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「疲れた~!」と思ったとき、つい手を伸ばしてしまうチョコレート。仕事の合間やちょっと小腹がすいたときに…と職場の机の中やバッグにチョコレートが入っている女性も多いのではないでしょうか?
こんにちは、ヨガジェネレーションのべーです。
最近では、健康を考えた「機能性チョコレート」がたくさんあります。皆さんもコンビニのチョコレートコーナーに行くと目にしたことがあるのではないでしょうか?
今日は、ヨガジェネレーションでストレスマネジメント集中講座を担当して頂いている、皇村先生から、このGABAの成分について、そしてストレスが強いときこその食事の方法を教えて頂きました。皇村先生は、何を聞いても色んな答えが返ってくるので、話を聞いているとあっという間に1時間くらい過ぎています。(笑)
ですが、打ち合わせ中のお話でもすごいためになることをたくさん話してくれるので、ぜひ皆さんにもシェアしたいと思います!
機能性チョコが並ぶ。コンビニチョコレートコーナー
「ストレスを低減する」「砂糖ゼロ」「乳酸菌チョコレート」など、コンビニのチョコレートコーナーは、チョコレートを食べる罪悪感を消してくれるような商品がずらっと並んでいます。その中でも、今日は
「ストレスを低減する」
と言われているGABAチョコレートに注目。その効果について、医学博士:皇村昌季先生にお話を聞かせて頂きました。そもそも、GABAって何?気になるストレス低減効果ってどうなの?というところもお話を聞きましたのでお楽しみください!
GABAとは?ストレスに効果はあるの?
まずは、GABAって何なの?というお話から。
GABAによって興奮と抑制のバランスが保たれるので、私たちがリラックスして副交感神経優位な状態でいるときには十分な量のGABAが作られています。逆にストレスが高い交感神経優位の状態では大量のGABAが使われて不足しがちになります。
元々人間の脳内で作られている物質なので、そういう意味ではチョコレートに入っていても効果がありそうですが、実はGABAを摂取しても直接脳に取り込まれることはありません。私たちの脳には脳血液関門(BBB)というバリアがあってGABAは通過できないことが分かっているからです。
でも複数の研究で経口摂取したGABAに血圧を下げる効果や、ストレス低減効果、睡眠改善効果が報告されています。その仕組みですが、口から入ったGABA が小腸で吸収されて血中に取り込まれ、末梢の自律神経系でノルアドレナリンなどの興奮性ホルモンの放出が抑えられます。その結果、副交感神経の活動がアップして、ストレスが低減すると考えられています。
ところで、みなさんも経験があるかもしれませんが、ストレスを感じるとお腹が痛くなったり、おなかの調子が悪いと気分が沈みがちになったりしますよね。実は、脳と腸はお互いに影響し合っていて、これを脳腸相関といいます。
「第二の脳」と呼ばれるように、腸にはたくさんの神経細胞が存在していて独自の神経ネットワークを持っていますが、GABAを産生する腸内細菌も確認されていますし、脳内のGABA受容体と同じものが腸にも存在することが分かっています。GABA入りのチョコレートを食べると、腸のGABA受容体が刺激を受け、その刺激が脳に届いて脳内で作られるGABAの量が増えることも十分に考えられますよね。
ストレス度合いが強い人は要注意。食べるとリラックスできる!?
また、ストレスが強い人はこのチョコレートも注意が必要です、と教えてくれた皇村先生。
チューインガムを使って自律神経の変化を調べた研究でも、ガムを噛むと交感神経・副交感神経両方の活動が同時にアップしました。そして、噛み終わった後は副交感神経優位な状態になりました。この研究結果から分かるように、食べる(咀嚼する)ことは私たちをリラックスさせてくれるのです。
なので、裏を返せば、ストレス度合いが強い人は、そのリラックス状態を求めて、必要以上に食べてしまう、ずっと食べ続けてしまうということが起きます。
食事は何を食べるかよりも、「食べ方」が大切
そこで、皇村先生ご自身に、食事などで気を付けていることをお伺いしたところ、
例えばウィスコンシン大学が行ったアカゲザルの研究では、片方のグループには普通に食事をさせて、もう片方のグループにはカロリーを30%カットした食事を与えます。他の飼育条件は全て同じにして、あとはひたすら観察するだけ。すると、20年経過した時点で、カロリー制限をされたサルの方が病気の罹患率も死亡率も低い、という研究結果があるのだそうです。
何よりカロリー制限したサルの見た目がすごく若いんですよ!実は、食べることが老化の最大の原因なんです。
と皇村先生はお話されていました。
ストレスを感じてるときこそ、食事はゆっくり食べる。よく噛むこと
また、食べる速度や、食べ方の丁寧さも重要だとお話されていました。
食べる、よく噛むというのは当たり前のこと、と思われるかもしれませんが、ストレスが溜まっているときは、ついそのストレスの原因(ストレッサー)に意識が向いてしまい、自分のことや自分の食べるもの、食べているときの感覚に意識が向かなくなってしまいます。
嫌いな人がいるときは、時間があるとその人のことを考えてしまったり、仕事で嫌なことがあるとその様子を思い描いてしまったり。心ここにあらずで、食事の内容はもちろん、食事の仕方に意識が向かなくなってしまっています。
ヨガとは上手な行為の仕方です。ストレス低減のためのマインドフルネス・プログラムで行う干しブドウを使った「レーズン・エクササイズ」や「食事瞑想」からもわかるように、ストレス度が高いときこそ、「食べること」以上に「食べ方」にフォーカスする必要があるのです。ゆっくり味わって食べることもヨガの1つなんですよね。
自分の力で同じリラックス状態を。ヨガや瞑想はそれが可能!
そして最後には、外側から摂り入れることも大切ですが、体の内側で本来作り出せるものは自分自身で作り出すことが大切ですね、とお話してくれた、皇村先生。
私たちは、外から摂取ばかりしていると自分の内側で作り出す力が無くなってくるのだそう。また、冒頭でお話していた、チョコレートもポリフェノールなど体に良いものも入っていますが、糖分の過剰摂取にもつながるので注意が必要です。
結論。GABAは効果があるけれど、ストレス解消をするには、外側ではなく自分の内側から、ということですね。皇村先生のお話は、普通に話しているだけでも面白い話がたくさん聞けます!また興味深いお話がありましたら、皆さんにもシェアしますね!
心や体は自分自身でコントロールできることが理想的です。これに対して力強い味方が、ヨガや瞑想です。皇村先生がヨガジェネレーションで担当している講座では、ストレスから心と体を開放するヨガを教えてくれています。医学的知見に基づいたヨガと瞑想のお話が聞けるので、ぜひ受講してみてください。
ヨガジェネレーション講座情報
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