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新型コロナウイルスの影響で、「免疫」という言葉をよく見聞きするようになった方も多いのではないでしょうか?
でも、そもそも免疫とは何なのでしょうか?
「なんとなくこういうものかな?」というイメージはあっても、はっきりと「免疫はこういうものです!」と言える方は少ないのではないでしょうか?
産婦人科医:高尾美穂先生に免疫について伺ってきました。
高尾先生、「免疫」について教えてください!
それが、例えば妊娠の時にも強すぎると、自分ではないということを強く認識しすぎてしまうと、流産することもあります。
熱が出るとかは二次免疫なの。もう体の中に入っちゃったからどう対処しようかっていうこと。
例えば、口からお尻までの管の表面に粘膜があって、結局そこから攻撃されるっていう状況です。
結局、粘膜。皮膚などの「扁平上皮(へんペいじょうひ)」からは、傷が付いてない限り感染しない。
でも、粘膜、鼻や目などから攻撃された時に、最初にそこをどうにか入ってこないようにしようと働くのが、一次免疫。
入って来ちゃったものに対して、しょうがないなって戦うのが、二次免疫。だから、下痢するとか熱が出るとかはもう二次免疫なんだよね。
そもそも免疫機能は上がるものなのでしょうか?
なかなか上がらないよね。基本的に下がります。
下がらないようにするのが大事だね。
白血球とか、顆粒球とか、リンパ球とかそういう話なんです。それらが細菌やウイルスの攻撃に応えてくれるのね。
それがそれぞれ増えてる時は、戦ってくれている時なんです。
そう聞くと、二次免疫はあまり変動しなそうですよね・・・?
私たちがそもそも持っているものが、そこまで変化しないから。
「免疫力を高める」っていう表現はなんとなく、違和感を感じるかな。
「免疫機能が下がる」とか、「免疫状態が落ちる」とか、そういう言い方の方が、すごくフィットするけどね。
免疫機能を落とさないために大切なこと
だから、マラソンの後って風邪ひく人が多いの。
あと、減量も。低炭水化物ダイエットで、体調悪くなる人とか聞いたことない?
何で調べるかというと、唾液のマーカーで、「SIgA(分泌型免疫グロブリンA)」を調べる。
だから、粘膜免疫の段階だと、SIgAが大事。これが粘膜って呼んでいるようなところにあるから、目とか口とか鼻とかね。そこを通過しちゃうと、腸にも行っちゃうんだよね。
でも、結局はその抵抗力を下げないっていうのが大事だよと思っているよ。本当に。
だから、それより手前で何をするかというのが、私たちの生活でできる事。
風邪ひきやすいっていうのも、唾液中のSIgAが減った時にひきやすいって分かっているから、その全身免疫に頼る前に食い止めるのが重要じゃないかな。
他にどんなことで免疫機能は下がりますか?
で、戻ってくるまでに、また同じぐらいかかっちゃう。
そういうタイミングを自分で知っておいた方がいいね。
ヨガで免疫機能は上がるのか・・・?
逆にヨガを習慣化することで、全体的な免疫機能は上がるという報告があります。
勉強になります!
コロナのことをすごくストレスに思ってると、それ自体でSIgAが下がる。
高尾先生が、今、皆さんに伝えたいメッセージ
まさに今のコロナもそうですよね。「感染しやすい環境にいるんだ」「体調を崩しやすい時期なんだ!」を知ったら、自分の生活の組み立て方を調整するのも大事という考え方。
しっかり休むために、何を生活で減らすかを自分で決めて実行して欲しいです!
今日は本当にありがとうございました!
[ 編 集 後 期 ]
お読みいただきまして、ありがとうございました。ヨガジェネレーション企画部のかめこです。
新型コロナウィルスのニュースが盛んになるにつれて、「免疫」という言葉が盛んに使われるようになりました。その中には、「本当かな・・・?」と首を傾げたくなるような情報もありました。
そこから、「免疫」という言葉を見る度、私の中で「免疫ってそもそも何なの?」という疑問が浮かんで、モヤモヤしていました。
「このモヤモヤを晴らすためにはきちんとしたエビデンスを持つ方にお話を聞いてみよう!」と西洋医学の医師である高尾先生へのインタビューが実現しました。
高尾先生、お忙しい中、ありがとうございました!
免疫に限らず、こんな不安な状況だからこそ、正しい知識を得たいものですね!