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じめじめと湿気の多い空気や、どんよりと薄暗い空。梅雨の時期は「なんとなくだるい」「元気が出ない」と感じる人も多いのではないでしょうか。
天気の変化によるメンタル・体調不良は「気象病」と総称され、明確な病名を持たない不調は見過ごしてしまうこともあります。しかし、せっかくお家時間が増える梅雨時を、モヤモヤしたまま過ごすのはもったいないですよね。
そこで今回は、梅雨ならではの不調の理由や、改善が期待できるヨガポーズをまとめました。長雨の時期をすっきり乗り越えるために、ぜひ参考にしてみてください。
梅雨のモヤモヤ&不調の原因
梅雨に表れる体調不良の原因は、主に「気圧の変化」「大きな寒暖差」の2種類が考えられます。
低気圧による自律神経の乱れ
梅雨の時期は気圧が大きく下がります。その影響により、副交感神経の働きが強まり、自律神経(交感神経と副交感神経)のバランスが乱れやすくなります。
副交感神経は休息・リラックスするための大切な役割を果たすため、決して悪者ではありません。しかし副交感神経が高まりすぎると、低血圧による頭痛や立ちくらみ、胃腸の働きの乱れ、気力がわかないなどのネガティブな反応を起こしやすくなります。
大きな寒暖差による身体の冷え
梅雨は、気圧だけでなく気温の変動も激しい季節です。夏のように蒸し暑い日と、梅雨寒(つゆざむ)と呼ばれる涼しい日との寒暖差が大きく、身体を冷やしやすくなります。
湿気の多い梅雨は薄着になりすぎてしまったり、暑さに耐えきれずに冷たいドリンクを飲みすぎたりすることもありますよね。身体を冷やすと体温調節機能の低下や、夏バテへとつながってしまうのです。
ヨガが梅雨の不調改善におすすめな理由
梅雨の不調は、夏バテへと引きずらないためにも、気づいたときに早く対処することが大切。ヨガは「なんとなく感じた不調」にも、多角的にアプローチすることが可能です。
【ヨガがおすすめな理由】
- 伝統的な補完・代替療法である
- ストレス解消につながる
- 自律神経のバランスを整える
ヨガはさまざまな人の知恵が集結された、伝統ある補完・代替療法と捉えられています。2012年の米国国民健康調査データでは、ヨガを実践した成人の「86%がストレスを軽減した」「67%が情緒的な気分を改善した」と報告されました。自律神経バランスを整える効果もあり、梅雨に乱れがちな心身をケアする方法として適しています。
(※不調が長引く場合や、深刻な病気の疑いがある場合は、しっかり休息をとり専門医へ相談することも忘れないでください)
梅雨の不調改善におすすめのヨガポーズ
梅雨の重だるい気分や、なんとなく優れない体調を改善するヨガポーズをピックアップしました。
背骨を動かして自律神経バランスを整えるポーズ
自律神経系は、脳から脊髄を通って全身に影響を及ぼしています。そのため、自律神経のバランスを整えるには、背骨をやわらかく動かして適度な刺激を与えるポーズがおすすめです。
- アド・ムカ・シュヴァーサナ(ダウンドッグ)
- シャシャンカーサナ(うさぎのポーズ)
- ハラーサナ(すきのポーズ)
胸を開いて気分をすっきり前向きにするポーズ
鎖骨や肩先を左右に広げるようにして胸を開くポーズは、気分を前向きにすることに役立ちます。呼吸も通りやすくなり、取り入れられる酸素が増えることで頭のすっきり感も感じられるでしょう。
- ウッターナ・シショーサナ(ネコの伸びのポーズ)
- ウシュトラーサナ(らくだのポーズ)
- ヴィーラバラドナーサ1(英雄のポーズ1)
全身にパワーを入れてやる気をアップするポーズ
やる気を高めたいときは、体幹を鍛えるポーズも取り入れてみてください。パワーや集中力が要るポーズは、副交感神経を抑えて、交感神経を活発にしてくれます。
- ナヴァーサナ(船のポーズ)
- ウトゥカターサナ(椅子のポーズ)
- パリヴリッタ・パールシュバコナーサナ(ねじった体側を伸ばすポーズ)
全身の血流を改善する複数のポーズの組み合わせ
1つのポーズをするだけでなく、スーリヤ・ナマスカーラ(太陽礼拝)のようにテンポよく複数のポーズをとるのも効果的です。
梅雨のだるさはじっくりヨガレッスンで改善
時間がとれるときはヨガレッスンを受けてみてください。ポーズ単体でおこなうのとはまた違ったレベルの爽快感・達成感・充足感を感じられます。
梅雨のだるさを解消するには、伸びやかにポーズをとるレッスンや、アクティブに動くレッスンが特にぴったりです♪ヨガジェネレーションのYouTubeには、経験豊富な先生方の楽しいレッスンが多数掲載されているので、ぜひチェックしてみてください。
まとめ|恵みの雨の季節をにこやかに過ごそう
梅雨の不調改善には、アクティブなヨガポーズで交感神経を活発にするのがおすすめです。
梅雨は、私たちの生活や植物をうるおす恵みの雨の季節でもあります。ネガティブな面ばかりを見るのではなく、自然の摂理や梅雨だからこそできることに目を向けると、気が楽になるかもしれません。
晴れやかな夏はもうすぐそこ!じめじめした時期も、ヨガの知恵を取り入れながら、みなさんが元気でにこやかに過ごせますように。
参考資料
- 厚生労働省 統合医療情報発信サイト「ヨガ Yoga」
- PRTIMES「梅雨になると何となく調子が悪くなる「梅雨の名もなき不調」にオンライン漢方でアプローチ 早めの養生で夏のパワー不足を回避して」