から。朝、口の中が乾燥しているな、と思う人は口呼吸で寝ている証拠。鼻呼吸より多くの水分を失っています。マスクをするなど対策が必須です。最近の最新の暖房には保湿機能もついているものがあります。ぜひ保湿暖房や加湿器を利用してください。
湿度は50%が目安。これ以上乾燥してくると、喉が痛くなったり顔の皮膚が乾いたりしてきます。そして何より小まめな水分補給。乾燥を防ぐのは風邪などウイルス疾患にも効果的。ぜひ湿度を味方に、快適な冬を過ごして下さいね。