ヨガ指導者の新たな挑戦スポーツ医学を学ぶ意義

ヨガ指導者の新たな挑戦!スポーツ医学の世界を知る重要性

スポーツ医学。と聞くといきなりハードルが高い分野のように感じることでしょう。しかし、皆さんはスポーツの指導者と同じように、生徒の皆さんの体を預かり、ヨガ(アーサナ)を指導しています。

体を扱う仕事をしている以上、私たちには体に対する学びを怠ってはならないという責任があるのではないでしょうか。今回は、トレーナーとしても活躍されている、株式会社E.M.Iの代表取締役である本橋恵美さんにお越し頂き、運動療法としてのヨガの可能性、そしてヨガ指導者の皆さんがスポーツ医学を勉強する意義をお話頂きました。

痛みや怪我に寄り添える。スポーツ医学に精通したヨガ指導者を目指す

スポーツ医学に精通したヨガ指導者を目指す
スポーツ医学に精通したヨガ指導者を目指す
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こんにちは。ヨガジェネレーションのベーです。今日は、ヨガジェネレーションが今年に入っていろいろと動き始めている『医療×ヨガ』という分野についてゲストをお呼びし、インタビューをしたいと思っています。コロナの影響もあって、今、オンラインを含めヨガ人口がすごく増えています。

皆さんのクラスにもいらっしゃると思うのですが、例えば『今日は腰が痛いですがヨガしてもいいですか?』『肩が上がらないんですが、ヨガが良いと聞いて今日来たんですが』という生徒さん。その様な生徒さんに対しヨガを教えるとなると、怪我を悪化させないように配慮したり、改善の方向に持っていこうとしたりすると、ヨガの知識は当然のことながら、更にレベルアップするためにスポーツ医学の知識も必要になってくるかと思います。

そこで今日は株式会社E.M.Iの代表取締役である本橋恵美さんにお越しいただいております。本橋さん、よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
株式会社E.M.Iの代表取締役:本橋恵美さん
株式会社E.M.Iの代表取締役:本橋恵美さん
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まず本橋さんご自身、本の執筆であったりメディアへのご出演であったりで有名人だと思うのですが、まずはこのE.M.Iさんの事業内容について教えて頂いてよろしいでしょうか。
はい、私はトレーナーとして活動しています。トレーナーとしての仕事の中に、ヨガとピラティスを使った指導が含まれている事もあり、スポーツ医学に精通したヨガ・ピラティスを教えるインストラクター・トレーナーの育成事業がメインになっています。また、リハビリテーションとして活用できる運動療法としてヨガ・ピラティスが有効だと思っているので医療従事者の方々にヨガ・ピラティスのエクササイズを普及させる様な事業を行っています。後は怪我を無くしたり、コンディショニングを整える、パフォーマンスを向上させることで、アスリートのサポートを行う事業を行っております。
株式会社E.M.Iの代表取締役:本橋恵美さん
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ヨガやピラティスは運動療法として有効である

ヨガクラスの様子
ヨガやピラティスは運動療法として有効!
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ありがとうございます。ヨガがスポーツ業界や医療業界で注目されるようになって、本橋さんはお医者さんの集まる学会でお話されたりとか、論文を書いているという事をお伺いしたんですが、実際に医療現場を見て感じる所はありますか?
始めはドクターとか理学療法士といった医療従事者と、ヨガ・ピラティスインストラクターとの距離を感じていました。その理由として、共通の言語・認識が無く、お互いに違う分野であるという、見えない線引きがあったと思うんです。しかし、実際医療従事者の方に接してみると、想像以上に特に極めてこられたスーパードクターは「手術は予防にならない」だとか、「障害の多くは運動療法によって改善されるので、僕たちの力はほんの少しなんだよね」と言う発言を聞いて、とても驚きました。

一方で私は、ヨガの指導をしながら ヨガのポーズの動作によって怪我や機能不全が起きている原因を探っていて、ヨガが運動療法としてとても秀悦なメソッドであると気づいたんですね。そこで医療従事者の方と共通言語・同じ認識を得る為にはもっとスポーツ医学について知らないとけない思い、独学で習得する様になりました。学会に参加したりスポーツ医学の本を読んでいると、意外と言葉が慣れてきたり、耳慣れして理解が出来るようになってきて、更にヨガがスポーツ療法として活用できるのでは無いかと、確信が持てるようになってきました。

それを先生方に、「ヨガいいですよ、こういう動作からこういう評価ができ、これをどれぐらい続けると改善するんですよ」とお勧めするようになりました。しかし、医学の世界では数字が全てなんです。いくら「いいですよ」という風に言っても、根拠になるものが無ければ説得力にかけるので、大学・クリニックの先生に協力して頂き、研究するようになりました。色々な方に協力して頂き、ヨガを実際に用いて、「どのぐらいの障害率が減った」とか、「関節の可動性がただのストレッチに比べてどれ位ヨガの方が有効であるか」とか、「術後にヨガを用いたらこんな結果が出た」とか、そういった研究をしました。すると結果がやはり出るんです。ヨガは優秀なので。その数字を以って学会や書籍に紹介する機会を持つことにより、だんだんと、この2年くらい、ヨガやピラティスが有効であることがドクターに認知され始めました。

株式会社E.M.Iの代表取締役:本橋恵美さん
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整形外科の外来は問診たった5分!?ヨガ指導者の可能性

