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アーサナをしていくなかで、「難しいポーズ」「できないポーズ」の壁にぶつかったことはありませんか?
つい周りの人と比べてしまったり、自分はヨガに向いていないのではと感じたり。難しいポーズによって悲観的な考えが芽生えたら、練習方法を見直してみましょう。
難しいポーズを達成するためには、日々の練習を丁寧に取り組み、焦らずにチャレンジしていく姿勢が大切です。
今回は、難しいポーズの練習方法や達成のコツをまとめました。いろいろなポーズに応用できるので、ぜひ参考にしてみてください。
(前提)人によってヨガの「難しいポーズ」は異なる
大前提として、「難しい」と感じるポーズは人によって異なります。例えば、スカーサナ(安楽座)が簡単にできる人もいれば、すごく苦手に感じる人もいます。
人それぞれに持っている身体は異なるので、ポーズができないことを恥じたり、隠したりする必要はありません。
重要なのは、難しいポーズを「いつかできるようになりたい」と思う気持ち。信頼できるインストラクターや経験者から教わる勇気を持つと、確実にステップを踏むことができます。
「難しい」と感じやすいポーズの例
アーサナ練習のときに難しいと感じやすいポーズの一例を挙げていきます。
「この壁にぶつかるのは自分ひとりではない」と思うだけで、余分な肩の力を抜いて取り組めるようになります。
ヨガ初級者
- スカーサナ(安楽座)
- パリヴリッタ ジャーヌシールシャーサナ(ねじった側屈のポーズ)
- シャラバーサナ(バッタのポーズ)
- カポターサナ(鳩のポーズ)
- ゴムカーサナ(牛の顔のポーズ)
ヨガ中・上級者
- ジャンプバック・ジャンプスルー
- ハヌマーンアーサナ(猿王のポーズ)
- シルシャーサナ(頭立ちのポーズ)
- カカーサナ(カラスのポーズ)
- スヴァルガ ドゥヴィジャーサナ(極楽鳥のポーズ)
難しいポーズをおこなうメリット
難しいポーズを練習することには、たくさんのメリットがあります。練習のモチベーションが下がったときに、ぜひ思い返してみてください。
メリット1:神経経路や頭脳が活性化する
複雑なヨガのポーズは、脳への刺激になります。自分の身体に集中し、普段はおこなわない動作を学習していくことで、脳を構成する神経細胞・ニューロンが増加するのです。
思考力や集中力を高めることも期待でき、日常生活にもよい効果をもたらします。
メリット2:呼吸の安定感が高まる
難しいポーズは、簡単なポーズよりも高い精神集中や繊細なバランス感覚を求められるものが多いです。
心がざわざわしているときに、「普段はできるポーズがうまくいかない」という経験をした方もいるのではないでしょうか。
難しいポーズを達成するために、呼吸と心の安定感は必要不可欠です。
そして、難しいポーズに挑戦することで、乱れた呼吸やさまよう心を落ちつかせることもできます。
その他
練習のメリットは、上記だけにとどまりません。
例えば、「八支則を体感できた」「ヨガの楽しみが増えた」「自分の感覚を繊細にキャッチできるようになった」などが挙げられます。
アーサナ練習の実際の感覚は、自分で見つけていくことも大切。難しいポーズを習得する過程で、自分ならではの気づきを見つけてみてください。
難しいポーズの練習方法
難しいポーズの主な練習方法は、以下の通りです。
- 柔軟性・筋力を整える
- ポーズに慣れる
- YouTubeでコツを知る
- 正しい方法を直接学ぶ
練習方法1:柔軟性・筋力を整える
難しいポーズの達成のためには、普段の簡単そうに見えるポーズを丁寧におこなってみてください。実は、「簡単だから」と無意識に甘く見ているポーズに、応用ポーズのコツが隠されていることもあります。
例えば、カカーサナ(カラスのポーズ)は、手首の柔軟性や体幹力が必要です。
ヨガのウォーミングアップで用いられる、手首を返して床につける正座のポーズは、手首のストレッチに役立ちます。また、ドルフィンポーズ(イルカのポーズ)などは体幹強化につながります。
ひとつひとつのポーズを大切にすることで、難しいポーズができる身体へと育てられるでしょう。
練習方法2:ポーズに慣れる
難しいポーズには、恐怖心が芽生えることもありますよね。恐怖心は、練習回数を重ねて慣れることで克服できます。
とはいえ、慣れることには時間がかかります。「1日・数時間でポーズをできるようになろう!」などと焦らないことが大切です。
また、慣れないポーズは安心できる環境でおこなってください。逆転のポーズは転倒すると怪我につながる可能性もあります。そのため、インストラクターに見守ってもらったり、ヨガマットの周囲にクッションや毛布を敷いたりするとよいでしょう。
練習方法3:YouTubeでコツを知る
YouTubeは、ポーズをまず頭で理解することに役立ちます。
ヨガジェネレーションの公式アカウントは、多彩な先生方のポーズのコツがたくさん掲載されています。ぜひ参考にしてみてください。
また、ChromeやSafariなどのクラウド上なら、特定のYouTubeアカウント内でポーズ検索することも可能です(今のところ、アプリ上では検索できない仕様になっています)
【PCの場合】
「概要」の隣の検索マークから、ポーズ名などを入れて検索
【スマホの場合】
「▽」をタップ→「検索」をタップ→ポーズ名などを入れて検索
(検索しても動画が表示されない場合は、画面を下へスワイプすると、再読み込みして表示できることがあります)
練習方法4:正しい方法を直接学ぶ
もっとも近道なのは、相性のいいインストラクターから直接学ぶことです。
インストラクターの方々も、これまでにたくさんの試行錯誤を経て現在に至っています。
経験者のアドバイスひとつで、ぐんとポーズの理解が深まることも!ヨガスタジオに行って練習することも検討してみましょう。
「なぜ難しいポーズをしたいのか?」を内観して地道に練習しよう
そもそもなぜ難しいポーズを達成したいのか、自分の心に質問してみてください。
「他の人に自慢したい」「みんながやっているから」という動機では、さらに心をせわしなくするだけで、達成しても充足感が得られません。果てしない欲望の旅に出てしまうこともあります。
反対に、「ヨガの実践を深めたい」「新しいポーズをできるようになって生徒さんに伝えたい」という純粋な思いは、アーサナ練習の質を高めます。これはヨガに限らず、勉強や仕事など全てに共通することではないでしょうか。
ぜひ好奇心や探求心を大切にしながら、焦らず地道な練習でヨガの過程を楽しんでいきましょう♪
参考資料
- PRESIDENT Online / 脳細胞が増える運動「3つの条件」
- 東京大学 PRESS RELEASES / 研究成果「学ぶほど頭がよくなる仕組みがわかった」