Hello!アメリカ、テキサス在住のCHIKAです。こちらテキサスから、アメリカのヨガ事情をお届けしていきたいと思います!
プラスサイズ(大きめサイズ)のヨガウェア
ある日、アメリカの大手スーパー「Target|ターゲット」へ買い物に行くと、可愛いヨガウェアが色鮮やかに並んでいました。その中でも特に目を惹いたのは、丸みのある体型でも動きやすいヨガウェアのラインアップです。ヨガパンツもお尻まわりは丸みのある型になっていて、サイズもXXLまでありました。
そうです、アメリカのヨガアパレルブランドは、Old Navy、prana、rei、Athletaなどを始めとして、プラスサイズ(大きめサイズ)を展開する会社が多く存在しています。
2019年に大手下着メーカーのVictoria’s Secretが、初めてプラスサイズモデルを起用しました。ヨガウェアも、プラスサイズモデルを大々的に表に出すのは、ここ数年前からの動きという印象があります。ヨガは細い人たちだけのものではない、色んな体型の人々が楽しむものだというメッセージが込められています。
アメリカで体の大きい人にヨガを教えた経験
アメリカでもヨガ人口は年々増加しており、健康のためや趣味などとして、広く一般的に行われるようになりました。
それに合わせて体の大きい人でもヨガができる環境と場所が必要となってきました。アメリカの肥満率は、人口全体の40%にも及び、その数は年々急増しています。
ヨガ人口が増えるに従い、必然的に様々な体型の方がヨガを始めるようになり、その中には肥満体型の方も含まれるようになったのです。では、そんな生徒を受け入れてくれるクラスは何でしょうか。
おすすめは下記のようなクラスです。
- カーヴィーヨガ
- ジェントルヨガ
- アクセシブルヨガ
- ハタヨガ
- スローフロー
- ビギナーズヨガ
私は、実際に肥満体型のアメリカ人女性を、6年間にわたりプライベートレッスンでヨガを教えた経験があります。その時は、ジェントルヨガ、アクセシブルヨガ、シニアヨガ、骨粗しょう症予防ヨガで学んだすべての知識を総動員して、ヨガのレッスンプランを組み立てました。
アメリカ人の肥満は、日本人のイメージする“太っている”とはレベルが違います。アメリカでは、極度の肥満により歩行が困難で、電動車椅子で買い物している人を普通に見かけます。アメリカ人の生徒さんの身体と気持ちにいかに寄り添っていけるかが私の大きな課題でした。
一番難しかったのは、シャバアーサナに入るために、“床に置いたヨガマットの上に仰向けになり、その後、立ち上がる”という動きです。
アメリカ人はベットで寝ることが習慣となっているので、床に寝転がったり起き上がったりする動作に慣れておらず、体が大きい人にとっては、大変難しいことなのです。
また、太陽礼拝も同じ理由で困難なため、アクセシブルヨガで習った壁を使った太陽礼拝が大変役立ちました。これだと、ヨガマットの上に這いつくばったり、立ち上がったりする必要がないからです。
そして、レッスン中の声かけにも気配りが必要です。例えば、「太陽礼拝でカロリーを燃やしましょう!」というような体重や体型に関する表現は、生徒さんにとって不快にもなりえます。
“体重を減らすこと”ではなく、“今の自分の体を受け入れるということ”を伝えるのが重要であり、「ヨガで痩せて欲しい」などと、教える側が期待しないことが大切です。
人を見た目で判断しない
出会った人に「アレ?太った?」とか「痩せた?」とか聞くことは、アメリカではあり得ないことです。相手の体型に言及することは大変失礼なことに当たります。
ここでは、太ったとか痩せたとか容姿のことは誰も言いません。
アメリカでは、仕事の面接の際にも、履歴書に写真を貼りません。「人を見た目で判断して、採用の合否を決めてはいけない」ということがルール化されているのです。
ありのままの体を受け入れること
私たちは、太っている=幸せではない、などど安易にジャッジするべきはありません。
ヨガプラクティスで痩せたら痩せたで良いし、痩せなければ痩せないでOK。自分自身の体を肯定して、優しく受け入れることが、そもそものヨガの学びではないでしょうか。
Yoga is for everybody!
ーヨガはすべての体型の人のためにー
参考元
- The Centers for Disease Control and Prevention
- curvyyoga.com
- accessibleyoga.org
- usatoday.com
- target.com