お医者さんが膝の怪我を診ている
ドクターは1日大体60人から80人の患者さんを1日に診られる
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それは今、ヨガ・ピラティスを教えている方には可能性しか感じないですよね。例えば、患者さんが『ここが痛いです』という風に外来で来られたときに使われる時間が5分程度と聞きました。それは本当なんですか。
そうなんです。病院の大きさにもよりますが、一人のドクターが大体60人から80人の患者さんを1日に診られます。ですので、5分も時間をかけられないことが多いようです。とっても短いですよね。よく私は手術や外来を見学させて頂くのですが、すごく短い時間の中で、画像だけではなくて、患者さんに聞きだす問診をしたり、或いは「ちょっと横になって下さい」「歩いてみて下さい」「この運動をしてみてください」「ベッドに横になって股関節の可動性を見てみましょう」と、問診や動きから、怪我に繋がる原因を探っておられる。

その問診は私たちがクライアントさんと、レッスンの時やパーソナルの時には1時間くらいかけてお話する内容と非常に似ているなと感じました。つまり、もしインストラクターがある程度のスポーツ医学の知識を身につけていたら、お客様の痛みやその原因がポーズによって改善されるのではないかという、そういった部分が見えてきます。

もちろん、ドクターと同じように、診断は出来ないですが、評価をすることは可能だなという風に感じています。そしてその評価によって、病院にいく必要があるのか、それとも病院へ行かなくても運動によって改善することが出来るのか、ヨガを継続していいのかどうかという、その見極めを出来るようになるのかなと感じています。ただ、その為にはスポーツ医学を学ぶ必要があるとも感じています。

株式会社E.M.Iの代表取締役:本橋恵美さん
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生徒の悩みに更に寄り添える。スポーツ医学を学ぶ意味

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ありがとうございます。実際のヨガを本橋さんが教えていて、スポーツ医学を学ぶことで変わりましたか。
そうですね。指導が非常に楽しくなりました。単にポーズを教えるだけではなくて、動作評価が出来るようになると、よりお客様が抱えている悩みに答えることが出来るようになったかなと思います。

痛みとか機能不全がない方でも、「どうしてこのポーズが出来ないんでしょう?」という質問があった時に、どこをどう改善すれば動かせる様になるのかを、体の力学であったり機能解剖であったりの面から、原因が判るようになるので、的確に、「この部分をこの位動かすとここが変わってこう変化してきますよ」みたいな感じで、理論に基づいた言葉がけができる様になったり、実際にポーズがとれるように変化が得られるような結果になるかと思います。
株式会社E.M.Iの代表取締役:本橋恵美さん
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医療業界でも注目。更なるヨガの可能性

スポーツ医学専門コース

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ありがとうございます。その本橋さんの想いがこの度、講座になります。また、E.M.Iさんと共にヨガジェネレーションでも協力させて頂くことになりました。ヨガジェネレーションでも初めて、こういった講座を開催するんですけど、本橋さんがこの講座を作った想いを最後にお聞かせ頂いても良いでしょうか。
はい。最初にお話したように、私もスポーツ医学はとっても遠いと感じていましたが、実際はクライアントの「改善したい」「痛みを軽減したい」という気持ちは医療従事者もインストラクターも一緒だと感じています。そしてヨガを指導していく中で、実はヨガをすることによって、ヨガで怪我をしてしまい病院に行ったということも先生方から聞きます。本来はヨガは怪我をしない、安全なものであるにもかかわらず、やはり現在教えている先生はあまりきちんと機能解剖について学ぶ機会がないのではないかと思います。実際に私もRYTを取ったときにスポーツ医学についてあまり触れませんでした。もしここでその学ぶ機会が有ったら、インストラクターさん達がヨガという良いエクササイズを安全に教える事が出来るのではないかという想いがすごく強いです。

たまたま私はこの10年位の間で、色々な先生方と出会う機会を持たせて頂いて、しかも今回会社のアドバイザーになって下さった先生方が7人いらっしゃるんですが、なんて表現したらいいのでしょうか、私は内緒で七福神とよんでいるのですが、世界に誇るスーパードクターたちなんです。単に手術がうまいとか、見てきた患者さんが多いとかだけでは無く、研究者としても長けていて人としても魅力的です。全員スポーツドクターでスポーツ好き、患者さんもスポーツ選手が多く、運動によって改善していく、という所に強く共感されています。私の、「ヨガの先生方にスポーツ医学について学んでもらいたい」という熱い想いを伝えています。でも私が最初に感じていたように、用語がわかり辛かったり距離を感じている人が多いので、出来るだけ判りやすく伝えて欲しいと伝えています。

そして、各分野のスペシャリストですので、肩とか、脊椎、骨盤、股関節、膝、足首とか、その分野で起きているヨガで起こりうる、怪我であったりとか、或いは怪我が起きている人に対して、その部分はどういう風に対処したらいいのか、といった事を講義して頂きます。スーパードクター七福神から学べる、この機会を逃して欲しくないと思っています。
株式会社E.M.Iの代表取締役:本橋恵美さん
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ありがとうございます。今回ライブで配信されるのが聴けなくても、動画で何度でも繰り返し勉強出来る特典も付いてきます。難しいと言って、遠ざけるのではなく、ぜひチャレンジしてほしいと思います。
ありがとうございました。
株式会社E.M.Iの代表取締役:本橋恵美さん
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いかがでしたか?徐々に、医療業界でも運動療法としてのヨガが注目されています。スポーツ医学を勉強することはヨガ業界全体のレベルアップにもつながるはずです。

これからのヨガ業界の可能性を広げていくのは皆さんお1人おひとりだと思います。

ぜひ、医学は難しい世界、と思って嫌煙するのではなく、勉強していく分野の1つにしてみてはいかがでしょうか?

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