湿気で不調?
暑くジメジメとした季節になってきましたが、皆さん体の調子はいかがでしょうか?
まだそこまで暑さが厳しいわけでもないのに、「なんとなくダルい」といった不調を感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
その原因はもしかすると過剰な水分かも知れません。
私たちの身体は約60%が水分でできているので、水はなくてはならない存在ですが、多過ぎる水は、身体のあらゆるところに溜まり、悪影響を及ぼします。
「過剰な水分」というと、水の飲み過ぎを思い浮かべるかもしれませんが、実は外からの影響でも、身体の水分が増えてしまうのです。
湿邪の悪循環
東洋医学では過剰な湿気が体に及ぼす悪影響を「湿邪(しつじゃ)」と呼びます。
梅雨から夏にかけて、湿気の多い季節は、この湿邪の影響を受けやすいと言えます。
湿邪の影響による具体的な症状としては、身体のむくみや、頭痛、めまい、食欲不振などがあります。
水分が溜まり、体がむくむことで倦怠感(だるさ)が生じます。
また、耳の中の平衡感覚を感じる内耳のリンパが増えることが、めまいや頭痛の原因になることもあります。
湿気により消化機能が落ちているのに、冷たいものを飲んだりすることで余計に消化管に負担をかけてしまいます。
このように、「なんとなくダルいだけ」と、不調を我慢して過ごしていると、どんどん悪循環が起こり、体力が落ち、夏の暑さにもすぐにばててしまうかもしれません。
水を流して不調改善
では、不調改善のために今心がけるべきことはなんでしょうか?
ポイントは水を循環させることです。
問題は、多過ぎる水が溜まることにあるので、しっかりと水を流してあげることで、不調の改善が見込めます。
食事では、きゅうりやトウモロコシなどの利尿作用のある食べ物を食べて、余分な水分を排泄しましょう。
また、新しい水分を入れることで、古い水分を外に出す事も大切になり、常温かそれより温かい水(お湯)を飲むことが水を循環させるためには有効です。
全身の水分(血液)を循環させるために、ヨガも有効です。
太陽礼拝など、全身を動かすことは効率よく血行促進できます。
また、三日月のポーズや、トカゲのポーズなど、股関節にアプローチするポーズは、鼠蹊部にある大きなリンパ節を刺激できるので、老廃物の排泄にもおすすめです。
夏バテしない身体作り
湿度の高い日本では、こうした、気候により不調を感じる方も多いです。
「そういう季節だから仕方ない」のではなく、水分の循環を意識してみることで、不調が改善されるかも知れません。
食事の意識改善や、ヨガを生活に取り入れる事で体力をつけ、少しでも快適に暑い夏を乗り越えましょう。
参考資料
- 坂井健雄・河原克雅『カラー図解 人体の正常構造と機能』日本医事新報社、2012年
- 【知って得する東洋医学】体内の湿気は不調の原因! 梅雨時期の「湿邪」を追い払う食事のコツ
- “頭痛、むくみ、だるさ” 梅雨になると体調不良になるあなたは【湿気負け体質】!?