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こんなに長引くと、誰が想像したでしょうか。
いつ自分にもおとずれるか分からない恐怖や、人との交流が断たれた不安や寂しさ。終わりが見えない苛立ち。
モヤモヤ、ピリピリ、イライラとしている時間が、数年前よりも格段に長くなっていると感じている人は少なくないのでは。
いまのわたしたちに、何が起こっていて、何が必要なのでしょうか。
長引くコロナ禍で私たちに起こっていること
2020年のはじめから続くパンデミック騒動が、こんなに長引くとは、誰も予想はしなかったのではないでしょうか。
人ができるだけ集まらないように、近づいて会話をしないように、必要外の接触は避けるように……。などと、人と人との繋がりが薄くなっていく不安やストレス。
急激に加速したオンライン需要で、もちろん、良いこともありましたが、パソコンやスマホに向かう時間が長くなったことによる弊害も増えてきました。
いわゆる「コロナ疲れ」を感じている方は多いのではないでしょうか。
健やかでいるカギは自律神経!そもそも自律神経とは?
わたしたちの身体が健やかでいるためには、「自律神経」の状態がカギとなります。
自律神経は、私たちが意識せずとも働いている「生理機能」、例えば呼吸、消化、血液循環、ホルモン分泌、免疫機能などに深く関わり、生命を維持する機能ともいえます。
自律神経には、「交感神経」と「副交感神経」の2種類があります。
※ポリヴェーガル理論では、「副交感神経」がさらに2種類あるとされます。
交感神経
身体や脳が目覚めているときに優位に働いています。なんにでもアクティブに反応ができる状態です。例えば、動物が天敵に遭遇したときに、「逃げろ!」という反応がすぐに出来るように、緊張した状態が「交感神経が優位」な状態です。車のアクセルに例えられます。
副交感神経
身体や脳がリラックスモードのときに優位に働いています。動物が安心して休める状況で、排せつも促される状態です。(敵が来ているときに、トイレをしている場合じゃないですね…)筋肉も緩んでいて、脱力、リラックスしている状態が、「副交感神経が優位」な状態です。血液も全身にめぐります。車のブレーキに例えられます。
車のアクセルが入りっぱなしでは危ないですし、ブレーキを踏んだままの状態ではなんの意味も無いように、交感神経や副交感神経、どちらかが優位になり過ぎていることは、あまり良くありません。
とはいえ、覚醒状態が長く続く現代では「交感神経」が優位になりがちと言われます。つまり、筋肉にばかり血が集まり、めぐりが悪い状態や、排せつがしにくい状態が続くことになります。
交感神経が長く続く状態が良くないのは言わずもがなですが、高まり過ぎた交感神経は、ふとした瞬間、副交感神経のスイッチに切り替わったとき、ピンと張った弓矢のごとく、一気に副交感神経が優位になり過ぎて、鬱症状に陥る怖さもあります。
日中の適した時間に、適している方が優位に働いていることや、その波形が緩やかでバランスが取れていることが、私たちにとって健やかな状態とされます。
こんな症状出ていませんか?自律神経の乱れから起こる不調
生理機能に深く関わる自律神経機能が乱れると、こんな不調が起こる場合があります。
- 肩こり
- 偏頭痛
- めまい
- 不眠
- 便秘や下痢
- 冷え
- 耳鳴り
- 関節痛
- 気分の落ち込み
- 記憶力や集中力の低下
- 免疫機能の低下
いわゆる「自律神経失調症」と称されるさまざまな症状があらわれます。
日常で起こる小さな不調は、実は自律神経の乱れから起こっているかもしれません。
その小さな不調が解消されずにいると、大きな病気になりうる可能性もあります。
こまめに緊張を解く術!「積極的休息」を実践するためのヨガ2選
- 長引くパンデミックによるストレス
- パソコンやスマホなど、電子機器に触れる時間の冗長
- 情報過多などによるタスクの増加
などなど、交感神経が優位になりがちな現代に生きる私たちは、「積極的に休む」ことが必要です。
ヨガは自律神経を整えるのに有効とされますが、その中でも特にほとんど身体を動かさず、副交感神経の働きを促し、積極的に休む練習ができるヨガがこの2つです。
リストラティブヨガ
リストラティブヨガとは、ヨガの道具(プロップス)をたくさん使用し、おもに寝た姿勢で、解剖学的な知見からも身体の重みが負担にならない体勢をつくり、長い時間リラックスの姿勢をキープするヨガです。キープする間は、インストラクターの声の誘導を聞きながら、身体を内観し瞑想状態に入ります。昨今のオンライン化では、クッションや毛布などを使って、家でもできる工夫がなされています。
ヨガジェネレーションで開催中リストラティブヨガの講座!
「リストラティブヨガ指導者養成講座」
ヨガニードラ
おもに寝たままの姿勢でおこない、インストラクターの声の誘導で、ボディスキャンやイメージングをする瞑想法で、雑念が湧いて瞑想が苦手だという方でも、声の誘導に耳を傾けることで、瞑想に入りやすいとされます。10分の実施で1時間の睡眠に値するとも言われています。
サントーシマ香から学ぶ!
「ヨガニードラ養成講座」
どちらのヨガも、年齢や身体のユニークさを問わず、誰にでも実施することができ、また「あえて何もしない」「積極的に休む」練習をするのに適したヨガといえます。
休むことを恐れない。限界まで達しない、サスティナブル(持続可能)な生活を!
走り続けることができないのは、誰でも同じです。頑張ることはときに必要かもしれませんが、「休むこと」にも意識を向けてみませんか?
あなたが倒れてしまったら、悲しむ人がいます。
あなたがイライラしていたら、不安になる人がいます。
心も体も、サスティナブルでいることが、自分を幸せにして、周りも幸せにするのではないでしょうか。