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緊急事態宣言が解除されましたが、今、皆さんの心はどんな状態でしょうか?宣言解除とはいえ、不安感が少なからず残っているという人も多いと思います。こんな時だからこそ身につけたい、心のセルフケア方法を「ハーバード大学医学部公式ブログ」より紹介します!
ハーバード大学医学部が、経験のない人にもヨガ・瞑想・呼吸法を特にオススメしている理由とは。またヨガをはじめるのに、なぜ今が、絶好のタイミングなのか。見ていきたいと思います。
ウイルスの次にやってくるもの
緊急事態宣言も解除され、徐々に明るい街並みが戻ってきました。気持ちが晴れやかになる部分もある一方、「第2派はこないだろうか?」、「出かけても大丈夫かな?」と感染拡大前にはなかった不安が私は残っていますが、皆様はいかがでしょうか?
こうした不安を感じることは本当に普通のことだと思います。そして、その不安を抑える必要はなく、受け入れ共に過ごしていくものだと思っています。しかし、この不安感がどんどん膨らんでいって、自分でコントロールできなくなったらどうなってしまうでしょうか?
「ウイルスの次にやってくるもの」という日本赤十字社が公開している動画があります。「CMで見たことがある!」という方も多いかもしれません。この動画では、ウイルスの次にやってくるものとして「恐怖」が取り上げられ、その恐怖から差別や非難、誹謗中傷に繋がる様が描かれています。反対に、恐怖が苦手なものとして“笑顔”と“日常”が取り上げられ、「団結しよう」と呼び掛ける動画です。
https://www.youtube.com/watch?v=rbNuikVDrN4
このように誰もが初めて経験するパンデミックという事態には、“不安”や“恐怖”といった感情とうまく付き合っていくためのメンタルケアが欠かせません。今回は、ハーバード大学医学部が公式ブログ内で紹介しているセルフケア方法についてシェアします!
ハーバード大学がオススメするセルフケア方法
不安・恐怖を観察してみる
まず、下記の質問について考えてみましょう。
- 不安や恐怖の感情が生まれた時、身体にはどんな変化が現れますか?
- どのくらい不安ですか?
- 一番恐れているのは何ですか?
- 普段、不安や恐怖を和らげてくれるものは何ですか?
不安や恐怖と一言でいっても、私たち一人ひとり、その現れ方もベストな対処法も異なります。ですので、まずは自分にとっての不安や恐怖を観察し、自分に合った対処法は何か明確にする必要があるのです。
やった方が良いこと/避けた方が良いこと
- 友達や愛する人とビデオチャット、電話、ラインなどで繋がる。
- 信頼できるソースからCOVID-19の情報を得る
- 誇大広告や信頼できないソースからの情報はシャットアウトする。
- 一日中、情報にアクセスするのではなく、午前中と一日の終わりに情報を更新する。
リラックスする方法としてのヨガ・瞑想・呼吸法
上記のセルフケア方法の他に、リラックスする方法としてハーバード大学が勧めているのがヨガ・瞑想・呼吸法です。特に呼吸法に関しては、アメリカ軍でもメンタルケアに用いられているスクエア呼吸法(呼吸を四角に沿って行う呼吸法)がオススメされています。誰にでもできるのが特徴ですので、下の図にそってやってみましょう。
ハーバード大学のブログ内では、他にも読書やお笑いを見るなど、それぞれが好きな方法でリラックスするのが良いと紹介されています。その中でもヨガ・瞑想・呼吸法は太字で紹介され、「ヨガをやったことがなくても興味があるなら試してみよう」と書かれるくらい、特にオススメしているようです。
ヨガ・瞑想・呼吸法をオススメする根拠は?
ヨガ・瞑想・呼吸法を特にオススメしている理由は、メンタルケアにとても有効であることが多くの研究によって示されているからです。
日本で行われた研究を1つ紹介します。
ヨガ初心者の人にヨガセラピーを行った結果「不安」「落ち込み」「怒り」「疲れ」と言った感情が減少し、参加者の8割が「リラックスできた」と回答しています。1)ここで注目したいのは、対象の人がヨガ初心者であることです。長期的にヨガをやっている人だけでなく、やったことがない人もこれらの恩恵が受けられるのは嬉しいですね。
前述したように、私も新型コロナウイルスに対しての不安感が全くなくなったわけではありません。全国的に感染者数が少なくなってきたとはいえ、宣言解除後に自宅近くでの感染情報を見た時には、本当に不安になりました。
そんな時こそヨガです。あえて、自分一人で行うのではなく、オンラインで瞑想とヨガのクラスを受けてみました。ヨガ・瞑想ももちろんですが、人との繋がりを感じられたことも思いのほか嬉しく、穏やかな気持ちを取り戻すことができました。
ステイホームの影響で今はオンラインクラスが本当に充実しています。オンラインクラスを実際に受けてみて実感したのは、周りと比べることなく自分の心と身体に集中しやすいというメリットです。
私自身、ヨガをはじめる時に「身体が硬くてもできるのか?」と不安になったり、「身体が硬くて恥ずかしいな」と思ったりした経験があります。しかし、オンラインでは豊富なクラスから自分に会ったレベルが選べ、尚且つ自分しかいないスペースでできるので、安心して受けることができそうです。
オンラインレッスンが充実しているこの機会は、ヨガデビューの絶好のタイミングかもしれません!ぜひ、試してみてはいかがでしょうか。
参考資料
- Harvard Health Publishing(参照日:2020年5月27日)
- 貫井真弓・錦織恭子 2005 女性外来におけるヨーガ セラピー効果の検討 女性心身医学,10(2), 29.