乾燥が目立つ、わたしたちの「手」
アーユルヴェーダのドーシャのひとつ「ヴァータ」の特徴にもあるように、「ヴァータ」が乱れると、肌の乾燥トラブルを感じる方も多いのでは?
秋から冬にかけて、乾燥した空気のせいで、「ヴァータ」が増悪しがちです。そのため、寒い時期にはスキンケアを念入りにし、今の時期はちょっと手抜き気味……という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、紫外線が強くなり、冷房を使用し始め、汗をたくさんかくこの時期。実は思っている以上に、お肌が乾燥しやすくなっています。あまり乾燥を感じていないこの時期にこそ、しっかりとしたケアを心がけましょう。
自分の乾燥の度合をチェックするのに一番わかりやすいのは、手の状態ではないでしょうか。特に今年は、自宅にいる時間が増え、普段よりも洗い物やお掃除に勤しんでいて、水仕事での手荒れが目立ってきていませんか?
手のお手入れもアーユルヴェーダを活用!
洗い物や、乾燥した空気にいつもさらされている手は、お手入れをしているつもりでも、乾燥がどんどん進みます。
市販のハンドクリームを洗い物などの後に施すだけでももちろん、手には潤いが与えられますが、せっかくヨガに親しんでいるのですから、アーユルヴェーダの叡智を活用したお手入れをしてみてはいかがでしょう。
「太白胡麻油」でハンドケア
太白胡麻油をキュアリング(加熱処理)して、オイルの酸化を防いでから使います。
太白胡麻油のキュアリング方法
- 市販の太白胡麻油(焙煎せずに搾られた香りの無いごま油)をステンレスのお鍋や土瓶などに入れる。
- 弱火で100度まで加熱して火を消します。温度計を必ず使い、焦げないように注意しましょう。
- 自然に冷ましてできあがりです。
このキュアリングした無色のセサミオイルを手によくもみ、肌にやさしいコットンなどの手袋をして寝ましょう。翌朝にはオイルはすっかり手に吸収され、驚くほどしっとりつるつるになっています。また爪にもしっかりオイルが浸透し丈夫になります。
もし余裕があれば、足裏、特にかかとのガサつきもオイルを使って解消しましょう。手と同じように寝る前に足裏にやさしくオイルを揉み込み、靴下を履いてベッドに入りましょう。冷えも緩和されます。
ハンドケアの効果
ゆっくり優しく手をマッサージしながら行うオイルケアは、アーユルヴェーダで推奨されています。単に乾燥を防ぐだけでなく、手にあるポイントを優しく刺激もするので、全身や内臓にも刺激を与えることができます。また手だけでなく腕の緊張もゆるめることで、肩こりの予防にも。
太白胡麻油のキュアリングをする時間がなければ、お気に入りのハンドクリームをたっぷり使ったり、肌質に合うオイル(アーモンドオイルなど)でも代用できます。
年齢が表れやすく、人目にも付きやすい手も、ちょっとしたお手入れでアンチエイジングが可能です。自分に合ったやり方で、身近なものを使って気軽にお手入れしませんか?