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医療の進化により、がん患者の生存率は今後も上がり続けるという予測があります。これが意味することは、社会復帰をするがん経験者が増えるということです。
現役医師である高尾美穂先生は、「がん経験者に対して、社会が変わる必要がある」と言います。その意味とは?ヨガジェネレーションスタッフ2名がインタビューしてきました!
がんを経験した人が増える。社会はどう変わる?
今後は、その方達が「より快適に生活するために何ができるのか?」というところを、社会全体で真剣に考える必要がある。
政府の考える三段階目に今の日本はある。
この辺りから、「がん=怖い病気」っていうイメージができたはず。
それが、がん先進国としての大きな一歩だね。
- 統計をとる
- 標準治療の規定を定める
- 「どこのがん」の「どのステージ」では、「どんな治療をすれば」生きる人が多いのか?
そういう統計の話が二段階目だね。症例は確実に蓄積されてる。
三段階目は、受け入れる社会の構築っていうフェーズなの。
平成 28(2016)年の法の一部改正の結果、法の理念に、
「がん患者が尊厳を保持しつつ安心して暮らすことのできる社会の構築を目指し、がん患者が、その置かれている状況に応じ、適切ながん医療のみならず、福祉的支援、教育的支援その他の必要な支援を受けることができるようにするとともに、がん患者に関する国民の理解が深められ、がん患者が円滑な社会生活を営むことができる社会環境の整備が図られること」
が追加され、国や地方公共団体は、医療・福祉資源を有効に活用し、国民の視点に立ったがん対策を実施することが求められている。
[厚生労働省のHPより]
正しいがんの知識は、世の中に出回っていない!?
家が集まったのが社会だからね。社会全体でがんの理解を深めるのは大切だと思う。
ヨガインストラクターに、がんの正しい知識は必要?
患者さんになっちゃうと冷静に見れないのは当たり前で。家族となると、もっと冷静に見れないものなの。
第三者的な立場として、ヨガインストラクターのみんなには、冷静な目を持っていて欲しい。ただ冷静なのではなくて、正しいがんの知識も必要になるんだけど。
だって、「手術した体でヨガしていいのかな?」って相談したいじゃない?体のことを知ってるだろうからって思ってさ。その勇気を無下にしないで欲しい。
2人に1人は癌を経験する時代なんだから。
だけど、実際はなったからって悪くない。なった人が悪いでもないわけ。何かをしたからなるわけじゃないの。
がんを客観的にみることで、できることは増える!
だって、一昔前なら、がんになっちゃったていう人たちは、世の中から見れば、ごく一部っていう扱いだったの。
「今は、これだけ多いんだよ。」って言っても、まだ、がんにかかるのは特別っていう意識があるでしょ?
だから、社会全体を見るわけじゃなくて、「今の状態」とか「治療法の選択」っていう視点になる。
手術をした人にとってのヨガの練習法をね。