YOGA的妊活

ストレスを手放す、ヨガ的妊活

毎日忙しい女性達

「〜活」という言葉が生まれて久しいですが、その走りだった言葉が「妊活」。妊娠を前提に結婚を望む女性もいますが、結婚したからといって、すぐに妊娠できるわけではありません。

むしろ現代のライフスタイルは妊娠するには過酷な環境であり、妊娠を望みながら不妊という現実に悩みを抱えている女性も少なくありません。そんな現代女性が妊娠するために、必要なことは何でしょうか?

現代女性のストレス

現代女性の多くは冷え、むくみ、肩コリ、偏頭痛、不眠、生理不順のような不調を抱えています。これらの原因の一つはストレスと言えるでしょう。
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産前と言われる時期の女性は、いわゆる働き盛りの年齢です。一人の自立した人間として、社会で自分の夢や理想を実現するためにエネルギーを使っています。そのため対人関係のストレス、情報過多による過緊張から、心身のバランスを崩してしまう人も少なくありません。

毎日の仕事を効率よくこなすことに必死で、思う通りにコントロールできないと不快な気分になる。毎月の生理は疎ましく、ひどい生理痛に悩まされる。そんな女性は多いのではないでしょうか?

ストレスを手放して、女性性を取り戻す

毎日めまぐるしく変化する状況に対応し、膨大な情報を処理するためにフル活動しているマインド。そんなマインドを静め、自分の体の中に脈打つ自然のリズムや本能、感情や感覚というプラーナ(エネルギー)に意識を向ける時間を持つことが大切。

コントロールしようとするマインドと、自然に変化するプラーナがバランスを取り戻し、新しい命を宿す準備が整ってきます。

女性性を取り戻すために大切にしたい三つのこと

女性の体をつかさどる女性ホルモンは、無意識のうちに心身に影響を与えて、女性本来のリズムを刻んでいます。マインドを休めてプラーナに意識を向けると、余計な緊張がほぐれ、女性本来の活力がみなぎってくるはずです。

1:生理や女性性を見直す

憂鬱に思いがちな生理を大切に思うことが、妊娠への第一歩。生理は、”浄化と再生”のプロセス。子どもを産むための大切なシステムが備わった母体として、自分の体を意識するチャンスであり、尊く愛おしいものだと意識してみましょう。

2:今、自分の心や体に起こっていることをそのまま見る

心身が苦しい時、それを自分の中に押さえ込むのでも、他者や環境のせいにするのでもなく、ただ自分に起こっている現実として受け止める時間を作りましょう。

ゆっくりとヨガのポーズを取りながら、そこで起こる呼吸や感情を見守ってみるのもいいでしょう。自分自身に寄り添い、リラックスすると、やがて本来の落ち着きを取り戻すことができます。

3:コントロールからゆだねることへのシフトチェンジ

仕事などで長時間同じ姿勢を続けたり、心理的ストレスがあると、全身の筋肉がこわばり、気が休まらなくなることも。壁などを利用して、重力、体の重さに身をゆだねてみる。それが時間の流れや人生のタイミングなど、大きな力に身をゆだねるあり方の練習にもなります。

忙しい日々の中で、女性はつい自分の周りのために頑張りすぎて、自分自身の心や体を丁寧に感じる、ということは少ないですよね。ゆっくりとしたヨガのポーズや呼吸法、そしてマインドフルネスな考え方を意識して、毎日の日々の中に少しホッとするような時間を作ることが、ヨガ的妊活といえるのかもしれませんね。

文:Yogini編集部 イラスト:macco
出典:『Yogini』vol.29/「ママと赤ちゃんのためのヨガ」

教えてくれた人:三浦まきこ
米国クリパルセンター公認プロフェッショナル(500時間)ヨガ教師、インド政府公認シバナンダヨガ教師。クリパルヨガ教師及び、ジャニス・クレアフィールド指導によるマタニティヨガ教師としてのヨガの指導と、母としての毎日の暮らしを大切にしている。