お久しぶりです!世の中の変化が著しい今、皆さんはいかがお過ごしですか。わたしは、今回の記事のテーマでもあるグルという存在について、その本質をずっと考えています。
皆さんは、ヨガやアーユルヴェーダを学ぶうえで、何を目的にしていますか。100人いれば、100とおりの向き合いかたがあると思いますが、ご存知のとおり、どれだけ自分の内側と向き合い、精神的な成長を遂げられるのか。そこに、ヨガ本来の目的があります。
もちろん、価値観が多様化している今、ヨガとの向き合いかたは自由に選択できます。
ただ、もしヨガを通して、本当のグルと巡り合いたい、と考えているならば、自分自身の目的を再度、明確にすることが一番大切になります。
グルはエゴに光を当ててくれる存在
グルとか師匠という言葉が、SNS上に飛び交っているのを目にしますが、ほんとうのグルというのは、自分ひとりでは気づきえない、外向きの意識、エゴイスティックな側面に、光を当ててくれる存在。
ときには、厳しい言葉で、ときには背中で、ときには振る舞いで……。それは、単に知識やテクニックを授けること以上の、深い学びと気づきをもたらしてくれます。
けれど、精神的に未熟な時期には、その高い角度の教えをピュアに受け取ることができません。
現実へのフォーカスが強く、意識が外に向いているときには、自分の持っているエゴの部分に光が当たると、反発をすることもあるでしょう。
グルたちは、ヨガの技術、スキルよりも、一人ひとりの精神性を重視していて、生徒が与えられた課題をとおして、どれだけ内側と向き合い、精神的な成長を遂げられるのか。そこをシビアに見て、生徒の精神性が成熟してきたと感じたタイミングで、次の学びを提供します。
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ともに精神的な成長を遂げるのが、真の師弟関係
グルは、自分にとって必要な学びを気づかせてくれる存在。どうして、そんなことを言われなくてはいけないのか、と感じるときほど、本当は、そこを超えていけるチャンス。
その先に、本当の自由、深い気づき、本質への目醒めがあります。
居心地が悪いからと、離れてしまうのは、本当の師弟関係ではありません。グルは、耳触りの良い言葉で、気持ちを上げてくれたり、安易に欲しい答えを教えてくれたり、表面的に優しくしてくれる存在ではありません。
認められたい、新しい知識が早く欲しい……その想いも、エゴの声。外に意識が向いている証です。
この外に向いた意識を、内側へ、内側へと導いてくれるのがグルの存在。エゴを手放していく段階では、そうした導き手の存在は、とても重要になります。
弟子はエゴの手放しを、グルは無条件の愛を学んでいる
自分ひとりでは、ラクをしたいというエゴに負けてしまいがち。エゴを手放すには、エゴの習慣をじぶんでやぶっていくことが必要です。
どんなエゴをもっているのか。そこに、判断なく高い視点で光を当ててくれる存在がいるからこそ、回り道をすることなく、目的をスムーズに達成できると、感じています。
実は、光を当てるグルも、相手の言動を無条件に愛し、受け入れるということを常に学んでいます。つまり、グルと弟子の関係というのは、お互いに学び、成長していける関係なのです。