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ハーブって何だろう?
「ハーブ」という言葉、料理のレシピなどでも目にしたり、「アロマ」と同じようにメディアなどでもよく見かけるようになりましたね。花屋を覗いてみても、ハーブのコーナーが充実している所もあるでしょう。
家庭菜園の一環として、ベランダやキッチンで「ローズマリー」や「タイム」、「ミント」などのハーブを栽培されておりという方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
では、ヨガやアロマと同じように、身近な存在になりつつあるハーブとは一体、どんなものなのでしょう?
ハーブはアロマエッセンスのお母さん
「ハーブ」はラテン語の「Herba(エルバ)」を語源とし、「草」と言う意味を持ちます。日本では「香草」「薬草」と訳されます。
ハーブは主に地中海沿岸地域が原産ですが、実は日本にもハーブの仲間がいるんですよ。シソ、生姜、にら、セリ、三つ葉などもハーブの仲間です。どれも「香草」の名の通り、香りが強い草ですね。
ハーブは葉や花をこすると、強い香りがでます。なぜでしょう?それは、ハーブが香りのポケットを持っていて、それがはじけるとそこから香りがでるのです。
このポケットの中にあるエッセンスが精油のもとになっています。ハーブはアロマエッセンスのお母さん的な存在とも言えます。
ハーブの歴史
ハーブの歴史は長く、化石人類で知られるネアンデルタール人の埋葬されたお墓には「タチアオイ」などの植物の花粉の痕跡がありました。また、紀元前3000年ごろのエジプトではミイラづくりに「フランキンセンス」や「ミルラ」などの植物が使われていたと云われています。
17世紀、フランスでペストが大流行した時には、荒廃した街に多くの泥棒たちが盗みに入ったのですが、なぜかペストに感染しなかったそうです。その理由が、ローズマリー、タイム、セージ、ラベンダー、ミントなどを利用して作ったハーブビネガーを身体に塗っていたからだったという話もアロマの世界ではよく知られています。
薬草として活用されてきたハーブ
このようにハーブには古代よりその有効成分を利用して、薬草として治療に用いられてきた長い歴史があります。食料、香料、化粧品と、その利用方法は様々ですが、最も古い活用方法は、医療としての利用なのです。
日本でも昔から咳が出たり喉が痛かったりと、風邪の症状を感じた時には、生姜のすりおろしをお湯に混ぜてつくった「生姜湯」を飲んで症状の緩和を期待していました。現在では紅茶とはちみつと生姜で作れるシンジャーティーとして親しまれているでしょう。
これらは、ハーブが持つ有効成分を健康に役立てるフィトテラピー(植物療法)と言われる、植物が持つ様々な作用を心身のケアに役立てる健康法です。(※ただし治療ではありません)
フィトテラピー(植物療法)とは
フィトテラピーは、身体の悪いところを取り除くという考え方ではありません。症状を全体的にとらえて、心と身体の両面から原因を見つけ改善させていこうという、ホリスティック医学のひとつです。
例えば、お腹が痛い時に、その痛みを抑える方法ではなくて、痛みの原因が何なのか、ストレスなのか、寝不足なのか、など全身的にその人を見て解決策を見つけていきます。
ホリスティック医学の考える「健康」とは
を言います。
ここ数年でヨガや、ハーブやアロマテラピーなどのホリスティック医学に注目が集まっている要因のひとつに、目に見えないストレスや精神的な病など、原因が一律ではない病気が増えてきた現代社会の背景があるようです。
また、ホリスティック医学の治療の柱はその人自身の免疫力や自然治癒力を高めることにあります。生活の中で、心地よさや満足感、充実感を持つことができれば、人は免疫力や自然治癒力が高まっていくと考えられています。
ヨガとホリスティック医学のコラボレーションでより健康に!
ヨガの練習をして、心と身体が心地よさや充実感を味わうこと、これはまさにホリスティック医学の考える健康法です。
ヨガのレッスンの後に、温かいハーブティーが提供されるヨガスタジオもあるかもしれません。これは、ハーブのもつ有効成分や良い香りで、ヨガでほぐされた心と身体をさらにリラックスさせ、その有効成分で心地よい環境に導いていく効果を期待しています。
また、ハーブボールという道具を利用し、チャクラを洗浄していく「ハーブヨガ」というヨガクラスもあるようです。
ヨガとハーブのコラボレーションでさらに心と身体の健康が期待できそうですね。