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こんにちは!ヨガをされている方は、健康に気を使っている方も多いと思います。
今回は、中医学における健康な状態について解説いたします。
中医学における「健康」とは
「健康」とは、正気が充実している、病因への抵抗力がある、環境の急激な変化に適応できるという特徴があります。
正気が充実している
健康な人は、免疫、生命力(正気)が充実しています。
そんな人は、体力が充実し、目に力があり、発声がはっきりしていて顔色が良く、肌に弾力があります。
便通は規則正しく不快感がなく、食欲もあり睡眠トラブルがない状態で、舌が薄めの赤色で、うっすらと苔があるのが健康な状態です。脈が力強く、速さは1回の呼吸で4~5回です。
女性の場合、正常な月経周期は25~38日で、日数は3~7日、血の色はやや濃い目の赤です。
病因への抵抗力がある
病因とは、六淫※1(りくいん)やストレスのことです。
これらに対して耐性があることは体質が強いことの現れです。
- ※1 六淫:りくいん。外部(主に気候の変化)から病気を発病させる要因。風、寒、暑、湿、燥、火、の6つの気候の変化からなる。
環境の急激な変化に適応できる
健康な人は、環境、気候などの急激な変化にも対応できます。
しかし、免疫や生命力が不足し、体表を取り巻き、身体を守る衛気※2が弱ければ邪気の侵入を受けてしまうのです。
- ※2 衛気:衛気(えき)とは、皮膚や鼻・気管支などの粘膜細胞を強化し、免疫力を整え、外的刺激から体を守ること 。
健康を保つために
体質は、個人の体調や先天的に受け継いだもの、後天的な食生活や環境など、さまざまな要素が組み合わさって決まります。
先天的な体質や季節、気候は自分で変えることはできませんが、生活習慣や食生活は比較的自分で管理ができるものです。
先天的に弱い部分があっても、後天的な養生で抵抗力をつけられます。
そして、個人の体質や年齢などによって食べた方が良いものと避けるべきものがあるので、しっかりと自分に必要なものを知る事が大切です。
陰陽の偏りをなくす
西洋栄養学でいう栄養素、脂っこいもの、塩分や糖分の摂り過ぎに注意し、精製されたものばかりではなく、食物繊維の残った食材を摂ることを心掛けるとよいでしょう。
温熱、寒涼に偏らないように補うことを平補(へいほ)すると言います。これは、いろいろな種類の食材をまんべんなく摂ることで実践できます。
例えば、主菜で温熱性の食材を多く使う場合は、副菜で寒涼性の食材を使うことで、バランスを整えることができます。
脾や腎の機能を補う食材を適度に取り入れる
正気を高めて体質を強くし、代謝を良くするのは良いことですが、効能が強い生薬の摂り過ぎは逆効果なので注意が必要です。
おすすめの食材と生薬一覧
脾胃や腎を補う食材と生薬
- 米
- 黒ゴマ
- トウモロコシ
- 落花生
- 小豆
- ソラマチ
- 黒豆
- 大豆
- 豆乳
- 小麦
- 春菊
- サトイモ
- ヤマイモ
- ニンジン
- シイタケ
- 白きくらげ
- 黒きくらげ
- キャベツ>
- かぼちゃの種
- 梅
- ギンナン
- リンゴ
- ブドウ
- ハト麦
- イカ
- ウナギ
- タチウオ
- イワシ
- フカヒレ
- スッポン
- カツオ
- 牛肉
- 牛乳
- 鶏卵
- うずらの卵
- はちみつ
次回は、中医学における体質や不調改善方法についてご紹介いたします。