ヨガの効果を得られない!原因は、うっかりやってしまう“6大・悪習慣”

ヨガの効果を得られない!原因は、うっかりやってしまう“6大・悪習慣”

せっかくヨガを実践していても、日常の習慣によって効果が得難くなる場合があります。

実践的なヨガの教典である『ハタヨガ・プラディーピカ』では、ヨガの効果を妨げる6つの障害について説いています。

おしゃべりや不快な人間関係も効果を左右!?6つのヨガの障害

ヨーガは6つのことがらによってくずれる––過食、過労、おしゃべり、戒律への固執、交際、落ち着きのないこと。(『ハタヨガ・プラディーピカ』1章15節

ヨガを効果的に実践したいなら、下記の6つの行動を意識的に減らすこともポイントになります。

悪習慣1:ついつい食べ過ぎてしまう“過食”

ハタヨガでは腹5分目を勧めています。

バターと甘味をもって味付けされた食べ物、胃の4分の1を空けておくこと、ただ生命への愛だけから食事をすること、これが節食といわれるものである。(『ハタヨガ・プラディーピカ』1章58節目)

もう少し詳しく見ると、1/2は食べ物、1/4は水、1/4は空気で満たすと言われています。

ハタヨガは身体をダイナミックに使うヨガであり、内臓に刺激を与えるものも多いです。そのため、消化ができないほどの食事を食べると、ヨガの実践により、かえって内臓に負担をかけてしまうリスクがあります。

また、消化にエネルギーを使いすぎるのも良くないとされ、できるだけ消化がしやすく、エネルギーの高い食べものを推奨します。

例えば、『ハタヨガ・プラディーピカ』では下記のような食べ物を勧めています。

ヨーギーは栄養になる食べ物、甘味のあるもの、バター入りの食べ物、牛乳入りの食べもの、体力をつけるもの、その他自分の好む適当なものを食するとよい。(『ハタヨガ・プラディーピカ』1章63節)

腹5分目と言っても、しっかりと栄養は取らなくてはなりません。そのため、ハタヨガでは栄養価が高くて、すぐエネルギーなる食材が良いと考えています。自分自身が美味しいと感じられる食事であることも大切です。自分の身体にあっていて、消化・吸収されすい食事を選びましょう。

悪習慣2:仕事もヨガもストイックに追い込みすぎる “過労”

教典では過労も避けるべき対象として説いています。釈迦が悟りを開く前に行っていたような苦行は、身体を痛めつけるだけで、ヨガの成功には繋がらないとされているのです。

ハタヨガにおいては、身体と精神を健康な状態に整えることによって、はじめてヨガの成功があると考えられています。

迷える見解に固執し、自己を苦しめたり、他者を滅ぼすために行われる苦行は、暗質的な苦行と呼ばれる。(『バガヴァッド・ギーター』17章17節)

例えば、アーサナの練習で、痛みを感じていても無理をしていることはありませんか?体力の衰えるような無理な苦行もヨガでは避けるべきと考えられています。

悪習慣3:エゴでつながる共振が中毒に“おしゃべり”

悪習慣3:エゴでつながる共振が中毒に“おしゃべり”
悪習慣3:“おしゃべり”

ヨガにおいて、議論すること、おしゃべりも障害になります。おしゃべりは快楽ゆえに、中毒性がありますが、不用な議論を重ねることで、意識が思考の働きに囚われてしまい瞑想状態を遠ざけるからです。

特に、「どのヨガの先生が良い」と、比較したり、ジャッジするような議論は、最も良くないと考えられています。

不安を起こさせない、真実で、好ましい有益な言葉、及び、ヴェーダの学習の常修。以上は言語的な苦行と呼ばれる。(『バガヴァッド・ギーター』17章14節)

悪習慣4:形ばかりにこだわってしまう“戒律への固執”

戒律に対する強すぎる執着も良くありません。ルールと言うのは、本来目的や正当な理由があって定められたものです。しかし、ルールを守ることが目的になってしまうと、新しい執着心が生まれてヨガの障害となってしまいます。

ヨーギーの衣装をつけることはヨーガ成満の原因ではない。ヨーガの実践だけが成満の原因である。このことは疑う余地はない。(『ハタヨガ・プラディーピカ』1章66節)

ヨガは形ではありません。自分自身のヨガに向き合うひたむきな姿勢だけが真実です。ヨガをする時の服装、ルールなどに囚われると、かえって心の解放が妨げられてしまうことがあります。自分のライフスタイルにあったヨガの実践について考えてみましょう。

悪習慣5:なかなか断てない、心地よくない“交際”

伝統的なヨガであれば、アシュラムと呼ばれる修業道場にこもったり、山奥で一人で修業を行うため、他人との交際は容易く避けることができました。

一方、現代社会では完全に 他者との関係性を断つことは難しいかもしれません。とはいえ、自分にとって必要な人と、そうでない人を見極めることはできるはずです。

例えば、お互いに快適でない人間関係を見直す。これを実行にうつすだけでも、ヨガをとおしてより深く自分と向き合えるようになるでしょう。

悪習慣6:いつもソワソワ、不安定。“落ち着きのなさ”

心が不安定で落ち着きがない状態では、ヨガの実践にも集中できません。心の落ち着きを養うことは簡単ではないかもしれませんが、例えば、規則正しい生活などで整えることができます。

毎朝のルーティーンを決めて、その通りに実行するだけでも、生活のリズムが安定し、心の状態も落ち着いてきます。

ヨガの成功は、日常を整えることから始まる

ヨガの成功は、日常を整えることから始まる
日常を整え、ヨガの実勢を深める

今回はヨガを失敗させる6つの要因についてハタヨガの教典をもとに深めました。ヨガは快適なライフスタイルへと変えるためのツールです。

教典に書かれた6つの障害を避けることで、ヨガの実践がさらに深まり、自分の人生も心地いいものになっていきます。日常生活で無意識に行っていないか、見直してみて下さい。

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